A80型の 生産終了から 17年の時を経て、
2019年に誕生した A90型スープラ。 そこからさらに 6年の歳月をかけ、
運転の楽しさを 磨き続けてきた。 そして2025年、 その最終モデルとして
2台のスープラを発表。
「乗り心地」と 「限界性能」の バランスを
さらなる高次元に 高めた”RZ” 、
「現行スープラの究極形」の 特別仕様車
“A90 Final Edition” である。 誕生以来、 走りを追求し 続けた
スープラの 開発と進化の 歴史を紹介。
A80型の 生産終了から 17年の時を経て、
2019年に誕生した A90型スープラ。 そこからさらに 6年の歳月をかけ、
運転の楽しさを 磨き続けてきた。 そして2025年、 その最終モデルとして
2台のスープラを発表。
「乗り心地」と 「限界性能」の バランスを
さらなる高次元に 高めた”RZ” 、
「現行スープラの究極形」の 特別仕様車
“A90 Final Edition” である。 誕生以来、 走りを追求し 続けた
スープラの 開発と進化の 歴史を紹介。

Development 
Stories of
Progressed A90

「最後のA90」に込められた想い
モータースポーツの 最前線で得た知見と、
お客様からの フィードバックを 真摯に受け止め、
最終モデルは
「さらなる一体感の ある走り」の
進化をゴールに掲げた。
それは、 レースで勝利を狙い、
スポーツ走行の体験も さらに愉しいものにするため。 両モデルに共通する 開発テーマとして、
「コントロール性の向上」 を目指してきた。
つまり、 「ブレーキの安定性」 「ダイレクト感の向上」
「コーナリングの安定性」を 実現すること。
特に、“A90 Final Edition”は
量産車の制約を 超えた進化を果たしており、
「加速性能」の追求も あわせて行った。 ともに目指した 完成系は、
高次元でバランスされた 「限界性能」と「乗り心地」。 その開発思想を 実現するまでの物語を、
それぞれのモデルで 紹介する。
モータースポーツの 最前線で得た知見と、
お客様からの フィードバックを 真摯に受け止め、
最終モデルは
「さらなる一体感の ある走り」の
進化をゴールに掲げた。
それは、 レースで勝利を狙い、
スポーツ走行の体験も さらに愉しいものにするため。 両モデルに共通する 開発テーマとして、
「コントロール性の向上」 を目指してきた。
つまり、 「ブレーキの安定性」 「ダイレクト感の向上」
「コーナリングの安定性」を 実現すること。
特に、“A90 Final Edition”は
量産車の制約を 超えた進化を果たしており、
「加速性能」の追求も あわせて行った。 ともに目指した 完成系は、
高次元でバランスされた 「限界性能」と「乗り心地」。 その開発思想を 実現するまでの物語を、
それぞれのモデルで 紹介する。
特別仕様車

A90 Final Edition

世界の モータースポーツで 鍛えた技術を、
最大限に 詰め込んだ。
それはGRの フラグシップスポーツの
極限を 追い求めた存在。
まさに 公道を走る レーシングマシンだ。
世界の モータースポーツで 鍛えた技術を、
最大限に 詰め込んだ。
それはGRの フラグシップスポーツの
極限を 追い求めた存在。
まさに 公道を走る レーシングマシンだ。

Development Stories

  • POINT 01
    GT4を彷彿とさせる、迫力のある加速力とレスポンス
  • POINT 02
    ブレーキ性能の強化で、周回を重ねても安定した安心のドライビング
  • POINT 03
    前後のボディ剛性バランスを最適化し、操縦安定性を進化
  • POINT 04
    足回りの剛性強化で、ダイレクト感とコーナリング安定性を向上
  • POINT 05
    デザインと効果にこだわった空力パーツ
  • POINT 06
    フラッグシップにふさわしい、特別なデザイン
特別仕様車 A90 Final Editionを詳しくみる
POINT 01
GT4を彷彿とさせる、迫力のある加速力とレスポンス
エンジン性能をより愉しむチューンナップ

スープラ伝統の直列6気筒エンジンの性能を最大限に引き出すために。その想いのもと、各部を改良。まずは吸気経路を見直し、フレッシュエアーを効率よく取り込めるように。また、触媒を低背圧タイプに変更し、ECUのチューニングも実施。54馬力の出力UPと、アクセルペダルにパワーが直結したかのようなハイレスポンスを実現。

さらに、ラジエーター冷却ファンの強化とサブラジエーターの増設による冷却性能の向上と、ボンネットダクトの追加に加え、ディファレンシャルギアカバーの冷却フィンも大型化し、過酷な走行条件と強大なエンジンパワーへの耐性を向上。

また、GR Supra GT4の知見から、コーナリング時のオイルの偏りによるエンジン性能低下を防止するためオイルパンへバッフルプレートを追加。サウンド面でもアクラポヴィッチ製チタンマフラーを採用して力強い加速力にふさわしいサウンドを追求し、エンジンをかけた瞬間やアクセルを踏み込んだ瞬間に「只者ではない」と五感で感じられる走りを味わえるクルマに。

  • ディファレンシャルギアカバー
  • ラジエーター / サブラジエーター
  • アクラポヴィッチ製チタンマフラー
POINT 02
ブレーキ性能の強化で、周回を重ねても安定した安心のドライビング
強大なストッピングパワーとコントロール性

サーキット走行を楽しむために必要なのは、高い制動力を安定して発揮できること。

そのために、これまで以上の加速性能を持つA90 Final Editionに合わせた専用のブレーキシステムを開発。フロントブレーキは、19インチのbrembo製ディスクブレーキへと大胆にサイズアップし、高μブレーキパッドを採用。専用19インチ鍛造ホイールに収まるフローティング構造のドリルドディスクローターのサイズは395mmと超大型。リヤにもフロントと同じ構造のディスクローターを採用。

また、ダイレクト感、コントロール感を得やすいステンレスメッシュ製のブレーキホースを採用し、ハードブレーキング時も繊細にブレーキを操れるようへと進化。

  • brembo製ディスクブレーキ
POINT 03
前後のボディ剛性バランスを最適化し、操縦安定性を進化
職人の手作業がもたらす、機能と美しさの両立

クルマのコントロール性の向上に必要不可欠なのがボディ剛性の強化。“A90 Final Edition”はボディの随所に補強を施し、究極の走行性能を求めるのにふさわしい、高いボディ剛性を実現。

中でも室内のラゲージクロスバーは、腕利きの職人による手作業で作られる。強度はもちろんのこと、熟練工の手作業によって生み出される、特別に美しい仕上げもこのクルマの魅力を引き立てる。

さらには、フロントとリヤの床下、フロントカウルに強化したブレースを採用。リヤの床下とフロントカウルの材質には板厚8mmのステンレス鋼を採用し、より歪みにくく、操りやすいクルマへと進化。

  • 職人の手作業による溶接技術
  • 開発途中のラゲージクロスバー
  • 床下リアブレース
  • フロント床下ブレース
  • フロントのカウルブレース
POINT 04
足回りの剛性強化で、ダイレクト感とコーナリング安定性を向上
ドイツ名門メーカーのサスペンションを採用

コントロール性を高めるために必要なのは、路面からのインフォメーションとダイレクト感のある操作性。そのために足回りの剛性も強化。前後のスタビライザー強化、フロントロアアームの強化ゴムブッシュ、フロントコントロールアームにピロボールジョイント、リヤのスタビリンクの剛性アップなど、枚挙にいとまがないほどに細部を改良。

さらに、GR Supra GT4からのフィードバックとして、リヤサブフレームに採用したアルミリジッドマウントと、ドイツ名門メーカーのKW製減衰力調整式サスペンションを採用。サスペンションの減衰力は伸び側16段・縮み側12段での調整が可能であり、ドライバーが走る場所に応じてより最適なセッティングを見つけ出せる仕様へと変更。

  • スタビライザー/フロントロアアーム
  • フロントのスタビライザーブラケット
    ※左が旧モデル仕様。右が剛性を強化し、A90 Final Editionと新型RZの両モデル共通で採用。
POINT 05
デザインと効果にこだわった空力パーツ
GR Supra GT4を彷彿とさせる空力パーツの採用

より高次元のコーナリング安定性の実現を目指し、ダウンフォースの最適化に取り組んだ。フロントには、カーボンスポイラー、センターフラップ、カーボンカナードを装備。

同じく、量産車以上の効能を発揮するためスワンネック構造のカーボンリヤウイングも、細部へのこだわりを込めて開発。これらの部品は、すべてGR Supra GT4のノウハウを持ち合わせるTOYOTA GAZOO Racing Europeが開発に関わり、モータースポーツ顔負けの空力開発を実現。

  • フロントスポイラー / センターフラップ / カーボンカナード
  • カーボン素材
  • 開発途中のリヤウィング
  • 風洞実験施設を用いてテスト
POINT 06
フラッグシップにふさわしい、特別なデザイン
特別な外装カラーリングと、ドライバーオリエンティッドを極めた内装

フラッグシップとしての特別感を演出するべく、A90 Final Editionの専用色として、外板には「マットステルスブラック」のボディカラーを採用。これは、GRの多くのモータースポーツマシンをイメージして開発したカラーリングだ。光が当たると、「セミグロス(半艶)」と「メタリック」の両方が感じられる特別なマット色で、立体的な造形美を引き立てる。

また、A80型の由来の「ドライバーオリエンティッド」なコックピットを、さらに強調するため運転席に鮮やかな赤を大胆に配色。「運転席と助手席で異なるカラーリング」という製造効率を優先する量産車ではあまり例がないコンセプトだが、『最終モデルに相応しいモデルにしたい』と、チーム一丸となって意思を貫き通した。完成したコックピットはボディカラーの黒とのコントラストが美しく、窓の外からのぞき込むたび、ドライバーの気持ちを昂らせる。

さらに、運転に集中できる仕掛けも。レカロ製フルバケットシートは旋回時のホールド性を高め、シートやステアリングなど体が触れる部分はグリップ力の高いアルカンターラ表皮を採用。ステアリングセンターとシフトノブにも赤の加飾を施し、とっさの時の視線誘導を狙って取り入れた。

  • A90 Final Editionの専用色「マットステルスブラック」
  • 特別な質感を演出したデザイン
  • ステアリングセンター
  • シフトノブ

Progressed A90

Supraの名に 値する最終進化を。
日常から サーキットまで、
あらゆるシーンで “至高” を感じる
スポーティな 走りと安定性。
いざ、 ピュアスポーツとしての 完成系へ。
Supraの名に 値する最終進化を。
日常から サーキットまで、
あらゆるシーンで “至高” を感じる
スポーティな 走りと安定性。
いざ、 ピュアスポーツとしての 完成系へ。

Development Stories

  • POINT 01
    フロントブレーキの性能強化で、安心感のある走り
  • POINT 02
    クルマを操りやすくする足回りの実現
  • POINT 03
    歪みにくい車体でコントロール性能を強化
  • POINT 04
    よりスポーティなマシンへとチューニングを変更
  • POINT 05
    トータルバランスにこだわった空力パーツ
  • POINT 06
    よりスポーティなルックスに
Progressed A90を詳しくみる
POINT 01
フロントブレーキの性能強化で、安心感のある走り
大径ディスクを採用し、ブレーキ熱容量を拡大

スポーティな走りを愉しむクルマに欠かせないのは、安定した制動力。公道だけでなく、サーキットでも走り込みができるクルマとして、サーキットを連続周回しても、ブレーキのフィーリングが変わらないことを目指した。

そこで、“RZ”グレードのブレーキとして搭載可能な最大サイズである、18インチのbrembo製ディスクブレーキをフロントへ採用。ブレーキ熱容量を高めることで、過酷な状況下でも安定したブレーキング性能を引き出せるように仕様を変更。

POINT 02
クルマを操りやすくする足回りの実現
足回り剛性の強化

クルマのコントロール性を向上するために路面からドライバーに伝わる情報量を増やし、リヤのグリップを感じながらアクセルコントロールができる状態を目指した。

そのために、リヤサブフレームに採用した強化ゴムマウント。これは開発初期では金属カラーを使って性能を模擬していたが十分な効果を感じられたため、量産に際しては剛性感と乗り心地を高次元で実現する強化ゴムマウントへと変更。

ほかにも、フロントコントロールアームに強化ゴムブッシュを採用し、前後スタビライザーブラケットにアルミ強化品を採用。さらには、Electric Power Steeringの制御も最適化したことで、高速走行時も、ダイレクトなステアフィールで意のままに操る歓びを実現。

  • 「リヤサブフレームマウント」を検討する際に試した「カラー」(左:アルミ製・右:樹脂製)
POINT 03
歪みにくい車体でコントロール性能を強化
ボディ剛性の強化

ダイレクト感の走りを目指す中で、高いボディ剛性も不可欠。改良モデルではリヤ床下ブレースの構造強化と、締結点追加で剛性を大幅に向上。その開発初期段階では、フロント床下ブレースも検討していたが、ステアフィールが良くなる一方で、剛性バランスがフロント寄りになってアンダーステア傾向が強くなりすぎるため採用を見送り。

そんな中でも、このチャレンジで得られた「ステアフィールの良さ」をなんとか実現すべく、前後スタビライザーブラケットにアルミ強化品を採用し、剛性とドライビングフィールを改善。

  • リヤ床下ブレース
  • 開発初期段階の補強材
  • フロントのスタビライザーブラケット
    ※左が旧モデル仕様。右が剛性を強化し、A90 Final Editionと新型RZの両モデル共通で採用。
POINT 04
よりスポーティなマシンへとチューニングを変更
スタビライザーや各種電子制御のチューニングが、コーナーでの安定性を向上

日常でもサーキットでも、走りをさらに磨く。これは過去モデルに寄せられたフィードバックから生まれた、今回の改良で目指した走りのコンセプト。その想いのもとで、各部品の改良に合わせてコーナリング性能もチューニング。

電子制御ダンパーは ”さらに硬い”セッティングへ変更。改良型の「ノーマルモード」は旧型の「スポーツモード」相当まで減衰力を引き上げ、「スポーツモード」は、さらにもう1段硬めの特性へと変更。それにあわせてフロントスタビライザーも径を太くした。旋回中の荷重下でも、より踏ん張れるクルマを目指している。またアクティブディファレンシャルもより旋回性を高める方向で制御を最適化。他にも、前後キャンバー角もあわせて見直し、前後共にネガティブ角方向に調整。旋回Gが高いコーナリング時にも、高い安定性を発揮できるように仕様を変更。

ノーマルモードではワインディングを、スポーツモードではサーキットを。改良モデルはそれぞれのステージで走る愉しさをより感じられるクルマへと進化させた。

  • アクティブディファレンシャル
POINT 05
トータルバランスにこだわった空力パーツ
リヤスポイラーや各種空力パーツによりダウンフォース向上

空力は、走りの安定感を出すために重要なファクター。

そこで、ダウンフォースの発生に最も効果的なカーボンリヤスポイラーを新設計。テストドライバーが口々に『特に高速域での安定性を感じて、安心できる。」』とコメントを残す結果に。

ダウンフォースが高まったリヤとのバランスを確保するため、フロントには大型のタイヤスパッツと、ホイールアーチフラップを採用。
車体全体での空力バランスをとることで低速から高速までリニアなハンドリング特性を実現。路面に吸い付くような、スポーツーらしい安定感ある走りをもたらす。

  • フロント前大型スパッツ
  • フロントホイールアーチフラップ
POINT 06
よりスポーティなルックスに
空力パーツ、ブレーキキャリパーが機能とデザインの進化を両立

改良モデルの最大の特徴の一つでもあるカーボンリヤスポイラーは、機能はもちろんのこと、見た目の美しさにもこだわった。

後ろから見るとマットクリア仕上げのカーボンの織目の分割線が「X」の形になっており、細部の仕上げにも拘って改良。

前後の空力バランスにも寄与するフロントホイールアーチフラップや、赤色に塗装されたbrembo製4ポッド対向ブレーキキャリパー(フロント)も、最後のA90型にふさわしいスポーティな印象を付加。

  • フロントホイールアーチフラップ
  • brembo製4ポッド対向ブレーキキャリパー

The History of 
Supra

歴代のスープラは発売以来、
モータースポーツを起点に 走りの進化を続けてきた。
A90型こと、GR Supraも例外ではない。 ニュルブルクリンクで生まれたGR Supraは、
世界中のGT4シリーズで戦い、
モータースポーツの現場の声をもとに、
走りを鍛え続けてきた。 そんなA90型Supraが、
今回の最終進化を迎えるまでに歩んた歴史を、
ここで振り返る。
歴代のスープラは発売以来、
モータースポーツを起点に 走りの進化を続けてきた。
A90型こと、GR Supraも例外ではない。 ニュルブルクリンクで生まれたGR Supraは、
世界中のGT4シリーズで戦い、
モータースポーツの現場の声をもとに、
走りを鍛え続けてきた。 そんなA90型Supraが、
今回の最終進化を迎えるまでに歩んた歴史を、
ここで振り返る。
1986 - 1993
A70 Supra
サファリラリー、
スパ24時間に参戦
1993 - 2002
A80 Supra
JGTC、SUPER GTに参戦
2018
ニュルブルクリンク最終戦で
卒業試験
Production Car
Motorsport (GT4)
2019
Supra is Back
ニュルブルクリンクで鍛えた
GT4試作車のテスト開発
出力Upをベースに
GT4 Race debut
2020
エンジン改良で最大出力+14%
レース専用車GR Supra GT4
In GT4 Series
モータースポーツ起点の
フィードバック
シフトノブの
横G対応等
2022
MT追加・足回り向上
エンジン・冷却機能等を
強化したGR Supra GT4 EVO
2023
GR Supra GT4の
累計生産台数100台記念の
特別仕様車
In GT4 Series
バッフルプレート追加、
リヤサブフレーム強化、
KW製サスペンションの採用
2025
コントロール性能を
改善したRZ、
究極の走行性能を実現した
A90 Final Edition
パフォーマンス、信頼性、
操作性を向上させた
GR Supra GT4 EVO2
特別仕様車 A90 Final Editionを詳しくみる
Progressed A90を詳しくみる