• モタスポコラム その89-スーパーフォーミュラ開幕!〜SUPER FORMULA 開幕ラウンドレポート〜

スーパーフォーミュラ開幕!〜SUPER FORMULA 開幕ラウンドレポート〜

モタスポコラム その89 2025.03.21

今年も極寒でしたねえ。昨年も寒くて記憶に残るほどでした。タイヤの発熱も心配だったけど、最終的にいつも通りエキサイトしたレースで開幕ラウンドを終えました!

開幕に際し、昨年の第4戦富士大会が第一回瑶子女王杯と開催されましたが、その際に優勝した坪井翔選手が賜杯を返還しました。あの夏のご挨拶で、モータースポーツファンの心を鷲掴みにした瑶子女王殿下。今年もサーキットにご来場されるのが楽しみでなりません。表に出て来られることはないにしても、昨年はレース観戦に来られていたりとドライバーのみなさんも張り切ってしまう心強い存在となっていますからね。

今季は、シリーズチャンピオンが杯を賜ると言う事になりましたので、みんなで瑶子女王殿下を“キュンキュン”させて頑張らないと!

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    (日本自動車連盟(JAF)の野津真生専務理事、GTアソシエイション(GTA)東正明代表、日本レースプロモーション(JRP)近藤真彦会長、スーパー耐久未来機構(STMO)豊田章男理事長、日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)の鈴木哲夫会長)

決勝の前には、SUPER GT、スーパー耐久とスーパーフォーミュラと共に盛り上げようと3カテゴリーのオーガーナイザー代表も集いました。国内のモータースポーツも海外に負けず頑張っています。この姿は胸アツ。さらなる発展を願わずにはいられませんでした。みんなで頑張りましょう!

開幕らしいセレモニーもあって賑やかな中、開幕ラウンド2戦は、TGR勢は優勝こそできませんでしたが、Hondaさんのホームでアウェイながらも大健闘でしたよ。では、振り返ります。

○アスリート委員会設立

2レース制が今季は多く採用され、金曜日も午前・午後とフリー走行もあり、以前の賑やかな感じが戻って来ました。そして、準備も大事ですからしっかり走り込むことが出来ます。えっと張り切り過ぎてこの日にたくさん撮り溜めたメディアSDカードを早速失くして凹みながらのスタートです(頑張って動画もたくさん撮ったのに…)。

そのフリー走行の合間にメディア向けミーティングが行われ、今季新しく設立された「アスリート委員会」の委員長に、昨シーズンでスーパーフォーミュラの現役を引退された山本尚貴さんが就任されたことが改めて発表されました(リリース済でした)。

これまで、このカテゴリーをプロモートするJRP(日本レースプロモーション)と、ドライバーの橋渡し役が存在しないと言うことでJRP側から声をかけて実現したとのことです。ドライバーの立場としてもこのカテゴリーに参戦するドライバーで構成されるフォーミュラ・レーシング・ドライバー・アソシエーション(FRDA)の会長として活動をされていた山本委員長。先般の引退を機にその立場は別のドライバーが担うとのことで、この組織の「長」に就かれたとのことです。

現在、山本委員長おひとりの組織ではありますが、今後、外部の有識者を招くなどして運営をしていく予定と、JRP上野社長がコメント。最大でも数人程度という組織となる見通しのようですね。

活動としては、既にこのような事例があります。

開幕戦の半月前の公式テストで、鈴鹿サーキットのコース改修により走行中の不具合が発生しました。鈴鹿サーキット側へドライバーからの意見を進言したそうです。それによりこの開幕戦まで半月と時間の無い中で改修工事完了までこぎつけたそうですよ。サーキット側も委員長も安全に関わることですから迅速に対応されたこと、素晴らしいですよね。開幕戦では、何の問題もなく2レースを終えました。

組織を動かすことを難しく考えていましたが、命にも関わる事ですから、早速双方プロの仕事をしてくれた感あり。そんな実績がもう上がっていました。

山本委員長とは(ちょっと呼ぶのが照れくさい…)、現場でよくお話もさせていただきますが、彼のお人柄とキャリアを考えると適任でもありますし、何より頼もしい存在だと思います、長いスーパーフォーミュラの将来を考えるとね。そして、スーパーフォーミュラの現役を退いてもサーキットでお目にかかれるのが何よりうれしいです!ガンバってください!

○フリー走行

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    (こちらは開幕戦の朝の様子です)

さて、さっそく2回の走行が設けられていますが、悲しいアクシデント発生。1回目のセッションの終わり間際、デグナーで19号車のオリバー・ラスムッセン選手がクラッシュしました。ちょっとこれ大変かもというのは見て感じました…。翌日は、走行を控えることとなりましたが、急遽、代役として野中誠太選手の走行が決まりました。オリバーくんは、胸椎骨折で、現在入院中で、手術もうまくいったとSNSで報告がありました。まずは、1日も早い回復を祈るばかりです。

バタバタ関係者が動いていましたが、様子を聞きにいったりしない私。いつもそうです。発表を待てば良いし、先に事情を知ったところでオリバーくんの無事を祈ることしかないですからね。

午後の走行が始まると、モニターの名前がオリバーくんから「野中誠太」に変わってずっと表示されていたので(横文字だったか漢字だったか記憶が曖昧ですが)、発表を待つことなく知ってしまった訳ですけどね。SFgoアプリの名前も変わっていたので、誰もが代役でデビューすることは想像がつきました。

スーパーフォーミュラ・ライツ(SFL)を走行していた野中誠太選手(こちらも代役参戦)は、午後のSFLの走行が終わると、「インパルのピット行って」とだけ言われたそうです。現場はバタバタ現場あるあるですが、ピットに行って初めて代役参戦を知ったそう。急遽、彼のスーパーフォーミュラデビューが本人に伝えられました。これはかなりご自身でもびっくりされていました。

びっくりするのも当然。明日は公式予選から始まりますからね。フリー走行は終わっていますから、ぶっつけ本番です。うれしいけど、なかなか困惑。急遽デビューとなったことを彼は大変感謝していました。それに、もともと、4月の第3戦、第4戦のもてぎ大会で、WECへの参戦で不在となる小林可夢偉選手の代役参戦が、ついこの前発表になったばかりです。まあ、どちらにしても乗ることにはなっていました。今回は急遽すぎましたけどね。大きなトピックでなぜか私も動揺しました(動揺の必要ないのにね)。

フリー走行で撮影たくさん撮ったのになあ。失くしたデータにいっぱい入っていたのが、14号車docomo business ROOKIE。午前の走行時にマシンに不具合が出ていたそうで、直してくれないと新幹線乗って帰ります!と大嶋和也選手が駄々を捏ねていると石浦宏明監督。もちろんジョークですが、それだけ深刻な感じ。戦いにならないからね。木谷エンジニアも僕のせいになっちゃうと笑いながら言っていましたが、午後の走行ではポジションが上がって来ていたので安堵しました。ミックスゾーンで伺ったらクルマは直りましたと大嶋くん。ふー良かった…とほっとしました。

KCMGは、公式テストで小林可夢偉選手担当のトラックエンジニアのコシモさんが不在だったけど、どうしたかなと思って行ってみたら、お怪我はまだ時間がかかるようで今回もやはりリモートでした。メディアの囲み取材で、彼女か!というくらい連絡取っています!と可夢偉くん。関口雄飛チームコーディネーターがサポートしています。昔から信頼関係の厚い中だから心配はしていないんだけど、可夢偉くんが「燃料計算、俺がやってんで」と言っていたので、バタバタには違いないなとまた心配に。

ピットの真ん中のパソコンにコシモさんの姿があって、どうにか回している感じではありましたが、雄飛が心強い存在になっていましたね。そして、クルマは調子良いとのことで、ここが大事なので少しまた安堵しました。

走行結果は、ここはHondaさんのホームコース。上位陣にHondaエンジン、下にトヨタ勢となりましたが、厳しいけどきっと大丈夫と思う自分もいました。理由はないけど信じるのみ!

一日が終わると寒かったので、関係者と夕飯はお鍋。うなぎに行きたかったけど温まりたかったので。とっとと食べてホテルへ帰還しました。寒さがしんどいなあと夜空を眺めたら、めちゃ空も凍えていて皮肉にも綺麗。冬の大三角形を探すのが楽ちんでしたよ、空が澄んでいて…。春よ来いでおやすみなさいでした。




○開幕戦
朝から曇り気味で肌寒くくじけそうになりましたが、コンビニで遭遇した関係者との雑談でなんかニコニコでサーキット着。ニコニコの理由は不明。寒くてもありがたいのがお客様。スタンドには横断幕あり、午後の決勝前には客席が埋まり始めました。寒すぎるから屋外イベントはこの時期なかなか厳しい。誘いたいけど誘えないというか。我々は仕事とは言え屋根もあるし、ほんと感謝しかないシーズンのスタートです。

▽公式予選

ポール最多記録更新!ライバル陣営とは言え、これは歴史的瞬間に立ち会うことができました。チーム無限、野尻智紀選手!拍手!本山哲さんの記録を抜きました。そして、この鈴鹿にチーム監督として本山さんが現地にいましたね。それも感慨深いじゃないですか!コメントをもとめられていましたが、そんな素晴らしいシーンがこの開幕戦でありました。

この記録、なかなか破られないと思いますよ。常に上位にいる野尻選手。長いからですとおっしゃっていましたが、キャリアが長くても速さもないとね。衰えないことがすごい。TGR勢も続くように頑張ってもらわないと。

その予選ですがTGR勢では、福住仁嶺選手が5番手につけました。トヨタ勢を盛り上げて欲しいと思って幸先いいなと思っていました。昨年からTGR陣営で大活躍、注目していますので、昨年はチームを押し上げて2台で上昇気流に乗ったというか、その気流を作ったというか。

予選で次に続いたのは坪井翔選手、9位とちょっと苦戦。10位にザック・オサリバン選手。いやーほんとHondaさんのホームという結果でしたね。

▽ピットビューイング

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    (SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING GRキャップ宣伝中の阪口晴南選手とヘアがピンクの大湯都史樹選手)
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せっかくのファンサービスを邪魔しないように周ってみました。推し活万歳!38、39のピットは大賑わいです、いつも。スーパーフォーミュラは、ドライバーさんやチームにファンがついているところが、SUPER GTと一味違うところですかね。個人的な意見ですけどね。SUPER GTだとクルマにもファンもいますし、それぞれのまた違った個性があります。

KCMG、何気にトップカテゴリーのドライバーばかりで豪華だなあと見入ってしまいました(笑)。

▽決勝

いざ決勝。土曜日の決勝は10周終わってからのピットウィンドウがありましたが、SC中だったこともあり、全車一斉にピットインをしました。圧巻でしたが、「一斉」ということでピットの前は大混乱。2台体制のチームがほとんどですから、もう1台が待たされたり、他のクルマと交錯してピットには入れなかったりなど、予想通りの混乱ぶりでした。

そんな中で、迅速なピット作業でクルマを送り出したのは、1号車でした。37号車が予選で沈んでしまったので、2台の間が離れていたというのが逆に功を奏しました。レース後にピットに行ったら、これはメカたちを褒めてくださいとストラテジストに言われましたよ。このチームは、ストラテジストがおります。他のチームでは、パフォーマンスエンジニアなど、エンジニアが兼務しているかもしれませんが。ピット作業の速さで上位に食い込めたみたい。

最終的に決勝トップテンに5台送り込みました。最上位は坪井翔選手、4位フィニッシュ!これは上出来です。いいですね、小林可夢偉選手が5位!阪口晴南選手6位!ザック・オサリバン選手8位、山下健太選手9位!厳しいことには変わりませんが、なんとかしのぎました。

野中誠太選手は、ミックスゾーンで取材を受けながら、「頭がパンクしていて、SCもいっぱい入るし、OTS(オーバーテイクシステム)もよく分かっていなかったので…」とわからなすぎて笑うしかない感じ。混乱ぶりが手に取るようにこちらにはわかりました。ピット作業でも、大混乱だったのは誠太だけではなかったようで、チームにもミスがありました。ここまで来るとみんなかわいそうで、心境として母さん発動。

その上、今季新しく加入したエンジニアがアメリカの方、誠太は英語が苦手と来ましてね。周囲は英語が得意だから通訳しながらとなる訳ですが、本人がドライビングに集中できないので、明日は日本語で行こう!となったようです。何から何まで、ここまでバタバタなことってあるのだろうかと思うばかり。

これから自動車免許を勉強して取ろうと思っていたところへ、若葉マークだけ先にもらい、教習がないまま卒験を受けた感じでしょうかね。良く無事にクルマを運んだと思いました。そこはやっぱりレーシングドライバーなのだなと。頑張った誠太を褒めてあげたいんだけど、どう褒めていいのかわからん(笑)。ほんとあの日は、今夜、誠太は眠れるのかしらと思いました。

あと開幕戦を振り返ると、身内同士でリタイアは悲しかったかな。もちろんTGR勢がライバルを巻き込んでリタイアするのも良くないけどね。今季はTGR勢の台数も多いから仕方ないとか思いたくないですね。リタイアを余儀なくされた福住選手。今季は、上位争いに加わって欲しいんです…。それと、ピット作業も慌ててしまったのかミスもありましたね。メカニックたち真剣にやっていますが、ミスのないチームもあるのでまずは焦らずいきましょう!コース上でピットミスの1秒を取り戻すのも大変だから、落ち着いていこう!とそんな開幕戦でした。明日もあるし、取り戻せばよし!諦めない!

○第2戦

青空が広がり朝のうちは太陽に力がありました。日向に出ると太陽のあたたかさがわかって、うれしかったです。私は眠れなくて丸一日ずっと頭痛という。初めての経験でした。

ルーティンのピット周りをしていたら、TGR-EのWECの8号車のエンジニアでルーキーレーシングのエンジニアも兼務するライアン・ディングルさんに会えたよ。居ないなあと思っていたら。ライアンにWEC開幕戦を10時間テレビで見たので、8号車の追い上げなど、ほんとちょっとだけ話せました。今季は、スケジュールの都合であまり来られないようだけど、国内モータースポーツ出身なので、世界に行ってしまっても会える機会があるのはうれしいですね。またね〜!

▽公式予選

第2戦の予選は、坪井翔選手がTGR勢トップの4番手。なかなかトップ3までに来ませんが、それでも十分なポジション。7番手福住仁嶺、8番手大湯都史樹、9番手山下健太、10番手に大嶋和也というオーダー。

大嶋くんポイント圏内ですね。楽しみ〜という予選でした。

▽決勝
2戦目は、ピットウィンドウなし。1周目を終えるとピットに飛び込むことができます。前日の混乱もあり、2回に分けるチームもありましたし、トップ争いのチームは相手しだいというクルマもありました。よって、大混乱はなかったです。

レースそのものは激しいバトルもあり良かったのですが、6号車へのレース後加算されるペナルティ5秒を巡っての攻防がファイナルラップにありました。SCが介入したままレース終了。特に何も起きないと思っていたのですが、チェッカーまでの短い距離で動きがあるとはね。頭使いますね。2位の6号車がレース後に5秒加算されるため、チェッカーの際にその5秒差を少しでも詰めて、5秒以内にゴールをすれば1つポジションがあがるという訳。結局2位から12位まで後退でフィニッシュ。5秒以内に11台が入った訳です、なるほど。

ファイナルラップで、貪欲に1つでもポジションを上げることに集中するチーム。大事です。みんなで詰めてゴールすれば良いので、上位チームはライバルとも連携を取っていました。周回遅れのクルマが上位にいたので、そのチームにも連絡をしていました(あとからSFgoの無線で聞きました)。周回遅れのドライバーにチームから無線は飛ばなかったようで、そのクルマの動きは変わりませんでした。自分たちに関係ないと言われれば関係ないのでね。SCがそのまま引っ張ってゴールすると思ったチームもあって、下位のポジションにいたチームはスルーだったり、気づいてなかったり。詳細はSFgoでご確認を。いろいろあるなあ。

坪井選手が2位表彰台を獲得しました。これ珠玉の2位!何度も言いますがアウェイで頑張った!やっほー!です。無線でも「凌いだ」と小枝エンジニアとやりとりしていました。ここでポイントをたくさん取れると幸先良い!と思ったら、次のレースもHondaさんのホーム。今年はもてぎも2レース。まだまだ試練は続きますが、それでもどうにか結果を残していますので、次も凌ぎましょう。

ポイント圏内までも来られないクルマも心配ではあります。次も全力で応援しますので、頑張ってください!

▽勝利のウィービング
ライバルではありますが、第2戦はHonda牧野任祐選手が優勝しました。小さい頃から一緒にレースして来たという福住仁嶺選手と阪口晴南選手は、チェッカー後に牧野選手のマシンに近寄り祝福していました。そして、マシンをウィービング。仁嶺くんが、Xに投稿していたのでSFgoアプリでそのシーンを探してみました。仲良しなのは良いのですが、仲良しさんたちが同じトップカテゴリー、スーパーフォーミュラ、SUPER GT GT500クラスでレースをしていることがアンビリーバボー。子どもの頃からずっと一緒ですからといつも言われますが、そのノリをプロカテゴリーで出来るレベルの高さ。尊敬します、ほんとに。三人のうちスーパーフォーミュラ未勝利の阪口晴南選手の時も、ぜひ祝福をよろしくお願いします!

○スーパーフォーミュラ・ライツ開幕!

スーパーフォーミュラ・ライツ(SFL)も開幕!TGR-DCから、小林 利徠斗(こばやしりくと)選手が2年目、佐野雄城(さのゆうき)選手が今年デビューとなります。

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    (今年から海外修行に出ている中村仁選手と中嶋一貴TGR-E副会長)

開幕ですので、触れておきますね。鈴鹿大会は3レースとハードでしたが、佐野雄城選手がなんと3連勝達成!拍手!この昼のレースだったら行けそうと思いグリッドに話題のドライバー(この時はまだ2連勝)を見に行きました。そして開幕ラウンドには、きっとTGR―E副会長の中嶋一貴さんが来るでしょうと思ったら、いらっしゃいました。彼をずーーーっと撮っていたKカメラマンさんが会いたいなあとおっしゃっていたので、グリッドにきっと来ますよと話していたんです。

一貴がTDP育成ドライバーデビューした2004年の開幕ラウンド(当時は、全日本F3選手権、トムス所属、エンジニアは故山田健二さん)は2レースあったのですが、2連勝して話題になったんです。鮮烈デビューを飾ったのが同じく鈴鹿でした。その後、ずっと撮り続けていたKカメラマンさんは、ちょっとそのあと低迷したよねとおっしゃっていました。ずっと見ていた割に記憶がなく…(翌年の2005年はよく覚えてる)。鈴鹿の次のラウンドは、今は開催されておりませんが筑波サーキットだったのですが、ご両親がコースサイドから見ていらしたんですよね。ピットに来ないところがプロ!なんて思ってね。過去に所属したこともあるし、トムス舘会長もよく知っている仲なのにね。

この2004年は、チームメイトが山本左近さんと番場琢さん。ライバルも壮々たるメンバーで、昨年までGT500のドライバーだったロニー・クインタレッリさんやこの時期Hondaさんのライバルで、同時期にカテゴリーは違うけれども海外に武者修行に出た武藤英紀さん、GT500で大活躍して最近まで走っていた柳田真孝さんなど長く活躍されているドライバーも一緒に走っていました。21年前ですよ、時の経つのは早い…。

話を戻すと、この3連勝で刺激を受けたのはチームメイトでしょう。小林 利徠斗選手のグリッドにしばらくいました。ただ見ていただけですが応援のつもり。次のレースでリタイアだったかな、悔し涙を浮かべていましたね。まだ10代の彼らでも人生を左右するカテゴリーでもありますので、毎年至る所でドラマがあるんです。まだ始まったばかりですが、シーズン終わりにはたくましくなっている事でしょう。このグリッドに行くと感慨深いです、雰囲気は昔から全く変わらないからね。グリッドも短かった時間でしたが、一気にいろんなことを思い出す良い時間でした。みなさんガンバってくださいね!

そうそうこちらもね。最初にトムスのピットで見かけたのが、フォーミュラ・リージョナルで海外修行に出ている中村仁選手でした。話をしておこうと思って戻ったら、隣の彼もピットにいました。今季FIA F4とフォーミュラ・リージョナル(国内)からデビューする梅垣 清選手にもお目にかかることができました。19歳と17歳だったかな。年齢聞いて倒れそうになりました。ただの親戚のおばちゃんと化していましたよ(苦笑)。

彼らの他にも育成ドライバーが同じカテゴリーにいらっしゃってなかなか覚えられないけれど、メーカー育成の道を掴んだサラブレッドたち。ここから自分の将来は、どんどん切り拓いて行って欲しいです。楽しみにしています!おばさんのお話に付き合ってくれてありがとね!

○最後に

今回はまたもやレースモードでしたので、エンタメ系を追いかけておりません、あしからず。

次のもてぎは、前述のように小林可夢偉選手欠場。代わりにステアリングを握る野中誠太選手へアドバイスをしていました。エンジニアは、英語だし誠太の試練物語は続きますが、少しでも落ち着いて走れるといいなと思っております。

なかなか厳しい鈴鹿でずっと模索したまま終わったチームもあると思います。タイヤも変わっていますし、テストもままならない状態の開幕戦。スタートダッシュでセットを見つけるのに大変だったと思います。いくらみな同じ条件だとしても。とにかくお疲れさまでした。今回は全車取り上げておりませんが、シーズン通して追って行きたいと思うのでよろしくお願いします!次もがんばろう!

大谷幸子の近況

地方の現場が続き、丸一日自宅にいたのは先週2日だけ。また次の現場へ。原稿はタイトルしか書いてないいつもな感じ。締め切り間際の今も自宅にまるまる居るのがまだ2日目。じっくり考える間もなく締め切り(笑)。3月は辛いねいつも。書きたいことはあったけど、事実確認が追いつかないのでこれにて終了。能力が低いのか無駄に長いテキスト…。今年は短くしようと思ったのにな…。

ドジャースの大谷選手も来日しているけれど、原稿が追いつきません!では、また!

(写真 トヨタ自動車、日本レースプロモーション、大谷幸子 テキスト 大谷幸子)

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