• モタスポコラム その92-山下健太ポール獲得も持ってなかった!? 楽しかったまた走りたい!スポット参戦の若手たちが大健闘!春でももてぎが熱かった! 〜スーパーフォーミュラ第3-4戦モビリティリゾートもてぎ〜

山下健太ポール獲得も持ってなかった!? 楽しかったまた走りたい!スポット参戦の若手たちが大健闘!春でももてぎが熱かった! 〜スーパーフォーミュラ第3-4戦モビリティリゾートもてぎ〜

モタスポコラム その92 2025.05.02

例年、酷暑に見舞われ真夏のラウンドとして行われて来たもてぎ大会は、今季は春に模様替え。暑さからは解放された大会ではありましたが、晴天に恵まれ第3戦は気温30度にも達ししっかり夏日。その雰囲気からやっぱり盛り上がる大会となりました。振り返ります!

○搬入日

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    (サッシャ・フェネストラズ/VANTELIN TEAM TOM’S)
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    (高星明誠/ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)
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    (大嶋和也/docomo business ROOKIE)
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    (福住仁嶺/Kids com Team KCMG)
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    (ザック・オサリバン/KONDO RACING)
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    (小高一斗/KDDI TGMGP TGR-DC)

ランダムに並べましたが、今回も2レース制ですので、フリー走行が午前午後に設けられました。精力的に走り込みます。

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    (KONDO RACING 4号車担当 阿部和也エンジニア)
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    (SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING38号車渡邊信太郎エンジニア)
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    (SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING 39号車岡島慎太郎エンジニア)
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    (Kids com Team KCMG 7号車 コシュモ・プリシアーノエンジニア)

天気良かったなあ。そういえば、開幕戦に怪我でおやすみだった小林可夢偉選手担当のコシモ・プリシアーノさんも無事に来日。野中くんを担当していました。関口雄飛チームコーディネーターが野中くんのサポートに大活躍していましたよ。

○スポット参戦がんば!野中誠太選手&小林 利徠斗選手記者会見!

その2セッションの合間を縫って、WECのスケジュールがバッティングした為欠場となった小林可夢偉選手に代わり、スポット参戦の機会を得た野中誠太選手(写真左)と、開幕戦で負傷してしまい欠場のオリバー・ラスムッセン選手の代わりに参戦する小林 利徠斗選手(写真右)の記者会見がありました。

とっても先輩に見えた野中選手は、小林選手のカートの先生だったそうです。24歳と19歳の彼ら。会見で利徠斗くんの先輩なんですと話したあとは、表情ががらりと変わりすっかりお兄さんになっていました。とても印象的で5歳差の余裕がちょっと垣間見えた感じ。

一方、利徠斗くんは昨年から私はサーキットで見ていますが、いつも緊張しているように見えるんです。18歳で高校卒業を機にFIA F4のチャンピオンとして、スーパーフォーミュラ・ライツにステップアップしました。チームメイトは、一緒にステップアップした同い年の中村仁選手。中村選手は今季は世界修行に出ています。

昨年その2人を見ていて、18歳で大人に囲まれて緊張するのも当たり前だよねと周囲に言ってましたが、どうも彼の性格から来るのかな。大人しいというのは、時にイメージダウンになってしまうかもしれないので言い換えます。よく観察していたら気づきました。無駄口を叩かないタイプということに。いざ話すと出て来る言葉はとても誠実で謙虚でした。そんなことを考えながら話を伺ったら、チームには、ここ(今大会)に来るまでにシート合わせだけ行ったので、あとは多分教えてもらうのだろうとのことでした。とても覚えることが沢山ありすぎて…と困惑しながら率直な感想を述べるところもとてもわかりやすかったです。

スポット参戦、ただでさえ難しいトップカテゴリー。短い時間で育成のサラブレッドたちはどうレースウィークを過ごすのか?興味津々、楽しみがまた増えた日でした。

【第3戦】

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    (TGR勢予選最上位4番手のKONDO RACING山下健太選手)
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    (予選7番手のKids com Team KCMG福住仁嶺選手)

レースウィーク突入! 2レースとなると、レースウィークに入ると予選と決勝をしっかり見届けることになるので、写真や動画などの素材集めもフリー走行のある前日にだいたい走り回ります。予選からしっかり拝見しました。

だがしかし、TGR勢は予選TOP3に入ることができず残念な午前中。ドコモダンデライアンレーシングのお二人、牧野任祐選手、太田格之進選手が速く尻尾が掴めません。チャンピオン坪井翔選手は、Q1でまさかのドロップ。抜きどころのないもてぎで、上位にしっかり上がってくるんだろうか?大丈夫だよね?いや難しい?といろんなことを考えました。

TGR勢では、山下健太選手が4番手。もてぎは得意なサーキットでしたよね。Honda勢トップ3に肉薄したタイムをマーク。そもそもQ1Aグループの予選から、コンマ2秒に6台連なることに驚きながらの予選でしたわ。息を吸ったタイミングなのかなんなのか、このコンマ1秒、2秒の世界。プロの異次元の世界が繰り広げられる。そしてまた次へと。これもったいない心に刻んでおきたいシーンです個人的に。

何が起こったんだろうという感じのチャンピオン。みんながそう思ったと思います。ライバル陣営もどうした?と思ったそうです。TGR勢が歯がたたない感じの予選。決勝に想いを託すしかなかったです。

○ピットウォーク

ピットウォークもいつも通り大盛況でしたが、今大会は2輪も併催のラウンドですので、2輪のファンもたくさん。カテゴリーごとにピットウォークもやり方も大きな違いはないのですが、子どもたちがマシンを跨がせてもらったりが違うところかな。レースアンバサダーのような方が今回はいなかったです。

またポルシェカップも併催で、ポルシェのブランディングも常に美しいなと感じました。このようにパーテーションなどちょっとしたことでも美しく準備され、ドライバーがサインをするテーブルにも気遣いが。いつものことなんだろうけど、これは日本のモータースポーツも学びたい文化だと常に思いますね。

○いざ決勝!

気温は30度!夏の準備が心も物理的にも出来ていない中の暑さに困惑しつつも、まだ春なので夕方も過ごしやすく助かりました。グリッドも天気が良いと気持ち良いですし、もてぎは午後の光がちょうど良くあたって、写真が綺麗に撮れるから私は好き。にぎやかなムードでスタートを迎えました。

○レース後

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    (レース後、牧野任祐選手の勝利を讃える阪口晴南選手と福住仁嶺選手)
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決勝は、牧野選手の力強いレース運びでポールトゥウィン!でした。2位太田格之進選手、3位イゴール・オオムラ・フラガ選手!おめでとうございます!

そして、我々TGR勢も頑張りました!みんな頑張ったのですが、このトップ3に続いたのがチャンピオン坪井翔選手!なんと予選12番手から4位フィニッシュ! これにはみんながほんと驚きました。予選が上手くいっていたらトップ3と戦えたのかしら?と思ったけれども、トップ3だけ頭抜けて速かったというのが感想ですね。

この4位でもう満点。最大限の追い上げだったのではないでしょうか。1号車はもう心配なしと予選のことを忘れる勢いでした。

大嶋和也選手が予選16番手から10位フィニッシュでポイントを獲得。新規チームのチーム作りを担いながらも頑張って来た大嶋くん。なかなか上手く運ばずに苦労したシーズンを送ったりと、見ていて歯がゆいシーンもありましたが、今回はアウェイのサーキットで良い感触だったようで何より。SUPER GTでチームメイトの福住仁嶺選手は、レース終わりのミックスゾーン(囲み取材)の際に、大嶋くんがちょうど隣の椅子座ったのですが、すぐ話しかけて「ポイント獲りましたね!」と言って2人でグータッチをしていました。

プロに対してこんなことを言うのも失礼かもしれませんが、めちゃくちゃ微笑ましかったです。仁嶺くんはレース直後にも関わらずいろんなことが見えていて、気遣いもいつも素晴らしいんですよね。経験値だなと思うのですが、ご自身がうまく行かない時も感情を露わにすることなどなく、まずは取材対応をきちんとしてくれます。みんなそうではあるけれど常に冷静というか。彼は5位フィニッシュでした!

サッシャ・フェネストラズ選手が8位フィニッシュ! 前後しますが、予選終わりピットでまず37号車の岩森チーフメカニックに声をかけました。予選5番手でほっとしたねと。37号車が元気のないシーズンが続いていて、そのクルマを今季から引き継いだチーフメカもプレッシャーはハンパなかったのかなと思っていたので。その後に、大立エンジニアと話しました。決勝前だったので、まだ終わっていないけれどもとてもうれしそうでした。あんなうれしそうなお顔は久しぶりに見ました。もうほんと大丈夫か?と心配になるほど弱っていたので(笑)。今だから言える…。

決勝では、エンジンストール。アンチストールシステムが作動してしまい、スタートで大きく遅れを取ってしまいましたがポイント圏内に戻りましたね。こちらももう心配はないかなと思っているので、思いっきりシーズンを駆け抜けて欲しいですね。

そんなに遅くまでいたつもりはなかったんだけど、チームさんもお帰りになったあとでビックリでした。あれ?

【第4戦】

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    (織田チーフの背中と大湯選手と金城マネの背中 ごめん次こそちゃんと) 
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    (こちらは金曜日の写真だけど、ピットまわりをしていると臨場感で一枚セレクト 幡中チーフメカ)
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    (今季は笑顔の余裕がほとんどない中の貴重な岩森スマイル)
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    (このショットがたくさんある、お腹凹ますのを忘れている深澤メカ 昔からいろいろ教えてくれます)

この日も晴れ!朝からピットまわりをして一旦メディアセンターに帰り…。ピットに近いから楽で助かります。話すことがメインなのでスマホだけ手にし、予選が始まるためまたピットへ。どこに行こうかなという感じです。チャンピオンは今日は行けそうと思ってトムスへ。

公式予選は、山下健太選手がポールポジションを獲得!記念に写真を2枚にしておきます。コンドーレシングのピットに行くと、うれしそうな近藤真彦監督が。お話を伺うと、ずっと健太は速いんだよという感じで興奮気味。「金曜日のフリーからずっと速いんだよ。昨日(第3戦の土曜日)が遅かっただけ。今日は絶対イケる!ピット作業の練習をしないと!」とおっしゃったんです。

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    (今季から健太担当の大駅トラックエンジニアもうれしそうです)
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健太は中継が終わったらピットに戻って来て、それから囲み取材だと思ってピットで待っていたのですが、時間がないということでブリーフィングループに直行でした。近藤監督も待ちぼうけでしたがカメラマンさんがフォローしてました。そうなんですよ、2レース制のレースウィークは確かに時間がないですからね。あれ?行っちゃったかな?と思って私はブリフィーングルームに走りました。モニターが赤、赤、赤でポール!これに感動したと監督はおっしゃってましたね。

1大会が2レースの時は、午後の決勝まで時間がないので、以前のような会見はなく今季は囲み取材での対応(これ良き)。すでに囲み取材は始まっていました。まだ予選ですし、堂々とした健太の雰囲気を見て安堵。予選2、3番手は、ドコモダンデライアンレーシングのお二人。太田選手と牧野選手。ほんと盤石。そこでトップを健太は獲れたので、自分自身も大きな自信となったではと思いながらメディアセンターに戻りました。

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    (TGR-DC 佐野雄城が応援とお勉強にいらしてましたよ)

ピットウォーク、後輩が隣にいるだけで仁嶺くんがめちゃくちゃ大人に見え。そして野中選手も含む応援と勉強にTGR―DCの佐野雄選手が来場していました。前日から来てましたね。そうなると今度は野中くんが大人に見え(笑)。

育成カテゴリー頂点をTGRが参戦する世界のワークス活動として、そのピラミッド体系の中で、育成ドライバーは着実に育っていて、そして国内での活動も活発な昨今、彼らの姿が感慨深かったです。見て来たのは初代の片岡龍也さんからなので。ドライバー育成のシステムが、時代の背景なども影響し足踏みした時代もあったんですよね。海外なども行かせてもらえない時代もあったので。彼らの将来が楽しみです。

そんなことを考えながらふと、朝、ピットまわりで伺った時に、コンドーレーシングの3号車の大ベテランメカの深澤さんが、メカさんを紹介してくださったことを思い出しました。まだ入ったばかりの新人って言ってたんですよ。タイヤ交換をやっているとその時おっしゃっててね。

写真を撮っておけばよかったなあとか、名前を伺っておけばよかったなとか、ふとよぎったんですよ。春は、そんなシーンが他のカテゴリーでもあるんです。新人さん!と先輩が教えてくれてね。それもありがたい話ですよ。私がここ(TGRコラム)に残しておけるので、教えてくださっていると思うんですよね。のちのちそれが少し切ない記憶となったんだけどね。ちゃんと記録しておけと自分!と言い聞かせ、いざ決勝です。

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    (グリッドはマシンがポジションにバタバタして始めました)
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    (GENERATIONS 数原龍友さんが国歌独唱を独唱 その前にグリッドウォークを楽しんでいらっいました)

決勝に向けレコノサンスラップが始まり、先にグリッドに行ってしまおうと、前日と違う動きをした私。ふと見ると、7号車のピットが慌ただしいムードでした。福住仁嶺選手のマシンがピットから出て来ません。

グリッドにつけないなあと見ていたら、オープニングセレモニーの為、マシンを降りてグリッドにやって来た福住選手。清々しいというかなんとも明るい表情。マシントラブルに見舞われてしまいました。チームは必死で直してくれスタートにはどうにか間に合ったんですけどね。

ピットスタート、最後尾となってしまいました。あの笑顔は慌ててもしょうがないお顔かな。勝負権は厳しいですけど最後まで何が起こるかわからないのがレースですからね。でも彼の切り替えはすごい。決勝で走り始めてから今回スポット参戦の野中誠太選手のことを気にかけ、戦略は大丈夫なのか、彼の為にできることがあればととてもチームのことを思っていました。厳しく聞こえるけれどもそこはさすがでしたね。無線、聞いてください。あと、チェッカー後の無線では、グリッドにつけなかったことで、グリッドウォークに参加されるゼッケン8の担当ドライバーのファンの方のことも気にしていました。写真を撮れないかなとかね。

走っている時はみんなアドレナリンがドバーッと流れていて戦闘モードですが、終わってしまえば超優しい。ほんと仁嶺くんリスペクトでした前日も思ったけどね。だから他人の事も思いやれるけど、TGR陣営に来て早く優勝してみんなに祝ってもらう姿が見たいと思うんですよね。

話を戻して、いよいよ第4戦スタートの時間!無事にスタートして!と祈ったその先で、早速クラッシュによりセーフティーカーが導入。うーん、残念な始まり。平良響選手がスピンし2台を巻き込んでリタイアです。波乱の幕開け。そして巻き込まれた2台が無念。1周も出来ていないので…。

日曜日の第4戦の決勝は、ピットウィンドウがないのですが、このSCの影響ですぐピットに向かう車もある程度いるでしょうというのは容易に想像。ポールスタートの健太が早速ピットに向かいました。

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    (ポールスタートの山下健太選手のグリッドの様子)
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    (3号車のピット作業の様子 最初かやり直しの時かは不明 JRP公式写真より)

中継でピットアウトしたシーンが映るとすぐ無線が流れました。「タイヤがはまっていない」との健太の声でした。中継映像では、トラブルがなかったように見えたんだけどね。これも残念…。

戦意を喪失してしまった健太。久しぶりの優勝を見たかったですけどね。ただ、囲み取材ではピットミスを責める気は全く無いと話し、自分が持ってなかったんだなと、そう発言をしていました。まだ経験の少ないメカですしと…。そのあと、ピットミスも今に始まったことではないと。それはわかる。過去にありましたし、もちろんこのチーム以外でも起きています。だからと言って良いという訳ではないですけどね。

とにかく終わってしまったので、自分の中で割り切らなくてはと思っていたようにも見えました。レースをやり直せるわけではないですからね。

ミスは、あってはならないことなのですが完璧にレースが運ばないこともあります。人間のやることでもありますし…。でもプロだろう!と言われたらぐうの音も出ない。練習を重ねているチームでも、不運に見舞われたり、人的ミスがあったり。こればかりは原因はこちらにはわからないけど、チームはきっともう見つけていると思います。

まずは、トラウマになるのが怖い。仕事だから逃げるわけはいきません。この仕事を続けるならば自分で克服し乗り越えるしかない、それしかないと思っています。

どのカテゴリーもメカニックたちは、プレッシャーの中、頑張っていますね。時が解決する…というのは失恋みたいな例えだけど、早く時も経ち経験値を増やし、次のステージに行って、失敗も過去のことと笑えるようになって(笑うな…でしょうか)、結果を一緒に出してくれることを祈っています。

私はただの母さん目線なので切ないですけど、他ではもっと厳しいです。でも、チームを気遣うドライバーもさらに偉大に見え、謙虚な健太もチームもますます応援していこうと、そう思いました。

チャンピオンの坪井翔選手、珍しくマシントラブルでリタイアです。予選15番手とこの日はまだ沈んでしまい、今日こそ心配と思ったのですが珍しいですね。マシンが壊れないチームなのに。まあこれもファクトリーに持って帰ってしっかりチェックということですね。レース中、もうすでに撤収作業が始まっていました。

彼のリザルトも忘れないでということで、阪口晴南選手!第3戦6位、第4戦5位!
晴南くんの言葉を借りますと、「鈴鹿でQ1落ちは当たり前の状態から、ここまで来れた」、そうなんですよ。この結果はとてもうれしかったです。

土曜日失敗した予選が日曜日はアジャスト出来てとしっかり復活。第4戦で彼は予選4番手からスタートしてダブルピットで入ってピットロードで先行されていたのですが、これはちょっと気の毒な感じですね。ピットから出るクルマに引っかかったんですよね。そこでポジションを1つ落としてしまいました。

近くを走ったからこそわかったというのが、トップ3との絶望的な「差」。程遠いと感じながらもここまで来られたことはチームに感謝しているとのこと。TGR全体で感じたHondaチームとの差ですね。そんな中でもチームと共にこの伸び代をもっと伸ばして欲しいですね。ようやく彼の速さが活かされたと思いました。今シーズンますます楽しみにしてますね! 早よ初優勝を見せてもらわないとね!

レース後、記者会見、ミックスゾーンも終わりピットをまわろうとピットロードを歩いていたら、遠目にコンドーレーシングのせなちゃんマネの姿が見えました。近寄って話しかけようとしたら、泣いてるのがわかりました。足を怪我してたけどお仕事頑張ってたせなちゃん。健太のお世話もちゃんとグリッドまで歩いて行ってやっていました。

「勝つのって本当に難しいですね」とひとこと。そう言ったあとにますます涙が溢れてきてこちらはもらい泣き。ひとりピットから離れて泣いていたから、チームをきりもりするマネージャーさんとしてもチームに見せたくない気持ちだったんでしょうね。ごめん!せなちゃん、書いちゃってます。

彼女にかける言葉が見つからなくてね。頑張れって思いながら話していると、スタッフさんがピットから出て来ました。泣かないで!って、泣いたらこっちも泣いちゃうとウルウル来てました。優しいなあ…。こういう時は一緒に頑張っている方の方が、彼女のチカラになれますよね。

彼女のことはずっと知ってはいるけど、同じチームのお仲間と同じ目線で慰めて良いのか少し躊躇した自分もいました。私はメディアとしてそこに立っているだけじゃんと思ってね。一緒の気持ちになるのは申し訳ない気持ちが大きく…。一緒に働くスタッフさんたちは一緒の心根を持って戦っているし、私たちメディアはその彼らを盛り上げる立場だから、それを忘れてはいけないという気持ちもあって、その涙を拭ってあげたいという気持ちをそこに置いて来ました。何にもなってないけど、ガンバだよ!

うまく行く、行かない、優勝以外は負けかもしれないけど、いろんな角度から見るとそれぞれの戦いがありますね。

そうそうHondaさんで3位となったTEAM MUGEN岩佐歩夢選手は、晴れ晴れとした3位。昨年は悔しい2位のお顔をたくさん見て来ました。前日は、クラッシュしてリタイア。悔しさに絶叫していた昨日からの3位。レースができない悲しみよりも優勝こそ届かなかったけれど今日の3位は、とても表情がうれしそうでした。

これが「戦い」なんだな。内容によって、納得できるものであれば表情が違ってくる。目の前でレースの悲喜交々を感じることができるのは取材冥利につきるというもの。あ、岩佐くんはHondaさんでした。優勝も2位もHondaさん。TGR勢は完敗ではあるけれど、そんなレースウィークもあるさ!と思える現場でした。取材がちゃんとできたからかな。アウトプットがこれでも足りないけれど。

最後に、この光景に遭遇。きっとスーパーフォーミュラアスリート委員会の山本尚貴委員長が声をかけてくださった?と思うんですよね。お話中だったから、そっと通り過ぎました。

きっと“まだ始まったばかり!”と言いたげな山本委員長の優しい眼差し。これは妄想ですけどね。小林 利徠斗選手、オーバーテイクシーンが大映りでアピールになったと思います。かっこ良かった!ちゃんと映してもらえて良かったよねと思いました。

アスリート委員会設置の今季、やっぱり頼りになる先輩がドライバー目線で近くで見ていてくださるのは、うれしいことだなと思いながらもてぎラウンド終了です!

大谷幸子の近況

まだ書き足りないところがあるのですが、かなり長くなってしまい何をどこに書いたか探すのも大変なのでこれにて…。
ちょっと今、ワーカホリックですので楽しい報告などがないのが悩み。シーズンインですからね。あとちょっと頑張ってレースのインターバルにスポッとハマって、糸の切れたタコになるのが今の目標。ドイツのあの24時間レースに行って来ようと思っています。実は初めてなんですよね。それを楽しみに仕事頑張ります!では、また!

(写真、トヨタ自動車 日本レースプロモーション 大谷幸子、テキスト 大谷幸子)

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