39号車連続表彰台獲得！36号車入賞でタイトル争いは拮抗！～SUPER GT 第6戦スポーツランドSUGO～

モタスポコラム その65 2023.09.29

仙台駅に降り立った時は、東北の涼に期待をして行ったのに暑すぎて驚き、レースウィークが終わり東京駅に到着した時は、「夏」が戻って来ていて苦笑い。自宅の山の上の方が涼しく感じるおかしな気候。2023年の夏はいつまで続くのでしょうかね？では、振り返ります！

〇搬入日

朝は青空が広がっていて、いつもの清々しいスポーツランドSUGO。初夏のスーパーフォーミュラの時に続き今年2回目の訪問となりました。メディア受付を済ませる為に事務所へ向かったらちょうどトランスポーターのお尻が見え、TGR陣営のトランポの行進には間に合わなかったかと…。今回のTGR陣営は、1コーナー側でパドックの奥ですので、留め置きのトランポが入るのが早いですよね。ずいぶん早いなあ…。ピットの順番は、前回のコラムに書いていますのでそちらをご参照。今回は、1コーナー側ね。このピットの位置は当然結果に活かしたいところです。

今回は、サクセスウェイトがマックスのラウンドですので、ここはホント軽いクルマが来る！…はず！TGR陣営にも、もちろん他メーカーにもチャンス。これまでの勢力図の中から、少し元気のないところは戦績が欲しいところ。そんなクルマたちが燃料リストリクターで苦しむクルマを後目に活き活きと戦うラウンドですね。

Honda 8号車、取りこぼしのあるシーズンですから必ず来る。日産23号車は前回2位でしたが、車検後失格になってポイントを獲っておりませんので、ここはまたあの勢いで絶対に来る。TGR陣営もチャンスを掴むクルマがある。きっとSUPER GTの好きな方は、同じような予想をまず立てるでしょう。

決勝日の天候にもよりますが、とにかくこのラウンドをすり抜けると、次はウェイトが半分の第7戦オートポリス大会が待っております。そうなると、燃料リストリクターが外れると元気を吹き返す強豪が増えますから、軽いクルマはマストです。そして、立川祐路選手の現役も残り3戦と少なすぎて、え？もうこれだけ？とさみしさが一気に押し寄せるラウンドとなりました。

その立川選手のお話しを某TCDのSさんとしました（某になってないけど）。引退撤回しましょうか？と言ってみました。Sさん苦笑い。そりゃそうです、すみません。コロナ禍で若手が育ってないのが私は気がかりでしてね。そうなると、もう少し居て欲しいと切に思う訳ですよ。何なら中嶋一貴TGR-E副会長も戻って来て欲しい。世界を見るとまだまだ全然いけるので。

引退撤回！出来なくもないんじゃないかと（いや出来ないけど）思っている奔放なおばさん（言うのは勝手ということで）。んじゃ再来年「復活！」にしようか？と、Ｓさん乗ってくれました。現実だったらどんなにうれしい事でしょう。一年休むと大変だからちょっと鍛えておいてもらいましょうね！と楽しいジョークは続きました。ありがとうございます。現実にならないかなと私は思っておりますが、若手の育成がもう少し待たないといけない感じに見えます。最近、路線バスの運転手さんが不足していて生活の足となる路線が廃止になったというニュースを見ました。死活問題ですよね。その一方、リモートでバスを走らせる開発を行っているメーカーもありました。トヨタさんですね。気づきが大事だなと思わされつつ、全く違いますがレーシングドライバーも足りないんだよな～と仙台のホテルで思いました。コロナ禍の3年間の痛手は大きいですね。以前のように助っ人外国人ドライバーも必要かな～。でも円安という切実な問題もあるなあ。いや海外もドライバーが足りない？だからあの人の才能に対して、F1のマクラーレンから声がかかった？少し時差の独り言ですが…。

搬入日の午後の車検の時間は、結局雨が降って来てしまい。朝の青空はどこかへ行ってしまいました。いつもの光景を動画に納め（すみません、動画を頑張ってしまい写真少なめ）、雨で一足早く現場をあとにしました。朝の搬入がなんか早いと思ったら、チームの撤収も早かったのよね（笑）。

〇予選日

朝から湿気でジメジメ…嫌な感じ。夜は絶対私が通ることは無理であろう山道（怖い…）を朝は通って少しでも早くと来たのに、周辺道路は午前7時で混雑が始まっていて場内も沢山の人でした。レースウィークあるあるですが、ちょっと偉そうに言うとありがたい事です。イベント広場もにぎやかで既に人がパドックにも沢山いらっしゃいました。

走り始めの時間が近づくと、ピットビルの上も走りを待ちわびた方でいっぱい。ピット周りも済ませ、どこから取材しようと考えていましたが、ピットの中でデカい私がいると菅生は特に邪魔になるので（いつもすみません）、ピットビルの上に行きました。ありがたい事に場所を譲ってくださるお客様もいらしてね（恐縮and感謝しかない）。

39号車が前回鈴鹿表彰台を獲得したこともあり、何かこれは良い流れが来ているのかなと思いましたが、2番手で午前の公式練習を終えました。となると、ピットのムードも高まります。そう思い込んでしまうと、すべてがいつもと違って見えて来る。メカさんたちは、いつも通り頑張っているんだけどね。

軽いクルマは気をつけて見ていました。37号車はここでムードを変えたい所。ここまでの不振もやや気になるところ。ここで行かないと、とベテランメカはやっぱり心配してましたね。
ここは予選6位。これくらい行かないとね。厳しいシーズンですが上向いて欲しいな。ピットウォークで、今度はお顔がそっくりな方を発見。笹原右京選手のお母様ですね。ドライバーさんたち若いから、親御さんも応援に力が入ります。お疲れさまです！メカちゃんたちもガンバよ。

予選が終わり、トップ3にTGR陣営は入れず。39号車が4番手と2列目確保。頑張りました！記者会見が終わってから今日の終わりのピット周り。ランキング2位の36号車宮田莉朋選手がいらしたのでお話を。

〇宮田莉朋選手

SUPER GTも大事だけれど、こちらに来る前の週のトピックも大事ということでWEC富士6時間レースに緊急参戦しましたね。いきなりのデビューでしたが良い人たちに導かれたということを少しご紹介。

今年のル・マン24時間を現地で過ごした宮田選手。宮田選手がご挨拶をしたという実業家でもありレーシングドライバーでもある木村武史さん。WEC富士でご自身のチームのドライバーさんが欠場ということになり、代役のオファーをくださったそうです。良く知る富士ですから、代役どころか大活躍すること間違いなし！という訳で表彰台に乗っていました。この日話していたら、WECのクルマ楽しかったなあと。燃リス絞られて自由が利かない、ランキング2位が故にSHがマックス36号車。菅生がシーズン中、一番重いので我慢の時期であるので仕方ないのですが、楽しかったなあとステアリングを切るマネまでして話すんです。ここはガマンの時、もう少しで思いっきり走れますからね。でもほんと楽しかったのがわかって、良いデビューをされたんだなと思いました。

そこでふと思い出したんです。昨年、私レースウィークにその木村さんとお話しさせていただいたことを。ケタ違いの実業をしていらっしゃる実業家の木村さんは、その時に、子どもの頃おうちにクルマがなかったと話し始めたんです。いまや毎月高級外車を購入（お仕事でもありますが）されているそうですが、子どもの頃クルマを持つのが夢だったそうでね。初見の私にさらっとお話ししてくださいました。ご本人は覚えていないと思います。たった数分だったのですが、とても感動したのを記憶しています。だから、お名前やお顔を拝見する度にそれを思い出すのですが、宮田選手をひとあし早く世界戦デビューさせてくれて、ありがとうという気持ちで、富士は本当にうれしかったんですよね。

人の巡り合わせも実力と共に宮田選手のレース人生を動かしているのかも。良い流れがやっぱり来ているのかな。

そして、また楽しく将来のことを話しました。夢があって楽しいんだもん。現実的な話をするのが彼で、私は代わりに夢ばっかりを思い描くと（笑）。近い将来海外に住むかもしれませんが、遊びに行くから相手してね～と、こんなノリの会話。社交辞令はダメだぞと。いやいや、こんな素晴らしい若者が相手などしてくれなくても良いのですよ（本音）。彼がいつかハイパークラスに乗る日は必ず来ると信じておりますが、雲の上の人になると声などかけてくれないだろうなあとかね。これはこれでいいと思う。雲の上の人になったら、雲の上の社会をどんどん学べば良いのですよ。そんな想いを持ちつつ、遊んでもらいました。この雑談は、私には現場の熱を知る上で大事な仕事なのでお許しを。

予選日は、ポールポジションHonda8号車が賑やかでしたね。取るべくして一番時計という感じあります。日産陣営も2台ともタイトル争いにからむ今季は更に強いニスモ。やっぱり手強い。3号車は、Q1を突破したぞ！すごくない？ 明日は雨でも来ると赤いクルマたちは遥か彼方へ？どうなるのかな～と思いながら帰路につきました。隣にあれ？な男子を乗せて…。

〇決勝日

この日も早出は当然。混んでしまいますので。パドックにイベント広場にと最終日は毎回焦ります。撮り漏れがあったり、失敗を撮りなおしたり考えている暇もなくとにかく撮りまくりました動画を（笑）。それと私ここで初めて気づいたことがありました。

こちらです。はい、そうですTOYOTA GAZOO Racingのファンシート景品です。なんと初見！すみません、ほんと気づいていなかったです。こちらのTシャツが景品なのですよ。背中見るとわかりますが、各サーキットでデザインが違います。これ、国本雄資選手はご存じで、欲しいとおっしゃっていました。使い勝手良さそうなシャツですものね。それを聞いたら私も欲しくなりましたわよ。まさかの景品だったのねえ…（遅っ）。

そして、お似合い！WEC富士でも小林可夢偉選手のアイテムとなっていたバケハ（TGRのバケットハット）！WEC富士では完売でしたが、こちらではまだ在庫がありました。ということは、九州オートポリス大会でもゲットできるかもね。通販ももちろんありますが…。私は11月のラリージャパンが、このハットで埋め尽くされないかなと思っております。もちろん国内カテゴリーもね。

バケハがお似合いの19号車のお二人。昨年ここでポールポジションでしたね。鮮明に覚えておりますよ。今季は第3戦鈴鹿で1勝をあげ、現在ランキングは11位。着実に進化を遂げています。引き続き頑張ってください！

〇立川祐路選手のステージ

決勝前に楽しみにしていたのが、立川祐路選手のトークショー。引退まであと3回だけですからね。そのトークショーに行ってみました。

TGRのステージに、以前コンビを組んでいた現在日産の平手晃平選手が登場しました。メーカーの垣根を越えてのご出演。ありがたいですね。先輩をとってもリスペクトしていますからね。きっと喜んで引き受けてくれたに違いありません。楽しい会話だらけでしたが、そのステージの途中で泣いてしまった平手選手。立川選手の引退を聞いた時にショックだったことを思い出した様子で涙がこみ上げていました。

素敵ですね。“なんか晃平らしいなあ”と思いました。富士の引退会見にかけつけたことも脇阪寿一監督は、触れていました。第4戦のコラムに書いたような？この時平手選手から電話をいただきました。会見ですから来るのは全く問題ないのにわざわざ…。ずっと会見を後ろから見ていましたね、平手選手。終わってからも出て行かず…。私とオートスポーツさんが取材をしましたけど、いろんな想いを持って会見を眺めていたことがわかりました。

菅生から戻って来て、ステージでＭＣをしながら脇阪監督が動画を撮っていたりしますが、脇阪監督、その動画を送ってくれたんですよね。ありがたいじゃないですか。間近でおもしろく盛り上げてくれる脇阪監督ですが、ドライバーとしてライバルだった立川選手を今でもリスペクトしているのがよくわかりますね。愛がね…ありますよね。

そして、次のゲストはなんと道上龍さん。今季も監督業などに忙しくされておりますが、そのトークショーがオートポリスで開催されます。ぜひ九州の方、TGRステージに集まってくださいね。立川選手も懇意にされていましたし、寿一監督は、子どもの頃から良く知る仲…。楽しみにしたいと思います。

〇石浦宏明選手

予選のQ1担当のプレッシャーがハンパないと巷でうわさの石浦選手。決勝前にお話しすることが出来ました。予選は、立川選手に繋がないといけませんから、プレッシャーがハンパないことは本当のことでした。ですよね～。今回もしっかりQ1突破していたので、ファンの方（立川選手の）大丈夫かなあと。先輩の最後ですから、そのファンのみなさまの為にも立川選手の晴れ姿を！というお気持ちが強くてね…。素晴らしい。

そして、ふと最終戦に話が飛びますがノーハンデのガチンコ勝負ですので、立川さん行ってくれないかなあと本音が漏れました。最後ですものね。でもどっちが良いんだろうね？Q1？Q2？残り2戦かと思うと、何が…どんなカタチであれば悔いが残らないんだろうと考えますが、答えは本人のみぞ知る！ですかね。

〇ルーキーレーシング

なんか元気ないなあ…。1シーズン1勝はマストなチーム。残り2戦で行っておこう！でもランキングも悪くなく、ランキング5位！まだまだチャンスありますね！張り切って参りましょう！

次のオートポリスは、サクセスウェイトが半分に減りますので戦いが激化。今季もいよいよクライマックスにまっしぐらです！楽しみにしたいと思います！飛行機がちゃんと降りることも祈って…（わかる人にはわかる）。

大谷幸子の近況