2016年プレスリリース

ロードコース戦でデニー・ハムリンが2位
トラック・シリーズではクリストファー・ベルが今季初勝利

2016.06.27(月)- 22:10配信

スプリント・カップ・シリーズ今季初のロードコース戦がソノマで行われ、ファイナルラップまで抜きつ抜かれつの首位争いを繰り広げたデニー・ハムリンが惜しくも2位フィニッシュ。ゲートウェイで行われたキャンピング・ワールド・トラック・シリーズではルーキーのクリストファー・ベルが今季初勝利を挙げた。

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第16戦 Toyota - Save Mart 350

開催日:6月26日

ファイナルラップの激闘。
デニー・ハムリンが2位フィニッシュ

チェッカー目前まで首位を争うも惜しくも2位に終わったデニー・ハムリン(#11)
チェッカー目前まで首位を争うも惜しくも2位に終わったデニー・ハムリン(#11)

 6月26日(日)、米国西部カリフォルニア州ソノマのロードコース、ソノマ・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第16戦「Toyota - Save Mart 350」が開催された。
 オーバルコースで主に戦われるNASCARだが、スプリント・カップ・シリーズは年に2戦のみロードコース戦が組み込まれており、今大会は今季1戦目。ソノマはカリフォルニアワインで有名なナバ・バレーに近い丘陵地帯に位置する、アップダウンの激しいコースである。
 ここソノマではロードコース戦も得意とするカイル・ブッシュが昨年勝っており、通算2勝。2013年はマーティン・トゥルーエクス・Jr.が勝利。カール・エドワーズもトヨタ移籍以前の2014年に制しており、トヨタ勢のロードコースでの活躍に期待がかかった。

 26日(日)午後0時22分に1.99マイルロードコースを110周して競われる決勝レースがスタート。今季3度目のポールポジションを獲得したエドワーズが序盤は首位を逃げた。
 このコースは、燃料的にはほぼ2回のピットで走り切れるが、1周のラップタイムが長いロードコースでは、グリーンフラッグ下でピットインしても周回遅れになりにくいため、各チーム様々なピット戦略を採り、準位が入れ替わった。
 最初のピットをやや早めに採り、一時は最後尾近くまで順位を落としていたハムリンだったが、作戦が見事に決まり、中盤以降は首位争いに浮上。ほとんどの車両が最後の給油ピットを終えたと思われた残り30周過ぎには、ハムリン、トゥルーエクス・Jr.、カイル・ブッシュが1-2-3体制となり、"トヨタ カムリ"同士の激しい首位争いが繰り広げられた。
 しかし、残り23周というところでイエローコーション。各車燃料がギリギリだったことと、終盤のバトルへ向けてタイヤ交換すべくピットインしたが、1台がピットインせず最後まで走り切る作戦に出て、ハムリンが2位、カイル・ブッシュ3位、トゥルーエクス・Jr.4位、エドワーズ5位で再スタート。
 最後は無給油作戦で首位に立ったトニー・スチュワート(シボレー)とハムリンの一騎打ちとなった。2008年にはトヨタをドライブ、ハムリンともチームメイトだったことのあるスチュワートは、今季限りの引退を表明している。近年勝ちのない,ラストイヤーのスチュワートと、ハムリンとの優勝を懸けたバトルはファイナルラップまでテール・トゥ・ノーズのまま続いた。
 ファイナルラップの7コーナーでハムリンがインをつき、首位を奪取。しかしチェッカー目前の11コーナーヘアピンで僅かにハムリンがインを空けた隙を突かれ、スチュワートが前へ。立ち上がりで2台は軽く接触し、かわされたハムリンはアウトの壁にヒット。惜しくもハムリンは2位でチェッカー。それでもハムリンは自身ソノマでの最上位フィニッシュとなった。
 エドワーズが4位、トゥルーエクス・Jr.が5位、カイル・ブッシュ7位と、4台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第17戦は7月2日(土)、米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:

「ファイナルラップの7コーナーでは彼(トニー・スチュワート:シボレー)がミスしたことで私が前に出られたが、最後のヘアピンでは私が僅かにミスし、行き過ぎてしまった隙を突かれた。しかしフェアな戦いだった。結果は残念だったが、我々の"トヨタ カムリ"は素晴らしい仕上がりで、ロードコースでの速さも示せた。トヨタのチームメイト同士で首位争いが出来たのも良かった」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
11014トニー・スチュワートシボレー110
2611デニー・ハムリントヨタ カムリ110
3722ジョーイ・ロガーノフォード110
4119カール・エドワーズトヨタ カムリ110
5378マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ110
7818カイル・ブッシュトヨタ カムリ110
202320マット・ケンゼストヨタ カムリ110
313383マット・ディベネデットトヨタ カムリ110
323023デイビッド・レーガントヨタ カムリ110
343598コール・ウィットトヨタ カムリ110
353893ディラン・ラプトントヨタ カムリ110

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ケヴィン・ハーヴィックシボレー562
2カート・ブッシュシボレー527
3カール・エドワーズトヨタ510
8マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ469
9カイル・ブッシュトヨタ452
10マット・ケンゼストヨタ430
11デニー・ハムリントヨタ421
29デイビッド・レーガントヨタ217
34マット・ディベネデットトヨタ168
42マイケル・ウォルトリップトヨタ42
46ロバート・リチャードソントヨタ3

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ664
2シボレー650
3フォード597

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第9戦 Drivin For Linemen 200

開催日:6月25日

ルーキーバトルを制しクリストファー・ベルが今季初勝利

今季初勝利を挙げたクリストファー・ベル
今季初勝利を挙げたクリストファー・ベル

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第9戦「Drivin For Linemen 200」が6月25日(土)に米国中部イリノイ州マディソンのゲートウェイ・モータースポーツ・パークで開催された。
 この週末は遠く離れたカリフォルニアでカップ・シリーズが行われ、エクスフィニティ・シリーズは休みのため、昨年のトラック・シリーズチャンピオンで今季はエクスフィニティ・シリーズにフル参戦している20歳のエリック・ジョーンズが、他のシリーズでタイトルを争っているコディ・コーリンに代わりスポット参戦することととなった。

 今大会は25日(土)一日で全ての走行セッションが行われるスケジュールで、午前中の2回の練習走行は行われたが、夕方の予選は途中で雨が降り始めキャンセルに。規定に則り、練習走行の総合タイムでグリッドを決定。19歳のベン・ローズがポールポジション、今季3勝、目下2連勝中の18歳、ウィリアム・バイロンが3番手から決勝に臨むこととなった。
 予選後も降り続いた雨のため、決勝レースは予定されていた時間よりも1時間以上遅れた午後8時52分にスタートが切られた。
 ポールポジションのローズは最初のコーション時のタイヤ交換戦略で14位に後退。中盤にはバイロンが首位に立ちレースを支配した。レース後半に入ると、9番手スタートから徐々にポジションを上げてきていた21歳のクリストファー・ベルが首位を奪取。序盤の後退から順位を取り戻したローズとの一騎打ちに。
 ルーキーの若い2人による首位争いは、最後の2周での再スタートからチェッカーまで続いたが、0.275秒差で追いすがるローズを振り切ったベルがシリーズ参戦16戦目にしてキャリア2勝目、今季初勝利を挙げた。ベルの初勝利は昨年のエルドラ・スピードウェイでのもので、ダートコースだったため、今回の勝利はベルにとって舗装オーバルでの初勝利となる。
 また、この勝利はベルの所属するカイル・ブッシュ・モータースポーツにとって記念すべき50勝目。トラック・シリーズでのチーム50勝は最多タイ。
 ローズは惜しくも初勝利はならなかったが、キャリア最高位の2位でフィニッシュした。
 5位に序盤のクラッシュで周回遅れになりながらも追い上げたエリック・ジョーンズが入った。中盤、最多の47周にわたって首位を走行したバイロンは残り10周での多重クラッシュに巻き込まれ17位。しかし、タイトルを争っているベテランのマット・クラフトンもこのクラッシュでリタイアとなり、27位に終わったため、ドライバーズランキングでは1ポイント差ながらバイロンが首位に立った。

 次戦第10戦は7月7日(木)に米国中東部ケンタッキー州スパルタのケンタッキー・スピードウェイで開催される。

ドライバー クリストファー・ベル:

「ついに夢が叶った。この勝利をずっと待ち望んでいた。チームスタッフは毎週毎週ハードワークを続け、素晴らしい"トヨタ タンドラ"を与えてくれた。それだけに勝利で応えることが出来て嬉しい。自分を信じて支えてくれた全ての人に感謝する」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
194クリストファー・ベルトヨタ タンドラ160
2141ベン・ローズトヨタ タンドラ160
31319ダニエル・ヘムリックフォード160
51751エリック・ジョーンズトヨタ タンドラ160
7511ジャーマン・キロガトヨタ タンドラ160
102117ティモシー・ピーターズトヨタ タンドラ160
142398リコ・アブリュートヨタ タンドラ160
1739ウィリアム・バイロントヨタ タンドラ160
241013キャメロン・ヘイリートヨタ タンドラ150
26681ライアン・トゥルーエクストヨタ タンドラ149
271488マット・クラフトントヨタ タンドラ148
282622オースティン・セルフトヨタ タンドラ118

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ウィリアム・バイロントヨタ226
2マット・クラフトントヨタ225
3ティモシー・ピーターズトヨタ221
9クリストファー・ベルトヨタ185
10ベン・ローズトヨタ181
13キャメロン・ヘイリートヨタ167
15リコ・アブリュートヨタ143
16ライアン・トゥルーエクストヨタ136
19オースティン・セルフトヨタ112
23ジャーマン・キロガトヨタ70
24マット・ティフトトヨタ68
33コディ・コーリントヨタ29
41ジェシー・リトルトヨタ14
43クリス・フォンテイントヨタ11

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ319
2シボレー284
3フォード257
4RAM8