早くもリベンジ!36号車盤石に勝利を勝ち取る ~SUPER GT第2戦~
モタスポコラム その57 2023.05.19
開幕戦のあのシーンは忘れることがない“らしくない”衝撃(ピット作業ミス)でしたが、得意の長丁場のレースで圧勝! “らしさ”を見せた36号車。開幕を落とした故のノーウェイトは、さらにパワーアップしましたね。
この勝利は、今季のドライバー最強コンビという言葉の裏付けと言っても過言ではないでしょう。では、振り返ります。
ゴールデンウィーク、やや交通量の多い東名高速道路を下り御殿場へ。富士スピードウェイに向かい道は、さほど混んでもいなく。富士スピードウェイ東ゲートに着くと、もうゲート前にはゲートオープンを待つクルマが沢山停まっていました。
見事に晴れ渡りレースウィークに向けてワクワク。チームのみなさんの準備も捗りますよね。3月の公式テスト富士、岡山の開幕戦と土砂降りだったので心底晴れを願っていました。写真も雨ばかりでね、ちょっと前を振り返るにも辛いものばかり…。ほんと良かったです。晴れて撮影にももって来いですね。GT300クラスの集合写真を撮影していました。完成品は見てないけどね(笑)。
TGRチームは、富士スピードウェイはホームコースですのでここはしっかり勝ちを狙っていきます。開幕戦でまさかの表彰台に乗れなかったしね…。
36 号車のピットで、テルテル坊主を見つけました。吉川マネが作ったそうです。ちゃんと布を用意してテープの飾りもつけてとても女の子らしいテルテル坊主。メカたちに、「これ誰が作ったの?ヨシカワ~?」と聞いたところ、違うんじゃないかと。なんで?と思ったら女の子らしすぎて(笑)、みんな?でした。吉川マネ、走り屋系の愛車に乗ってて、このかわいいお人形とのギャップがあったのかもしれませんね。でも、めちゃおしゃれでかわいい吉川(多分、新人の頃からずっとこう呼んでるかも?許してね)。ちょっとこの反応に笑ったよ。大好き吉川、ごめん。
14号車だって…。イラスト見てそうだよなぁって。とにかくTGR勢にとっては勝利がマストな大会でしたね。相変わらずこのイラスト、うますぎ…。
午前9時過ぎには公式練習がスタートするので、朝は早め。チームのみなさんは、だいたい走行2時間前にピットに到着するのが目安になっているので、私も7時着。早朝の救出訓練は、37号車でした。ドライバーの代わりに、吉田メカが救出されていました。今回は、本番でFRO(ファーストレスキューオペレーション)のみなさんの出番がなく良かったです。
サーキットに到着するなり、いつも通りインパクトレンチの音が。サポートレースが始まる前に、ピットの前でピット作業の練習をするチームがいくつか。いつも思うけどホント早いですね。ライバルチームだけど、インパルさんがね。ホント早いのよね。
さて、予選はどうなるかなと思いを巡らすと直近4回の富士のレースで3度のポール。昨シーズンのこの戦いも、19号車がポールポジションでした。土曜日を制するシーズンが続きました。一発の速さも大事だけれど、もちろんその先が欲しい19号車。どんな戦いになるのかなと…。
あと富士と言えば立川祐路選手ですが、開幕戦を5位フィニッシュと良いスタートを切った38号車の今シーズン復活は本格的になるのかなどなど、ホームだし得意なサーキットだしと期待がかかります。というか、期待していました。昨シーズンのことなんか忘れたいじゃないね。そんな気持ちでしたよ。
39号車は、新しく迎えた柏木エンジニアと共にチームの立て直しが目標です。昨年のここでは、優勝争いをしましたね。いろいろあったけど、あれから1年です。
前回、こちらもまさかのノーポイントですので、入賞を視野にリベンジしなくてはね。新たなコンビ、エンジニア、心配無さげなので地道に積み上げて行く感じでしょうかね。
久しぶりに、トヨタくま吉(等身大)が登場。かわいいどころか、撮影しながらですので、めちゃすばしっこいので追いかけるのが大変でした(笑)。パワーアップしてましたねぇ。すーっとピットの中に入っていったと思ったらこんな感じ。メカニックと2ショット。踊れそうだったんだけど、次に期待します。癒しだね。
おっと!チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)の三浦昴選手です!SUPER GTを観に来てくださいました。ありがとうございます。その前に、今年も一緒にダカールラリーを走られたナビゲーターのローラン・リシトロイシターさんが先月お亡くなりになって、その話も少しさせていただきました。写真は笑顔で対応してくださいましたが、もちろん悲報は、未だ信じられないとおっしゃっていました。彼を知ってからも長くなりましたが、こうしてカテゴリーの違うレースに来てくださるのはうれしいですね。以前、ダカールラリーを、半月缶詰になって追いかけていた頃が懐かしいです。またいらしてくださいね!
富士スピードウェイのホームストレートの長いストレートを見渡すのは気持ちいいですね。念願の晴天だし。約300キロのスピードで駆け抜けるストレートは、歩いてみる価値あり。ここで写真を撮る方々を見るのが好きですね。解放感に満ちていますからね。そう思っていたら、ピットウォーク、ハズレちゃいましたという声もあり、そうか料金を支払っただけでは参加できない貴重なものなのかと。ただでさえ貴重な経験なのにね。ぜひ、サーキットへ来られた際はどうぞ。ご参加くださったみなさま、楽しめましたか?
ずっと並んでくださって、晴れてドライバーに会える。ファンの方のうれしい気持ちが手に取るようにわかります。ほら…。
こちらのカップル。立川祐路選手と握手をしたそうで、手が震えていたんですよね。そんな機会も3年ぶりなのか~って思うとね、素敵ですよね。またサーキットにいらしてくださいね。
ピットウォークにお出かけの方もいるので、スタンドが空いていますが、スポンサー様主催のファンシートも設けられていましたね。優勝おめでとうございます。
予選が始まる前、マサ監督は「ポール獲れるかなあ」と。終わってからは、周りがポールじゃないと満足しないんだよね」と。予選は、Q1を国本雄資選手がアタックしQ2へ進出。Q2を100分の7秒差でポールを逃し阪口晴南選手2番手。立派! でもわずかな差だったので少し残念そう。まあ、いいじゃないのと私は思ったよ。長丁場だから先の展開はわからん。フロントロウだから私は満足でしたよ。
38号車が単独スピン…。残念…。
14号車が予選4番手につけました。これは安定感。いいですね~。シーズン最後まで注目していてくださいね。タイトル争いに関わって来るからね。
39号車、Q1突破できなかったか~と思ったら、まさかの予選でビリ…最後尾となりました。どした?でしたが、ネタで済むほど決勝は追い上げました。これも驚きでした。
予選終わりのキッズピットウォーク。びっくりしますよね、モリゾウさんがいらしたら。こちらルーキーレーシングのキッズピットウォーク。めちゃくちゃ緊張してお写真を撮られる方もいて、愉快というよりも気持ちわかる~と思って見ていました。私も緊張して何をしゃべっているかわからなくなることがよくありますもの。これはサプライズですよね。お目にかかれた方、かなりラッキーですね。社員さんでも中々会えないとおっしゃる方もいるので…。
2部制にわけてのキッズピットウォークは、富士スピードウェイだからですね。沢山のお客様が参加出来たと思うのですが、スケジュール的にサポートレースもありますので終わってみると19時越えでした。遅くまでお疲れさまでした。
すっかり富士24時間のムード。気候も同じですしサーキット中にテントもいっぱいでね。違うのは、静かということ。クルマが走っていませんからね。楽しそうでうらやましかったです。テントでキャンプも富士ならハードル高くないとおっしゃっていた方の気持ちがちょっとわかりますね。私の場合、ほら、怖がりだから夜に屋外?テントとか絶対無理ですが、ここなら何万人もの観客もいるからさみしくないかな(笑)。ちょっとこういうスタイルで観戦とかしてみたいなあ思いました。
決勝日の朝の時間、有意義。イベント広場へ行きました。お客様へ声をかけるのが楽しみでね。断られたことは無いのですが、私でも勇気がいります(笑)。私がInstagramへ掲載した方に何組か声をかけていただきました。これ、久しぶりの感覚。以前なら、すぐサーキットで再会したりだったのですが、コロナ過もあったのでね。しかもマスクしているとお顔が覚えられないのですよ。だから声かけていただくのは感謝しかないです。
こちらは、今年3月の鈴鹿サーキットファン感謝デーで、ピットビルの2階から立川祐路選手に手を振っていたお二人。あれ私たちです!と声をかけてくださいました。ありがとうございます。
他にも、10数年前の鈴鹿の南コースで私がお声がけをした方がいらっしゃいました。お顔はさすがに記憶になったのですが、場所でエコカーカップの時だった事を思い出しました。ありがたいですね。私がわかるって(汗)。参加型レースを盛り上げて行こうという、F1から撤退し、メーカーのモータースポーツ活動の転換点となった時期ですね、2010年くらいかな。
他にもいろいろプライベートで観戦しに来ている関係者を見かけたりしているうちに、決勝日のスケジュールが進んでいくのでメディアセンターにいったん戻りました。感謝感謝の時間でした。
ファンの方とレースの話をしていると、真摯にドライバーやチームを応援していることに胸を打たれるんですよね。チームウェアなどを身に付けたり、グッズを手作りしたり、また買ってくださったり。そこには、家族へ自分へのプレゼントだったり、お守り持参だったりとSNSでは拾えないことが沢山あります。話してみないとわからない、無数の楽しむコンテンツがあるんだよね。ファン目線レポも復活しないとだ。
今回、スターティンググリッドには、GRカンパニープレジデントが登場。一般の方には、無縁かもしれませんが、こうして3メーカーのレース部門のトップの方々が出ていらして決勝のスタートに華を添えました。向かって左から、片桐隆夫日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社社長兼最高経営責任者、渡辺康治株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長、坂東正明GTA代表、高橋智也トヨタ自動車株式会社GAZOO Racingカンパニープレジデントです。
グリッド、最初に関係者が入場するのですが、お客様も入場が可能となると、時間がないのでみなさん走っています。あちこち行きたいし、写真も撮りたいですよね、貴重な時間です。私は、レースウィークでこの始まる直前のグリッドウォークが、一番好きですね。わくわくします。クルマみたりタイヤみたりのわかった風なことしています。レースクィーンさんも花形ですね。グリッドボードを持つのがね。メインスポンサー様が先に持ち、チャンスがあれば他のレースクィーンさんも交代できます。
今回、ピットスタートで、残念ながらグリッドに並ぶことのなかった38号車…。
さて、決勝中は、36号車は予選6番手から坪井翔選手のオーバーテイクショー。見事なレース運びで、トップで宮田莉朋選手へバトンタッチ。そこからまたリードを広げ、もうテレビに全く映らない活躍。後続に28秒もの大差をつけトップチェッカーを受けました。ピットでは、祈るような思いの坪井翔選手でしたが、コースへ送り出してから、二人とも全く危なげない素晴らしい走りをしていました。安心して見ていられたので正直感想がないのよ(笑)。トラブルもないし予想通りなのよ。さらに信頼を得て、今後楽しみしかないです。
吉川マネは、見ていられないと片付けを始めていました。勝利を目前に逃したレースもかつてありましたので。マネージャーとしては「絶対」がないのをよくわかっています。メカの中には、移籍して来てSUPER GT初勝利なんですというメカも。うれしいですよね、一緒に最後を見届けました。
ピットにこれがあったのが気になっていました。とりあえず撮っておきました。なんだろうね?
これ炭酸水です。坊主頭でのぞんだ吉武エンジニアを勝ったらこれで祝おうと金チーフメカが用意していました。富士はやっぱりリベンジの優勝という想いで臨んでいたので、良い意味で想定内の優勝でもあったようですね。それだけチームとドライバーのパフォーマンスも今季あがっているということですね。開幕戦の事は忘れようかな。
クールな顔をしていましたが、めちゃくちゃ喜んでいた吉武エンジニア。レースが終わってから、撤収作業の時に吉川マネにあの「てるてる坊主」を持って来ました。な~んだ、吉武くんは吉川が作って知っていたのねぇ。
シャンパンファイトならぬ炭酸ファイト、ソーダファイト?なんて呼ぼうかな?良いですね。動画のスクショなので粗いけど。終わりよければ全て良し、チーム内もしっかりまとまっていて良い雰囲気で安心。残りのシーズンも頑張ってくださいな。おめでとうございました。
予選で、良いパフォーマンスを見せたヨコハマタイヤ勢は、厳しい結果となりました。ライバルの24号車が3位かと思うポジションだったのですが。GT300クラスに突っ込んでしまってクラッシュ。19号車が下位に沈んでいたけれど、総じてヨコハマタイヤとして良いパフォーマンスをしていただけに残念でした。19号車は、12位フィニッシュ。ん~、ここまで落としましたか~。晴南くんが「このチームとなら這い上がれる」とツイートしていました。悔しさがにじみでるツイートで切なかったなあ。頑張って!
14号車が予選、決勝共に4位と、ここはしっかり開幕戦に続き積み上げています。期待です。あとあと大事だし、もっといけるかな。欲張ります14号車に対しては。ノーウェイトの37号車は、予選11番手から6位フィニッシュ。頑張ったね! 39号車は、予選15番手から8位でポイント獲得。予選の原因はわからないけど、最良の結果。次もガンバです。
38号車は、ピットスタートから追い上げきれずに13位フィニッシュでした。次、頑張ろう!
〇おわりに
本格的に行動制限のないSUPER GT富士大会でした。8万200人のお客様がご来場。前売り券は完売。もう駐車場がなかったそうです。当日券の購入で、公共交通機関を利用していただければ来場できたそうです。行動制限がなくなったとは言え、サーキットに人が戻って来るのだろうか?と心配していたので、とてもうれしかったです。今季は、450kmレースが5回も開催。沢山見られますし撮影もできますね。わたくしもサーキットの魅力をもっと伝えないと、と焦っておりますが、引き続きよろしくお願いいたします!
大谷幸子の近況
ひと休みする間もなく、レースが続きます。スーパーフォーミュラのオートポリス大会の次は、こちらではレポートしない富士24時間です。なんと中嶋一貴TGR-E副会長が、日産車で参戦です。スーパーフォーミュラではお仲間のチームインパル星野一樹監督からのオファーから実現したサプライズ。中嶋一貴さんと星野一樹さんが現役を引退される時、ダブルかずきでSUPER GT最終戦の富士スピードウェイでパレードランをしたんですよね。今回、名前が「かずき」繋がりでチーム内4人目のかずきとして中嶋さんはドライバー参戦。その他にもこの富士24時間は、TGRドライバーも沢山参戦しますし、ルーキーレーシングもエントリしておりますので、様子を見て来ますね~。それも楽しみ!では!