松原怜史選手が初優勝! チャンピオン争いは最終戦へ持ち越し

2015.09.28 GR86/BRZ Race2015

久々の86/BRZ Race参戦を優勝で飾る

残り2戦。86/BRZ Raceもシーズン終盤となり、第7戦は多くのドライバーにとってホームコースともいえる富士スピードウェイ。奇遇にも、第3戦と同じ62台という大量のエントリーによってクラブマンシリーズは競われることになった。
エントリーしやすい立地条件の富士ということもあり、幅広いドライバーたちが集結。フル参戦しているドライバーはもちろん、関東地区だけに出場、来年のために準備、86/BRZ初参戦、といったドライバーも数多く、中には今回がレースデビューというドライバーもいる。プロドライバーと分けられたことで、クラブマンシリーズの門戸が広がっていることが人気の一因に違いない。

 

予選は明け方まで降り続いた雨の影響で、ハーフウェットからドライへと変わりつつある難しいコンディションの中で行われた。予選1組では、チャンピオンを争う2人、#305遠藤浩二選手と#450小野田貴俊選手に注目が集まった。遠藤選手が1アタックでトップタイムをマークした後、小野田選手はそれを上回るタイムを記録。しかし、その小野田選手の前方を走っていた#130松原怜史選手には届かない。結果、松原選手、小野田選手、遠藤選手の順で予選を終える。
路面が乾きグリップが向上した予選2組は、シリーズランキング3位の#84橋本洋平選手が早めにトップタイムをマーク。しかし、そのタイムは松原選手にわずか1000分の1秒届かず。スターティンググリッドは、松原選手、橋本選手、小野田選手という順になった。

 

予選の結果、Aレースに進むことができなかった16台で行われた決勝Bレースは、初レースの#15塚田祐也選手がポールポジションから先行し、6周目までトップを快走したものの、3位スタートの#94斉藤裕司選手が追い上げ優勝を獲得。2位は#758清水寿幸選手、3位には#175吉田政美選手。経験は少ないがクリーンなバトルが展開され、レースの楽しさを味わっていた。

 

決勝Aレースは、ポールポジションの松原選手がホイールスピンで加速が鈍り、2位スタートの橋本選手に1コーナーで先行を許してしまうがすぐに逆転し、トップを取り戻す。
一方、チャンピオン争いのために優勝が欲しい3位スタートの小野田選手は橋本選手を交わし、2位へ浮上。だが松原選手を追うべき小野田選手はペースが上がらず、橋本選手との2位を争う激しい接近戦が始まった。
しかし前後に連なって周回を重ねた4周目、最終コーナーで小野田選手は橋本選手に押される形でスピンし、8位まで順位を落してしまう。橋本選手は2位でレースに復帰したものの、この接触が危険行為と判定され、ペナルティにより上位争いから脱落。
後続が崩れたことで松原選手は独走態勢となり、そのまま初優勝を果たした。2013年はフル参戦していたが、2014年は参戦なし。ほぼ2年ぶりの86/BRZ Raceで、勝利を挙げた。2位には表彰台獲得経験もあり、久々の参戦となった#13土屋潤選手、3位にはベテラン#50高島登選手が入った。小野田選手は4位、遠藤選手は6位となったため、シリーズチャンピオン争いは最終戦鈴鹿サーキットへと持ち越された。小野田選手が優勝すればチャンピオン、それ以外では遠藤選手がチャンピオンとなる。

決勝結果 クラブマンAレース

Rank
Driver
Car name
Total time
Gap
  1. 1位
    #130 松原 怜史
    ネッツ青森CHITOSE86
    21'23.102
    -
  2. 2位
    #13 土屋 潤
    サミットブレーキ86
    21'37.523
    +14.421
  3. 3位
    #50 高島 登
    エムテックス制動屋SSR86
    21'39.923
    +16.821
  4. 4位
    #450 小野田 貴俊
    N東埼玉T埼玉KND2和光86
    21'43.819
    +20.717
  5. 5位
    #74 冥賀 直文
    towa☆DTEC86R
    21'44.349
    +21.247
  6. 6位
    #305 遠藤 浩二
    CGROBOTかえる君BS86
    21'45.398
    +22.296

決勝結果 クラブマンBレース

Rank
Driver
Car name
Total time
Gap
  1. 1位
    #94 斉藤 裕司
    HKYエスカランドμ86
    22'22.942
    -
  2. 2位
    #758 清水 寿幸
    カローラ名古屋K-one86
    22'24.445
    +1.503
  3. 3位
    #175 吉田 政美
    シティーオート86
    22'25.038
    +2.096
  4. 4位
    #777 山崎 武司
    OTG TN滋賀 86
    22'28.578
    +5.636
  5. 5位
    #56 古川 道雄
    ジュンコファイア86
    22'31.809
    +8.867
  6. 6位
    #15 塚田 祐也
    MTG F1 86
    22'32.898
    +9.956

Pick up CLUBMANs

夫婦で楽しむモータースポーツ

  • プロフェッショナルシリーズに出場した#62松原亮二選手とクラブマンシリーズの#22小山昌子選手
  • 86/BRZ Raceでは夫婦で参戦しているドライバーもいる。新婚ホヤホヤなのはプロフェッショナルシリーズに出場した#62松原亮二選手とクラブマンシリーズの#22小山昌子選手。ヴィッツレースで激しくチャンピオン争いをした2人は、メガウェブで開催されていたイベントで急接近し、3年の交際期間を経て結婚したばかり。しかし、さすがに元ガチンコのライバル同士。レースの話はほとんどしないという。

もう1組は、今回初参戦となった奥様の#230みほ選手。今年第3戦富士ではご主人のたねぞう選手が参戦。マシンをシェアした形だ。対照的に、家庭内の会話のほとんどがレースやクルマの話題というご夫婦で、血中クルマ濃度が高いようだ。決勝Bレースで12位という結果に、たねぞう選手は80点という採点。レースよりも、仲の良さが強く印象に残った。

 

 

初参戦もまだまだ増加中!

シリーズも残り2戦。このタイミングでクラブマンシリーズへ初参戦のドライバーが8名と、まだまだ参戦者は増えている。初参戦の理由や参戦の仕方も人それぞれ。今回はそうしたドライバーたちの声を紹介してみよう。

  • 【CarNo.15】塚田 祐也 選手
    CarNo.15塚田 祐也 選手
    予選2組 24位決勝B 6位
    会社の先輩の86レース参戦を手伝ううちに、自分でも参加したくなり、3月に新車を購入。練習を重ねながら、今回初のレース参戦を果たしたのが塚田選手。練習では割りといいタイムが出ていたので、皆に後押しされたという。
  • 【CarNo.35】安仲 慶祐 選手
    CarNo.35安仲 慶祐 選手
    予選2組 19位決勝A 38位
    会社のマシンで社員が交代で出場しているのが、SANGOレーシングチーム。安仲選手は初出場だがジムカーナのチャンピオン経験者。会社の仲間でレースを楽しむことができるのもこのレースの魅力だ。
  • 【CarNo.230】みほ 選手
    CarNo.230みほ 選手
    予選2組 29位決勝B 12位
    ヴィッツレースに参戦していた経歴を持つみほ選手は、今回ご主人からシートを譲られて初出場。3年ぶりのレース。夫婦でクルマをシェアしての参戦がさらに夫婦仲を深めるかもしれない。
  • 【CarNo.884】竹内 融治 選手
    CarNo.884竹内 融治 選手
    予選1組 19位決勝A 39位
    これまでは会社所有のクルマで社長がドライバーをしていたが、今回初めて社員がドライバーをつとめることになり、ライセンスを持っていた竹内選手が選ばれたという。会社からの応援団も一緒になりレースを楽しんでいた。

GR 86/BRZ Race 決勝インカームービー

<上>#130 松原選手<下>#13 土屋選手

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