2016年レポート

第7戦で痛恨の失格も、第8戦は17歳小高一斗が制し今季3勝目
16歳宮田莉朋が2位でトヨタ支援ドライバーが1-2フィニッシュ

2016.07.24(日)- 20:10配信

コース:スポーツランドSUGO(3.704km)
第7,8戦予選:7月23日(土)曇:ドライ
第7戦決勝:7月23日(土)曇:ドライ
第8戦決勝:7月24日(日)曇:ウェット

 FIA-F4の第4大会(第7戦、第8戦)がスポーツランドSUGOで行われ、トヨタが支援する17歳のNo.37 小高一斗が第7戦でトップチェッカーを受けるも車両規定違反で失格。第8戦は雪辱を果たすポール・トゥ・ウィンで今季3勝目を挙げた。同じくトヨタ支援の16歳、No.36 宮田莉朋も第7戦は失格となったが、第8戦はス タートで出遅れるも見事な追い上げを見せ、2位表彰台を獲得。トヨタ支援ドライバーが1−2フィニッシュを果たした。

 7月23日(土)、24日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOでFIA-F4の第4大会(第7,8戦)が開催された。
 明日のトップドライバーを夢見る若手の登竜門として、昨年より国際規定に準拠したシリーズとして開催されているFIA-F4。第3大会として予定されていたオートポリスラウンドが震災の影響で中止となったため、今大会は実質的な第3大会、約2ヶ月半ぶりの開催となる。
 今季同シリーズには、17歳のNo.37 小高と、16歳のNo.36 宮田の2名がトヨタのFTRSスカラシップによる支援でフル参戦している。昨年、シーズン初頭は参戦条件となる16歳に満たず、シリーズ途中からの参戦となった2人は、今季開幕戦こそ波乱の予選で後方グリッドに沈み、不満の残る結果に終わったが、第2大会 富士ではNo.37 小高が2戦連続勝利。第4戦でNo.36 宮田が2位に入るなど速さを示した。No.37 小高は現在2ポイント差のランキング首位、No.36 宮田は7位で今大会に臨んだ。
 なお、中止となったオートポリス大会の代替レースとして、8月の富士大会と、11月のもてぎ大会を3レース制で行うことが発表された。

 23日(土)ドライコンディションながら曇り空、気温20度と7月とは思えない涼しいコンディションの下で、予定より7分遅れの午後11時22分から30分間の予選が実施。33台もの車両がアタックする、混雑した状況での予選となり、1度の赤旗中断の後、最後はクラッシュにより5分ほど早くセッションが終了した。
 この混戦の中、No.37 小高がトップタイムをマークし、自身初となるポールポジションを獲得。セカンドベストタイムで決定される第8戦でも、No.37 小高が トップにつけ、2戦連続のポールポジションとなった。
 3番手争いは0.1秒に数台が入る僅差となったが、No.36 宮田は第7戦、第8戦ともに2列目4番手からスタートを切ることとなった。

 午前の予選の後、午後のSUPER GT予選を経て、第7戦(15周)決勝を迎えた。ウェット宣言が出されたものの雨はほとんど降っておらず、全車スリックで午後 4時30分にフォーメーションラップが開始。しかし、スタート直前に1台がエンジンストールを喫したためスタートは順延され、午後4時42分に、1周減算の14周で改めてスタートが切られた。
 ポールポジションのNo.37 小高は2番手の車両にやや迫られたものの首位を維持。3番手の車両がエンジンストールでピットスタートとなったことで、No.36 宮田は実質3番手スタートとなり、こちらもポジションをキープして序盤戦へ。
 No.37 小高は後続の追撃を受けるも、0.5秒ほどの差をキープして周回。最後まで1秒以内での首位争いが続いたが、No.37 小高が逃げ切り、トップでチェッカー。No.36 宮田も3位でチェッカーを受けた。
 しかし、レース後の車検で、No.37 小高とNo.36 宮田の2台の車両は、装着していた部品が規定違反を取られ、無念の失格となってしまった。

 24日(日)は夜半からの雨が朝まで残り、レーススタート時にはほぼ止んでいたものの路面は完全にウェット。全車ウェットタイヤを装着して午前10時15分よ り第8戦決勝(15周)のフォーメーションラップがスタートした。
 スタートでは、ポールポジションのNo.37 小高がライバルの先行を許し2位に後退。2列目4番手グリッドのNo.36 宮田もスタートをミスし、7位へとポジショ ンを落としてしまった。
 2位に落ちたNo.37 小高は1周目から積極的に首位の車両を攻め、まだ水煙の上がる最終コーナーでテール・トゥ・ノーズについてストレートでのスリップスト リームから1コーナー進入で並びかけるが、抜くまでには到らず。5周目までこのバトルが続いたが、6周目、ついにストレートでNo.37 小高が先行し、首位を奪 取すると、その後は後続を引き離していった。
 7位に落ちた宮田も猛追。5周目のSPコーナー立ち上がりで1台をパスし6位へ。
 7周目、コース上に止まってしまった車両の排除のためにセーフティカーが導入。首位独走で後続との差を広げていたNo.37 小高のマージンは帳消しとなった。  10周目にセーフティカーが退出し再スタート。首位のNo.37 小高が快調に後続を引き離す後方では、6位のNo.36 宮田が好スタートを切り5位へポジションアップ。
 No.36 宮田の勢いは止まらず、乾いていく路面でタイヤが厳しくなったライバルを次々にパス。11周目の3コーナーで4位へ。更に最終コーナーで前車のスリッ プストリームに入ると、1コーナーから2コーナーにかけてクロスラインで見事なパッシングを見せ、3位へ。12周目には最終コーナーでインをつき、2位に浮上。 出遅れたスタートから5台抜きを果たして見せた。
 首位のNo.37 小高は独走。一時は2位に6秒もの大差をつけ、最後はややクルージングでトップチェッカー。前レースの雪辱を果たし、ポール・トゥ・ウィンで 今季3勝目を挙げた。第7戦でランキング首位の座を奪われたが、この勝利で再び首位に返り咲いた。
 目覚ましい追い上げを見せたNo.36 宮田は今季2度目の2位。トヨタ支援ドライバーが今季2度目の1-2フィニッシュを果たした。

 次戦第5大会は2週間後の8月6日(土)、7日(日)に静岡県の富士スピードウェイで開催される。

 TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。

スタートシーン
レースをリードするNo.37 小高一斗
トヨタ支援ドライバーのNo.37 小高一斗とNo.36 宮田莉朋が1−2フィニッシュ