勝つための要素が詰まっていたJGRのファクトリーとは対象的に、ファンとのコラボレーションを第一に考えられたのが、MWRのチーム・ファクトリーです。NASCAR屈指の人気ドライバーで、チームオーナーのマイケル・ウォルトリップが「すべてはファンが楽しめるスペースを提供する」というコンセプトのもと、2年前にオープンしたこのファクトリー。チーム・ファクトリーというよりも"NASCAR版アミューズメントパーク"といった方が適正かもしれません。実際、この施設はRACEWORLD USAと名付けられ、建物の外観からはレーシングチームのファクトリーだとはまったく想像すらできないほどです。
建物の中に入るとさらに驚きの連続です。チーム所属ドライバーのディスプレイスペース、マーチャンダイズ売り場はもちろん、以前まで映画館だった建物を改造して作られたことから、本格的な映像ルームも完備。MWRのチームに関するビデオが何と無料で見ることができるのです。さらに、15ドルの入場料を支払うと、正面ロビー中央の階段を上って、今度はファン自らがNASCARマシンを触れて、感じられるエリアに入ることができます。実際のドライバーシートに座ったり、レーシングタイヤの秘密に触れることが出来たりといった貴重な体験をした後には、いよいよ実際にクルマを製作しているチーム・ファクトリーエリアを見学できる仕組みになっています。
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