
すべては、
この 1 台から
始まった。
トヨタ初の市販スポーツカー、
TOYOTA SPORTS 800。通称ヨタハチ。
開発責任者の長谷川龍雄は、
元航空機の設計士だった。
終戦を迎え、飛ばせなかった飛行機への想いを
この一台のスポーツカーにぶつけた。
当時としては画期的な風洞実験を行い
空気抵抗を限界まで抑え、
日本で初めて外板にアルミを
採用するなど徹底的に軽量化を図った。
1966年、第1回鈴鹿500kmレース。
ライバルの強豪マシンに比べ
非力なヨタハチに勝ち目はないと言われた。
しかし、結果は圧勝だった。
ライバルたちが給油する中、
ヨタハチは一度もピットに寄らず
500kmを駆け抜けた。
タンクにはまだ30%近くの燃料が残っていた。
あれから、半世紀。
今、トヨタに新たな
スポーツカーの咆哮が
響こうとしている。
しかし、原点の想いは変わらない。
燃費が良くて、ハンドリングに優れ、
長時間乗っても疲れないクルマ。
レースに勝てる品質と、
誰もが手が届く価格を兼ね備えたクルマ。
「過去、現在、未来
夢は何処にでもある 長谷川龍雄」
新時代のスポーツカーたちは、
僕らにどんな夢を見せてくれるのだろう。
