RALLY TANGO
全日本ラリー選手権 第5戦 RALLY TANGO
いよいよ後半戦に突入
ターマック連戦の締めくくりに挑む
2023年の全日本ラリー選手権は、6月9日(金)〜11日(日)にかけて開催される「YUHO RALLY TANGO supported by Nissin Mfg」から早くもシーズンの後半戦がスタートする。TOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)チームにとっては、今季4戦目の出場となり、シリーズ折り返しのラウンドだ。チームは、今大会にGR YARIS JP4-RALLY2(勝田範彦選手/木村裕介選手)と、GR YARIS GR4 RALLY DAT(眞貝知志選手/安藤裕一選手)の2台で臨む。2022年には、勝田/木村組がGR YARIS GR4 Rallyで3位を獲得、眞貝/安藤組が6位に入賞している。
ラリーは京都府京丹後市を拠点とし、スペシャルステージ(SS・タイムアタック区間であり、タイムが計測されるコース)は、丹後半島を南北に貫く丹後縦貫林道を区切って設定される全12SS。初日に半島中部から南に向かう格好で3SSを2度走行し、2日目にはそれを逆走するかたちで3SSを2度走行する構成となっている。全般的にスムーズな路面だが、コースのキャラクターはSSごとに異なり、2車線のハイスピードセクションや、トリッキーな変則コーナーが立て続けに現れるテクニカルなセクションもあるため、サスペンションのセットアップを決め切れるかがひとつのポイントだ。また、今年は例年よりも半月遅いタイミングでの開催となり、梅雨の最中でのラリーとなる。今シーズンは、第2戦以降ほとんどのラリーで降雨があり、雨天時のセットアップについてもある程度のデータは集まっているが、滑りやすい路面での車両コントロールも勝敗を分ける鍵となりそうだ。
今大会は、6月11日(日)のSS9/12 Tsunotsuki Reverse(京丹後森林公園スイス村)に、SS観戦エリアが設けられている。これまでのラリー丹後でも観戦エリアとして使用されているポイントで、下りのコーナリングを楽しめる。なお、今年はこのエリアにTGRブースを出展予定。トヨタ・ヤリスWRカー(レプリカ)の展示、ラリージャパン・キービジュアルの掲示、グッズ配布などを実施する予定だ。チケットは6月10日(土)まで、森林公園スイス村の公式ウェブサイトからオンラインで購入できる。ラリーの周辺地域には天橋立、琴引浜、伊根町船屋など観光スポットも点在しており、ラリー観戦と旅行を組み合わせて楽しんでみてはいかがだろうか。
前戦の久万高原からひと月ほどのインターバルを経ての開催となる第5戦丹後。この後の第6戦カムイ、第7戦北海道はいずれもグラベル(未舗装路)ラリーとなるため、最終戦の第8戦ハイランドマスターズ(ターマック)も視野に入れつつ、丹後をひとまずの集大成としたいところだ。チームは事前にテストを行う予定で、ここまでの3戦で得たデータの検証と課題の改善を進めていく。
GR YARIS JP4-RALLY2をドライブする勝田選手はラリー丹後に向けて、次のように意気込みを語っている。
「路面の変化もあって、難しいラリーです。気温が高い時期になりますし、下りのセクションが多くブレーキを労わる必要があります。テストでは色々なセッティングを試すことで、良い部分が見つかるはずです。ターマックラリーの締めくくりになるので、ドライ路面で良い結果を残したいですね」
また、前戦の久万高原で最終日にリタイアを喫してしまった眞貝選手は、「ラリー丹後は気温やSS距離といった面でも、DATにとって厳しいラリーになると考えています。ドライ路面になれば、上位陣が僅差で争う展開になるはずです。今シーズンはなかなか晴れていませんが、ウエットでも気持ち良く走れる状態になっているので、久万高原で見つかった課題に対策を施し、しっかり完走したいですね」と、前向きなコメントだ。
大会基本情報
- 開催地:
- 京都府京丹後市周辺
- 日程:
- 6月9日(金) ~ 6月11日(日)
- サービスパーク:
- 6/9(金) 京都府丹後文化会館駐車場
(京都府京丹後市峰山町杉谷147-13)
6/10(土)11(日) 京都産業21
(京都府京丹後市峰山町荒山225)
- 路面:
- 舗装路(ターマック)
- SS:
- 12(SSトータル距離:117.36km)
- 総走行距離:
- 296.51km
※最新情報は 大会公式サイトをご覧ください。
Kyotango NOW
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※2023年6月2日時点の情報です。最新情報は当日HQでご覧ください。
2023年は、新しいラリーカーを2台同時に投入するという、TGRチームにとってはまさに挑戦のシーズンと言える。ここまで3戦のリザルトを振り返ると、勝田選手は初戦となった新城ではリタイアを喫したものの、続く唐津と久万高原では2位表彰台を獲得。眞貝選手は久万高原でリタイアに終わったものの、新城では5位、唐津で6位入賞を果たしている。順位だけ並べれば、両選手とも安定したポジションで戦えていると言えるが、ラリーを経るごとにクルマの中身は長足の進歩を遂げているのだ。
GR YARIS JP4-RALLY2であれば、フィンランドのTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)から来日したエンジニアが勝田選手のフィードバックをもとに車両の状態を見極め、最適なセットアップやドライビングについてのアドバイスを実施している。ヨーロッパでのテストと並行して実戦でのデータを収集できる点は、Rally2車両開発において、大きな役割を果たしているのだ。また、彼らからTGR-WRTのノウハウを学ぶことで、TGRチーム全体のレベルも確実に高まっている。
一方、開発中の次世代スポーツ自動変速機(DAT)を搭載したGR YARIS GR4 RALLY DATは、DATとGR-FOURのシステムを組み合わせたスポーツATの開発を主眼としたもの。このシステムはまだ量産車にも搭載されておらず、つまりこの全日本ラリー選手権が“開発の最前線”と言っても過言ではない。初戦の新城では熱や耐久性、変速タイミングが選手の感覚とズレてしまうなど様々な課題があった。しかしひとつひとつ対策を進め、久万高原ではSS2番手タイムをマークするほど、乗りやすさやセットアップの精度を高めている。
ここから後半戦へと突入する2023年の全日本ラリー選手権。丹後のあとに北海道で開催されるグラベルラリー2戦は貴重な学びの場となるはずだ。第6戦カムイであればニセコ、第7戦北海道であれば十勝、最終戦のハイランドマスターズは飛騨高山と、ラリーが開催されるエリアの付近には魅力的な観光地もそろっており、夏〜秋にかけての旅行の計画に含めてみるのもラリー観戦の楽しみ方のひとつ。ぜひ選手やチームの応援に現場を訪れ、文字どおりの開発現場を目の前で味わってみてはいかがだろうか。
京丹後市役所前駐車場
京丹後市峰山町杉谷889番地
京丹後森林公園スイス村
京都府京丹後市弥栄町野中2562
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- ■Tsunotsuki Reverse(観戦コース・出展ブースあり)
京丹後森林公園スイス村ビジターセンター前
京都府京丹後市弥栄町野中2562 - ○Tsunotsuki Reverseへご来場いただける方
事前にオンラインでチケットの購入が必要となります
・当日は8:30までにご入場ください。 - ○観戦コース開催時間
6/11(日)
SS9 Tsunotsuki Reverse 1 10:09~(予定)
SS12 Tsunotsuki Reverse 2 12:48~(予定) - 【観戦料金について】
観戦料金:小学生以上一律8000円・未就学児無料 - ※ラリーカー展示(ノベルティ付)・プログラム冊子付、駐車場代含
- ※競技観戦はスタッフの指示を厳守してください。
- 詳しくはこちら >>
- ■Tsunotsuki Reverse(観戦コース・出展ブースあり)
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- ■セレモニアルスタート
京丹後市役所前駐車場
京丹後市峰山町杉谷889番地 - ○セレモニアルスタートへご来場いただける方
入場無料でどなたでもご来場いただけます - ○セレモニアルスタート開催時間
6/10(土) 9:00~(予定) - ※競技観戦はスタッフの指示を厳守してください。
- 詳しくはこちら >>
- ■セレモニアルフィニッシュ
京丹後市役所前駐車場
京丹後市峰山町杉谷889番地 - ○セレモニアルフィニッシュへご来場いただける方
入場無料でどなたでもご来場いただけます - ○セレモニアルフィニッシュ開催時間
6/11(日) 13:30~(予定) - ※競技観戦はスタッフの指示を厳守してください。
- 詳しくはこちら >>
- ■セレモニアルスタート