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1994-2013 SUPER GT/JGTC PLAY BACK
第1回:JGTC 2000年 第4戦 富士 予選

GT最速の男が刻んだはじめの一歩 No.38 FK/マッシモセルモスープラ 立川祐路

2013年、GT500クラスで3度目のチャンピオンを獲得した立川祐路。このタイトル数は最多タイであり、勝利数も15勝と最多タイである。さらに彼を際立たせるのが、2番手に7回もの差を付ける最多ポールポジション、その数19回だ。これをして彼は"SUPER GT最速の男"との異名を授かることになった。
その彼にも最初がある。今から14年前、2000年の第4戦。舞台は今でも彼自身が得意だと言うハイスピードコース、富士スピードウェイだ。

スープラ逆襲の一歩は若きドライバーに託された

 立川のGTデビューは1996年だが、フル参戦が叶ったのは1999年にTOYOTA TEAM CERUMOに移籍してから。ここで、GTで6年のキャリアを持つ竹内浩典のパートナーとして、めきめきと頭角を現した。彼の速さを認めたチームと竹内は、第5戦TIサーキット英田(現在の岡山国際サーキット)で、予選アタックをこの新鋭ドライバーに任せたのだ。期待に応えるかのように立川は、予選6位を獲得。以後、予選アタッカーは立川の仕事となる。翌2000年も、チームは新鋭の立川に予選を一任する決断をした。
 この年のシーズン序盤、スープラはライバルたちに遅れを取っていた。立川もタイムが伸び悩み、プレッシャーも少なくなかったろう。もちろん、トヨタもチームも手をこまねいたわけではなかった。そして8月5日、第4戦富士の予選で、それが証明される。
 木曜、金曜日のテスト日からスープラ勢はタイミングモニターの上位に名を連ねることになったのだ。そしてその最上位には、判で押したように立川の名が記されていた。こうして迎えた土曜日の公式予選。この日の午前、公式予選1回目でもトップタイムを叩き出した立川への期待は嫌が上でも高まり、比例してプレッシャーもきつくなっていったろう。

14年前、初のポールにも
クールに「自分の仕事をしただけ...」

 だが、25歳になったばかり、まだ本格参戦2シーズン目、タイムアタックもこの日が6回目という若者は、意外にもリラックスモードで公式予選を迎えた。そして、前日の勢いそのままに、あっさりとトップタイムをマークした。
 トップから15位までが1秒差の中にひしめき合う混戦の中、スープラがトップ4を独占。その激戦の中、立川は2位にコンマ1秒以上の"大差"をつけて1番となった。
 予選後、「諸先輩には(ポール獲得への)プレッシャーを掛けられました(笑)。でも自分の仕事をきちっとこなし、普通に走ることを心掛けただけ。このポールはクルマが良くなった結果です」とクールにコメントした立川。ただし、ベテランの竹内と一緒に会見場にやってきたその表情には、25歳の若者と呼ぶに相応しい、あどけなさが残っていた。

写真協力:GTアソシエイション

  • 第3戦後にはスープラのポテンシャルが大きく引き上げられ、第4戦富士の練習走行から立川は最速タイムを記録。

    第3戦後にはスープラのポテンシャルが大きく引き上げられ、第4戦富士の練習走行から立川は最速タイムを記録。

  • ポールポジション獲得の記者会見での立川(写真右)と竹内。若さを感じさせるが、この頃からクールだった。

    ポールポジション獲得の記者会見での立川(写真右)と竹内。若さを感じさせるが、この頃からクールだった。

  • 決勝グリッドに向かう前、ピットロードで待機する38号車。スターティングドライバーの竹内に寄り添う立川。

    決勝グリッドに向かう前、ピットロードで待機する38号車。スターティングドライバーの竹内に寄り添う立川。

  • 決勝レース、竹内はポールから好スタートを切り、後続を引き離していったが、17周目にストップした。

    決勝レース、竹内はポールから好スタートを切り、後続を引き離していったが、17周目にストップした。


JGTC 2000年 第4戦 富士 予選結果

順位No.C-Po車名ドライバータイムタイヤウエイト
138500-1FK/マッシモセルモスープラ竹内浩典
立川祐路
1'26.212BS
239500-2デンソーサードスープラGT影山正彦
R.ファーマン
1'26.322YH
36500-3エッソウルトロンタイガースープラ野田英樹
W.ガードナー
1'26.411BS20
436500-4カストロール・トムス・スープラ関谷正徳
土屋武士
1'26.456MI20
58500-5ARTA NSX鈴木亜久里
土屋圭市
1'26.666BS
6100500-6RAYBRIG NSX飯田 章
服部尚貴
1'26.690BS20
730500-7綜警 McLarenGTR山田洋二
岡田秀樹
1'26.827BS
812500-8カルソニックスカイライン星野一義
本山 哲
1'26.864BS
964500-9Mobil 1 NSX伊藤大輔
D.シュワガー
1'26.927BS70
101500-10ロックタイト・ゼクセルGT-RE.コマス
影山正美
1'26.944BS10
112500-11カストロール・ニスモGT-R片山右京
M.クルム
1'26.982BS30
1216500-12Castrol 無限 NSX中子 修
道上 龍
1'26.997BS60
1321500-13ZEROマクラーレンGTR一ツ山康
中谷明彦
1'27.083DL
1435500-14マツモトキヨシ・トムススープラ山路慎一
P-H.ラファネル
1'27.112MI20
1518500-15TAKATA 童夢 NSX脇阪寿一
金石勝智
1'27.151BS90
1625500-16エンドレス アドバン スープラ木下みつひろ
織戸 学
1'27.573YH
173500-17ユニシア・ザナヴィスカイライン長谷見昌弘
田中哲也
1'28.037BS
1837500-18カストロール・トムス・スープラ荒 聖治
鈴木利男
1'28.422MI
1932500-19cdma Oneセルモスープラ木下隆之
近藤真彦
1'28.441BS
2088500-20ノマド ディアブロGT-1古谷直広
高橋 毅
1'30.249DL
2155500-21イクリプスDUPLEXバイパー山田英二
田崎貴英
1'30.475YH
2281300-1ダイシン ADVAN シルビア大八木信行
青木孝行
1'33.497YH10
2328300-2イクリプスRDタイサンGT3R須賀宏明
柴原真介
1'34.278YH
247300-3RE雨宮マツモトキヨシRX7山野哲也
松本晴彦
1'34.381YH40
2531300-4スーパーオートバックス アペックスMR-S新田守男
高木真一
1'34.509YH
2620300-5ネッツアペックススピリットMR-S松永雅博
佐藤久実
1'34.616YH
27910300-6ナインテンウェディングアドバンポルシェ余郷 敦
和田 久
1'34.814YH70
2826300-7シェルタイサンアドバンGT3R松田秀士
福山英朗
1'35.021YH80
2919300-8ウェッズスポーツセリカ脇阪薫一
原 貴彦
1'35.059YH30
30911300-9ダイヤモンドアドバンポルシェ石原将光
砂子智彦
1'35.342YH10
3177300-10クスコスバルインプレッサ小林且雄
谷川達也
1'35.418YH10
32111300-11JIM GAINER F355井倉淳一
真希遊世
1'35.877YH
3310300-12アビリティ・マリオポルシェ桧井保孝
山岸 大
1'35.990YH20
349300-13大黒屋ARCぽるしぇ渡辺 明
日置恒文
1'36.476DL
3586300-14BP・KRAFT・トレノ田中 実
松田晃司
1'36.622DL10
3671300-15シグマテック911城内政樹
河野尚裕
1'36.863YH
3751300-16C-WESTオートスタッフADVANシルビア袖山誠一
尾本直史
1'37.263YH
3824300-17986ボクスター西澤和之
M.アピチェラ
1'38.270YH
3970300-18外車の外国屋アドバンポルシェ石橋義三
P.ヴァン・スクート
1'38.561YH
4011300-19アビリティ・マリオポルシェ北浦健吾
宮城 光
1'41.835YH
4115500-22RGS-MIRAGED.マラガムワ
玉本秀幸
1'34.657YH
42360300-20ヒマラヤD-PROJETRSR佐々木孝太
西澤誠剛
1'41.230YH
101300BOMEX・ポイントSカローラ佐々木博
鈴木 守
1'41.230YH
72300オークラRX7石川 朗
澤 圭太
出走せずYH