LEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポート No.10LEXUS RC F GT3がSUPER GT最終戦で入賞

2024.12.11(水)- 14:10配信

 LEXUS RC F GT3が活躍している各カテゴリーも、2024年シーズン最終戦を迎えました。今年最後のマンスリーレポートは、FIA世界耐久選手権(WEC)と国内SUPER GT、スーパー耐久の模様をお送りします。

LEXUS RC F GT3がSUPER GT最終戦で入賞

世界耐久選手権(WEC)第8戦バーレーン
バーレーン8時間

 FIA世界耐久選手権(WEC)第8戦「バーレーン8時間」が10月31日(木)から11月2日(土)にかけて、バーレーンのバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されました。
 今シーズンから同シリーズには、アコーディスASPチームで2台のLEXUS RC F GT3がフル参戦しています。
 全8戦で戦われてきた今季のWECもシーズン最終戦。舞台は12年にわたってWEC戦が行われ、近年は最終戦が恒例となっている中東バーレーンです。チームにとっては初挑戦となる、全開率は60%に及ぶ、タイヤにも厳しいコースです。
 公式練習では、1回目で78号車のケルビン・ファン・デル・リンデがコースレコードを更新するトップタイムをマークし、87号車のホセ・マリア・ロペスもトップ6。2回目では87号車のエステバン・マッソンがトップタイムで、今大会で初めてLEXUS RC F GT3をドライブすることとなった18歳のデンマーク人、コンラッド・ラウルセンも5番手タイムと好調な滑り出しを見せました。
 11月1日(金)に行われた予選では、アーノルド・ロビンの78号車が2戦連続のハイパーポール進出を決め、10番手グリッドを獲得。木村武史の87号車は17番手グリッドとなりました。
 2日(土)午後2時に、気温32度と暑い中で8時間レースがスタート。スタートを担当したロビンと木村は徐々にポジションアップを図っていましたが、スタートから50分を経過したところで、ロビンの78号車はサスペンショントラブルに見舞われました。78号車はなんとかピットへは自力で戻り、メカニックが懸命の修理を行いましたが、レース中の修復は不可能と判断され、早くもレースを終えることとなってしまいました。
 一方、87号車は木村からマッソンへとドライバー交代し、9位へとポジションアップ。マッソンが2スティントを担当したあと、ロペスへと交代し、ポジションをキープしていましたが、ハイパーカー車両との接触があり予定外のピットインを強いられ、9位から17位へと大きく順位を落としました。
 そこから追い上げを見せた87号車でしたが、残り1時間15分というところでアクセルペダルの不調に見舞われコース脇にストップ。こちらもチェッカーを受けることなく最終戦を終えることとなりました。

リザルト(LMGT3クラス)

順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
リタイア17番手87ホセ・マリア・ロペス
エステバン・マッソン
木村武史
アコーディスASP17638 Laps
リタイア10番手78ケルビン・ファン・デル・リンデ
コンラッド・ラウルセン
アーノルド・ロビン
アコーディスASP36180 Lap
アコーディスASP
アコーディスASP

AUTOBACS SUPER GTシリーズ第8戦 もてぎ
MOTEGI GT 300km RACE

 AUTOBACS SUPER GT第8戦「MOTEGI GT 300km RACE」が11月2日(土)、3日(日)の両日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。
 例年シーズン最終戦として戦われてきたもてぎラウンドですが、今季は第5戦鈴鹿が台風の影響で12月へ延期となったため、今大会は事実上の7戦目、2024年シーズンは今大会を含め残り2戦となります。このため、サクセスウェイトは通常のもてぎ戦のようにゼロではなく、半減で戦われます。
 今季の同シリーズGT300クラスには、イゴール・オオムラ・フラガ/古谷 悠河組ANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車と新田 守男/高木 真一組K-tunes RC F GT3 96号車の2台のLEXUS RC F GT3が参戦しています。
 2日(土)は朝から雨模様で、午前中の練習走行は一時的に強まった雨などにより6度も赤旗が出される状況に。しかし、予選の行われた午後には雨脚はやや弱まり、予定されていた午後2時より、気温17度、路面温度19度、ウェット宣言の出される中で予選が行われました。
 GT300クラスは、一斉にアタックしたQ1の上位14台と15番手以下の2グループに分けてQ2を実施し、ウェット宣言時の規定により、Q2のタイムで決勝グリッドを決定。
 Q1は、難しいコンディションの中でアタックが繰り広げられましたが、残り8分を切ったあたりで雨が強くなったために赤旗中断。20分ほどの中断の後、残り10分で再開され、各車タイムを更新して行きました。
 しかし、各車が最後のアタックに入ろうとした残り2分を切ったところで、コースオフして停まった車両があり、赤旗が出され、Q1はそこで終了。
 イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車は6番手でQ2の上位組へ進出。一方、不運な赤旗のタイミングもあり、高木真一のK-tunes RC F GT3 96号車は16番手に終わり、Q2は下位グループへ進むこととなりました。
 Q2では、古谷悠河の50号車が10番手。96号車が19番手となりました。
 3日(日)天候は一転して朝から快晴に恵まれ、午後1時、気温21度、路面温度29度と、この時期としては想定外に暖かいコンディションで、63周で争われる決勝のスタートが切られました。
 10番手グリッドから古谷のドライブでスタートした50号車は、オープニングラップの混乱の中で14位へと後退。早めの19周でピットへ向かうと、フラガが追い上げを開始しました。
 19番手スタートの96号車は新田がスタートを担当し、淡々と周回を重ねていくと、ピットでの混雑を考慮し、ややライバル勢とはずらした23周目にピットイン。高木へと交代。
 50号車のフラガはライバル勢がピットインしていくことで順位を上げていき、28周目に13位までポジションを戻しましたが、ブレーキ系のトラブルに見舞われペースダウン。37周目でピットへ戻り、修復不可能との判断でリタイアを決めました。
 96号車はベテラン高木が最後まで粘り強い走りを見せ、14位でチェッカーを受けました。

リザルト(GT300クラス)

順位グリッドNo.ドライバー車両名周回トップとの差
14位18番手96新田 守男/高木 真一K-tunes RC F GT3581 Lap
リタイア10番手50イゴール・オオムラ・フラガ/
古谷 悠河
ANEST IWATA Racing RC F GT33722 Laps
K-tunes RC F GT3 96号車
ANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車

AUTOBACS SUPER GTシリーズ第5戦 鈴鹿
SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL

 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL」が12月7日(土)、8日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。
 8月に台風の影響で延期となった第5戦の代替開催で、シーズン最終戦となるため、ほとんどの車両がサクセスウェイト無しで勝利を目指します。
 7日(土)は朝から好天に恵まれましたが、12月ということもあり、午後1時50分からの予選は気温14度、路面温度24度、冷たい風が強く吹く中で、通常のGT300からではなくGT500から、各セッションも通常よりも5分ずつ延長して実施されました。
 全車アタックのQ1を25分間で行い、上位14台と15位以下の2グループに分けてQ2を実施、Q1とQ2の合算タイムでグリッドを決定します。
 Q1では、イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車が惜しくも上位グループ進出を逃す16番手。午前中の公式練習では6番手と好調だったK-tunes RC F GT3 96号車は新田守男がQ1を担当しましたが、エンジン不調に見舞われまさかの22番手タイムで下位グループとなってしまいました。
 Q2では、Q1での不調を解消した96号車の高木真一がトップタイムをマークし、グリッドは15番手に。古谷の50号車が2番手で続き、16番手グリッドとなりました。
 8日(日)は、雲がかかり、気温13度、路面温度19度、風が強いコンディションの中、予定よりも5分遅れの午後12時50分、三重県警の白バイとパトカーの先導によるパレードランに続き、気温を考慮していつもより1周多い、2周のフォーメーションラップを経て、51周で争われる決勝レースのスタートが切られました。
 他車のグリッド降格により、新田がスタートを担当する96号車は14番手、古谷の50号車は15番手グリッドからスタート。96号車の新田は力強い走りで順位を上げていきました。
 16周を終えたところで、8位まで順位を上げていた96号車、13位の50号車は同時にピットへ向かい、それぞれ高木とフラガへと交代。
 96号車は後半戦も何度もオーバーテイクを見せ、33周目にポイント圏内の10位に浮上すると、残り3周でさらに1台パスし、9位でチェッカー。最終戦をポイント獲得で締めくくりました。
 50号車は後半ペースが上がらず、21位でレースを終えました。

リザルト(GT300クラス)

順位グリッドNo.ドライバー車両名周回トップとの差
9位15番手96新田 守男/高木 真一K-tunes RC F GT3471'02.489
21位8番手50イゴール・オオムラ・フラガ/
古谷 悠河
ANEST IWATA Racing RC F GT3461 Laps
K-tunes RC F GT3 96号車
ANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車

ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE
第7戦富士
S耐ファイナル 富士

 11月16日(土)と17日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE の第7戦「S耐ファイナル 富士」が開催されました。
 今シーズンの同シリーズには、最速のST-XクラスにaprからDENSO LEXUS RC F GT3 31号車が参戦しています。今大会31号車は、永井 宏明/小高 一斗/嵯峨 宏紀のドライバーラインナップで4時間レースに挑みました。
 今季は第6戦で優勝を果たし、第4戦以外では表彰台に上っている31号車は、わずかながら逆転チャンピオンの可能性を残してこの最終戦に臨むこととなりました。
 16日(土)に予選が行われましたが、前日の練習走行が悪天候だった影響もあってセットアップに苦しみ、31号車は5番手グリッドとなりました。
 17日(日)は好天に恵まれ、この時期としては暖かいコンディションで午後12時半より、全クラス混走での4時間レースのスタートが切られました。
 31号車は小高がスタートを担当。順位は変わらないものの首位から大きく離されることなく周回を重ねていきました。
 しかし、スタートから20分ほどでクラッシュによるセーフティカーが導入。多くの車両がこの間にピットへ向かう中、31号車はピットの混雑を避けてやや遅れてピットへ向かい、永井へと交代しましたが、その翌周に、破損したガードレールの修復のために赤旗中断となってしまいました。
 1時間以上の中断を経て、残り2時間10分でレースは再開。ここで永井が健闘を見せ、31号車は40周目に首位に浮上しました。
 しかし、その直後に再びクラッシュによる赤旗が出され、ガードレールの修復のため30分ほどの中断に。レースは残り30分での再開となりましたが、31号車は規定のピット回数義務を果たすため小高へと交代。これで順位を落とすこととなった31号車は、大荒れとなった今季最終戦を4位で終えることとなりました。

リザルト(ST-Xクラス)

順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
4位5番手31永井 宏明/小高 一斗/嵯峨 宏紀apr5659.127
apr 31号車
apr 31号車

今季のLEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポートは今回で終了となります。 1年間応援ありがとうございました。