オートポリスでFIA-F4 Japanese Championship(以下FIA-F4)の第6大会(第11戦、第12戦)が行われ、TOYOTA GAZOO Racing ドライバーズ・チャレンジプログラム レーシングスクール(TGR-DC RS)のスカラシップドライバーとしてシリーズに参戦している荒川燐(TGR-DC RSトムススピリットF4)が2戦連続で2位表彰台を獲得しました。
10月1日(土)、2日(日)の両日、大分県のオートポリスでFIA-F4の2022年第6大会(第11戦、第12戦)が行われました。
世界標準の規格に沿ったワンメイク車両で、未来のトップドライバーを目指す若手ドライバーがしのぎを削る同シリーズには、今季TGR-DC RSの支援を受け、シリーズ3年目を迎える荒川と、昨年までカートで戦い、今季よりフォーミュラにステップアップした18歳の平安山良馬(TGR-DC RSフィールドF4)、17歳の小林利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4)と16歳の中村仁(TGR-DC RSフィールドF4)の4名がフル参戦しています。
ここまでの10戦、荒川は未勝利ながら表彰台5回でランキング3位。前大会SUGOでは第9戦で中村が2位、小林が3位に入り共に初表彰台を獲得。中村はさらに第10戦で初優勝を飾りました。
予選
1日(土)は朝から好天に恵まれ、午前8時30分より30分間の予選が行われました。今大会の予選は組み分けがなく、35台の全車が一斉にアタックを行います。このセッションでのベストタイムが第11戦、セカンドベストタイムで第12戦のグリッドが決定されます。
TGR-DC RS支援の4名はセッション開始と同時にコースインし、タイヤを暖めてアタック開始。しかし、各車がタイムを出し始めた、セッション開始から9分ほどのところでインディペンデントクラスのドライバーがコースオフしたことで赤旗が出され、セッションは中断。残り15分ほどで再開され、仕切り直しとなりました。
荒川はこの赤旗中断前に好タイムをマークし2番手につけ、再開後も僅かにタイムを更新。しかし、5分ほど走行したところで再びコースオフ車両による赤旗が出され、セッションはそこで終了となりました。荒川はポールタイムには惜しくも届かなかったものの、第11戦、第12戦共に最前列2番手グリッドを獲得。
小林は、再アタック時に4番手へと躍進し、更なるタイムアップを狙いましたが、セクター1,2で自己ベストを更新したところで2度目の赤旗が出され、更なる順位アップはならず。第11戦は4番手、第12戦は8番手からのスタートとなりました。
中村は、最初のアタック時にミスがあり、後続集団に飲み込まれてしまったことでスペースを作れず、第11戦が7番手、第12戦は6番手。平安山は第11戦12番手、第12戦10番手からのスタートとなりました。
第11戦決勝
予選の後、この時期としては暑さも感じるほどの陽気の下で、第11戦の決勝レースが行われました。午後1時55分に一旦フォーメーションラップに入りましたが、グリッドに並ぶ際に後方グループで混乱があり、スタートはディレイ。再度フォーメーションラップからやり直しとなり、1周減算の12周でスタートが切られました。
最前列2番手グリッドの荒川は好スタートで、ポールポジションの小出峻(HFDP RACING TEAM)に並びかけ、そのまま2コーナーまで競り合いましたが、抜くまでには到らず。4番手スタートの小林もポジションキープ。一方で7番手スタートの中村が1周目に2台をかわし、5位へとポジションアップ。12番手グリッドの平安山はスタートを失敗、18位へと大きく後退してしまいました。
後方では多重クラッシュが発生し、1周目からセーフティカーが導入、3周目に再スタートが切られました。
再スタート後も荒川は2位をキープ。その後方では、小林と中村が4位争いを繰り広げ、これを制した中村が4位へと浮上。
レースは7周目にもセーフティカーが出され、10周目に残り3周で再スタート。4位の中村がここで3位を行く三井優介(HFDP RACING TEAM)を攻め、1コーナー進入で並びましたが逆転はならず。
荒川が2位でチェッカーを受け今季6度目の表彰台を獲得。中村はレース中のファステストラップもマークする速さを見せて4位でフィニッシュ。小林は終盤激しい後続の追撃を受けましたが凌ぎ切り5位。平安山は18位から追い上げ12位でチェッカーを受けました。
第12戦決勝
2日(日)も秋晴れの空の下で第12戦の決勝レースが行われました。朝8時半にフォーメーションラップが開始されましたが、ここで8番手グリッドの小林が車両トラブルに見舞われ、1コーナーでストップ。この際にコース上にオイルが撒かれてしまったため、この処理のためスタートはディレイとなりました。その後、25分遅れで1周減算の12周となった決勝レースはセーフティカー先導で周回を開始。セーフティカーは2周で退去し、3周目から本格戦のスタートが切られました。
2番手グリッドの荒川は、セーフティカースタートとなったことで、逆転のチャンスだったスタートの機会が失われることとなり、スタート後は2位をキープ。荒川を含むトップ3は周回毎に徐々に差が開いていく展開となりました。
一方、6番手スタートの中村は、スタート直後からずっと前を行く西村和真(HFDP RACING TEAM)との差を0.5秒ほどに保って逆転のチャンスを伺いプレッシャーをかけ続けましたが、逆転には至らず。
荒川は2位でフィニッシュ。第11戦に続き、今季7度目となる表彰台を獲得しました。中村は6位、平安山は10番手スタートから9位でチェッカーを受けました。