FIA-F4 2021年 第5大会(第11,第12戦)もてぎTGR-DC RS支援ドライバーの荒川麟が第12戦で今季2勝目を挙げ、ランキング首位に立つ。奥住慈英が第12戦で3位初表彰台を獲得

2021.11.08(月)- 11:00配信

 FIA-F4の第5大会(第11,12戦)がツインリンクもてぎで行われ、TGR-DC RSのスカラシップを受ける荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)が第12戦ポール・トゥ・ウィンを飾り今季2勝目。荒川は第11戦でも2位表彰台を獲得し、ランキング首位に浮上しました。また、第12戦では18歳の奥住慈英(TGR-DC RSフィールドF4)が3位に入り、自身初の表彰台を獲得しました。

TGR-DC RS支援ドライバーの荒川麟が第12戦で今季2勝目を挙げ、ランキング首位に立つ。奥住慈英が第12戦で3位初表彰台を獲得

 11月6日(土)、7日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎでFIA-F4選手権の2021年第5大会(第11戦、第12戦)が行われました。
 今季の同シリーズには、TGR-DC RS(TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジプログラム レーシングスクール)のスカラシップドライバーとして、シリーズ参戦3年目となる野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)、昨年に引き続いての清水英志郎(TGR-DC RSフィールドF4)、奥住慈英(TGR-DC RSフィールドF4)の3名に、今季より荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)を加えた4名が参戦しています。
 今季、野中が第2戦でシリーズ初勝利を挙げたあと4連勝を飾り、ランキング首位。一方荒川は8月に延期されて行われた第4戦で念願の初勝利を挙げ、野中に次ぐランキング3位につけています。

 6日(土)は朝から雲一つ無い秋晴れに恵まれ、朝8時40分より、30分間での予選が行われました。
 気温11度、路面温度16度と肌寒い中で、セッション前半、各車徐々にタイヤを暖めていき、いよいよ本格的なアタックに入ろうとした11分過ぎに、コースオフ車両が発生しセッションは赤旗中断。アタックは仕切り直しとなりました。
 残り13分でセッションが再開。
 7月に行われた前回のもてぎ戦で2回のポールポジションを獲得している野中が9周目にまずトップタイムをマークしますが、荒川がこれを塗り替えトップを奪うと、ライバル勢もこの2台の間に割って入り、僅差のポール争いとなりました。
 さらに奥住もここに加わり、一時はトップの荒川から4番手の野中まで0.067秒という僅差の争いに。
 しかし、最後の2周、荒川がさらにタイムを削っていき、コンマ2秒以上2番手を離して開幕戦以来となるポールポジションを獲得。奥住が自己最高の3番手、野中は僅差の4番手となりました。清水はタイムが伸びず10番手。
 セカンドベストタイムで決定される第12戦のグリッドは、荒川が連続ポール、野中が2番手、奥住が6番手、清水10番手となりました。

 予選の後、午後1時20分から第11戦の決勝レース(13周)が行われました。強い日差しの下、気温は20度、路面温度は29度まで上昇。フォーメーションラップを終えて全車がグリッドに着き、スタートを待つ間にエンジンストールした車両がいたため、スタートはやり直しとなり、1周減算の12周で争われることとなりました。
 ポールポジションの荒川が好スタートを決め首位を守る一方、4番手グリッドの野中も、3番手の奥住を一旦パスしましたが、野中は3コーナーで押し出される形となりコースアウトし5位へとポジションダウン。
 4周目に後方車両がコースオフし、セーフティカーが導入。首位の荒川は、2位とのマージンを失うこととなりました。6周目、荒川は再スタートを上手く決めましたが、その後ハンドリングに苦しむようになり、ライバルにかわされ3位へと後退。すぐに2位のポジションは取り戻し、追いついてきた野中らとの2位争いとなりました。
 荒川は終盤ペースを取り戻し、首位との差をじりじりと詰めていきましたが惜しくも届かず、2位でチェッカー。その後方で激しい3位争いを繰り広げた野中も逆転は叶わず4位。一時3位を走行し初表彰台かと期待された奥住は混戦の中で接触を喫するなどで5位フィニッシュ。清水は10番手スタートから8位まで順位を上げていましたが、他車との接触でコースアウトを喫し、リタイアに終わりました。

 7日(日)も好天となりましたが、朝8時55分と早い時間からのレースのため、気温12度、路面温度16度というコンディションで第12戦の決勝レース(13周)が行われました。
 ポールポジションの荒川に対し、2番手の野中が好ダッシュを決めて並びかけると、荒川も一歩も引かずサイド・バイ・サイドのバトルに。これを制した野中が首位を奪うと、若干コースオフを喫した荒川は4位へとポジションを落とすこととなってしまいました。
 しかし、首位に立った野中は追い上げてきたライバルとのバトルで接触しコースアウト。
 その後方でバトルを繰り広げていた荒川が首位を奪い返しました。
 6番手からスタートした奥住は、前方でのアクシデントの隙を突き、2位へと浮上しましたが、2周目にライバルにかわされ3位となりました。
 首位に立った荒川は、後続との差を広げていき、その後はペースをコントロールしてトップチェッカー。今季2勝目を挙げました。荒川はこの勝利によりドライバーズランキングでもトップに躍り出ました。
 奥住も3位を守り切り、自身初となる表彰台を獲得。清水は1周目に7位までポジションを上げるも、その後ライバルの先行を許し10位フィニッシュ。
 野中は接触の後、自力でコースに復帰しましたが、そのままガレージへ向かいリタイア。ドライバーズランキングでは荒川にかわされ2位に後退しましたが、首位荒川との差は13点。野中も最終大会の2戦を両方勝てば、逆転タイトルが可能(優勝で25点獲得)となっていますが、3位のライバルも僅差で追っており、最終大会の富士の2戦は予断を許さない戦いとなりそうです。

野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)
荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)
奥住慈英(TGR-DC RSフィールドF4)
清水英志郎(TGR-DC RSフィールドF4)