2019年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ2019年 第23戦ミシガン
燃費戦の末にデニー・ハムリンが2位

2019.08.13(火)- 14:30配信

超高速ロングオーバルのミシガンで行われたカップ・シリーズは、終盤厳しい燃費戦となりましたが、見事走り切ったデニー・ハムリンが2位、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が4位、カイル・ブッシュが6位となりました。ミッドオハイオのロードコースで戦われたエクスフィニティ・シリーズではクリストファー・ベルが3戦連続となる2位フィニッシュ。レギュラーシーズン最終戦となったトラック・シリーズでは、オースティン・ヒルが2勝目を挙げ、トヨタ勢は2人が"プレーオフ"進出を決めました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第23戦 Consumers Energy 400

開催日:8月11日

燃費戦の末にデニー・ハムリンが2位

燃費戦で2位、4位フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#11)とマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#19)
燃費戦で2位、4位フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#11)とマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#19)

 8月11日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第23戦「Consumers Energy 400」が開催されました。
 年間全36戦で争われているシリーズの、終盤10戦で上位ドライバーがタイトルを争う"プレーオフ"まで今大会を含め残り4戦。トヨタ勢はカイル・ブッシュ、マーティン・トゥルーエクス・Jr.、デニー・ハムリンの3名が複数勝利を挙げて既に"プレーオフ"進出を決めています。
 若きエリック・ジョーンズも未勝利ながらポイントでは当落ラインを54ポイント上回る13位で、16人が進出する"プレーオフ"圏内に入っていますが、残り4戦、ポイントを大きく失うことなく着実なフィニッシュが求められるだけでなく、勝利を挙げて"プレーオフ"入りを確定したいところです。
 また、カイル・ブッシュは現時点でランキング首位につけており、2年連続でのレギュラーシーズンチャンピオン(26戦終了時点でのランキング首位)獲得へ向けての戦いが続きます。

 11日(日)午後3時19分、2マイルオーバルを60周、60周、80周の3ステージ合計200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースのスタートが切られました。
 予選でトヨタ勢はハムリンの14番手が最上位と中団からのスタート。序盤からハムリンが好調な走りを見せ、ステージ中盤には2位へ浮上。また、決勝前の車検で失格となったため最後方からのスタートを強いられたトゥルーエクス・Jr.も見事な追い上げを見せ20周目にはトップ10入りすると、更に上位へとポジションを上げていきました。
 ピットインを経たステージ終盤戦は、ハムリンとタイヤ無交換作戦で一気に順位を上げたトゥルーエクス・Jr.の抜きつ抜かれつの首位争いとなりましたが、今大会、記念すべきカップ・シリーズ通算500戦目の出走となったトゥルーエクス・Jr.が速さを見せて今季3度目のステージウィン。ハムリンが2位となりました。
 ステージ2はタイヤ交換本数のピット戦略の違いにより順位が入れ替わり、4本交換したトゥルーエクス・Jr.は9位で再スタートとなりましたが、好調なトゥルーエクス・Jr.はすぐに首位争いに加わり、再びハムリン、そしてもう1台のライバルを加えた三つ巴での首位争いを展開しました。
 ステージ1に続きステージ2もイエローコーション(何らかの障害による全車スロー走行指示)の出ない展開が続き、ステージ終盤のピットインを最後まで遅らせたカイル・ブッシュが2位へ浮上。首位のトゥルーエクス・Jr.は7秒前を走っており、そのままの順位でステージ2もトゥルーエクス・Jr.が制するかと思われましたが、ステージ残り5周でスピン車両によりこの日初めてのアクシデントによるイエローコーション。ステージ2は残り1周での再スタートとなり、最前列にトゥルーエクス・Jr.とカイル・ブッシュが並んでの再スタートを制したカイル・ブッシュが今季9度目のステージウィン。レギュラーシーズンチャンピオンへ向け大きなポイント獲得を果たしました。トゥルーエクス・Jr.が2位、エリック・ジョーンズが5位。
 ステージ2の終盤にイエローコーションが出されたことで、多くの車両がピットタイミングをずらす作戦に出て順位が大きく入れ替わりました。ステージ3はハムリンが7位、カイル・ブッシュらは16位以降に後退。
 ステージ3は残り72周で再スタートが切られました。ここミシガンでは、燃料をフルに入れた状態で、通常の走行であれば40周強走行出来る計算です。しかし、序盤に3度にわたってクラッシュによるイエローコーションが発生。3度目のイエローコーションは、残り50周という、やや厳しい残り周回で発生。それでも全車がピットへ向かいました。
 その後はイエローコーションが出ず、燃費戦の様相を呈する中、ハムリンが燃料をセーブしながらも上位争いを展開。残り7周でハムリンは3位へ浮上。残り4周というところで、2位の車両が給油のためのピットへ向かい脱落すると、ハムリンは首位を猛追。その差を詰めていきましたが、1秒及ばず2位でフィニッシュ。同じく最後まで走り切ったトゥルーエクス・Jr.が4位、カイル・ブッシュが6位でチェッカーを受けました。この結果、カイル・ブッシュはレギュラーシーズンタイトル争いで、2位との差を前戦までの13ポイントから20ポイントへと広げました。

 次戦第24戦は8月17日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われます。

ドライバー デニー・ハムリン:

「最後まで走り切ることが出来た、それだけで充分です。最後はややペースを抑えての走行でした。最後まで走り切れたことには満足していますが、ロングランでもう少し速さが必要だったかもしれません。この素晴らしいセッティングを施してくれたチームを誇りに思いますし、そのおかげで今日またこの好結果で終えることが出来ました」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
124ケヴィン・ハーヴィックフォード200
21411デニー・ハムリントヨタ カムリ200
31742カイル・ラーソンシボレー200
41519マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ200
62218カイル・ブッシュトヨタ カムリ200
181620エリック・ジョーンズトヨタ カムリ200
202795マット・ディベネデットトヨタ カムリ200

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1カイル・ブッシュトヨタ892
2ジョーイ・ロガーノフォード872
3ケヴィン・ハーヴィックフォード822
4デニー・ハムリントヨタ815
5マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ805
14エリック・ジョーンズトヨタ623
23マット・ディベネデットトヨタ397

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ837
2フォード816
3シボレー782

NASCAR XFINITY SERIES
第21戦 B&L Transport 170

開催日:8月10日

クリストファー・ベルが3戦連続の2位

3戦連続での2位フィニッシュとなったクリストファー・ベル(#20)
3戦連続での2位フィニッシュとなったクリストファー・ベル(#20)

 8月10日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第21戦「B&L Transport 170」が米国北部オハイオ州レキシントンのロードコース、ミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催されました。
 カップとトラックがミシガンのオーバル戦を戦うこの週末、エクスフィニティだけが前戦ワトキンス・グレンに続く2戦連続でのロードコース戦となりました。

 10日(土)、ミシガンでのトラック戦が終わったばかりの午後3時10分、1周2.258マイルのロードコースを20周、20周、35周の3ステージ合計75周(169.35マイル:約270km)して競われる決勝レースのスタートが切られました。
 今大会、18号車の"トヨタ スープラ"は、元インディカードライバーで、ここ数年はIMSA WeatherTech Sportscar Championshipに参戦し、LEXUS RC F GT3で勝利を挙げているジャック・ホークスワースがロードコーススペシャリストとしてドライブ。予選からその速さを示し、トヨタ勢最上位の最前列2番手グリッドを獲得しました。
 ベルも3番手で続き、スタートして11周でホークスワースをかわして2位へ。ホークスワースはハンドリングの不調を訴えると共に、ステージ中盤には他車に接触されスピンを喫することとなってしまいました。
 しかし、ホークスワースはベルと共に、ステージ2のスタート順を鑑みてステージ1終盤にピットイン。ステージ2はベルが首位、ホークスワースが4位での再スタートとなりました。
 ステージ2は序盤からベルが首位を守りましたが、終盤、イエローコーションから残り4周での再スタートをベルとホークスワースが最前列に並んで切った直後に、後続で多重クラッシュが発生。ステージ2はそのまま終了となりましたが、コーションが出される直前にホークスワースがベルをかわしていたため、ホークスワースが自身初のステージウィンを飾ることとなりました。ベルは2位。
 NASCARデビュー戦ながら好走を見せていたホークスワースでしたが、ステージ3では接触されてコースオフ。ブレーキにダメージを負い、上位争いから脱落してしまいました。
 ダートオーバル出身で、ロードコース戦での経験は少ないベルでしたが、この日は好走を続け、前戦ワトキンス・グレンに続くロードコース戦2戦連続での2位フィニッシュ。その前のアイオワ(オーバル)を含めると3戦連続の2位、また、第16戦デイトナから6戦連続でのトップ3フィニッシュとなりました。ブランドン・ジョーンズもステージ2終盤の多重クラッシュに巻き込まれながらも追い上げ、10位とトップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第22戦は8月16日(金)、ブリストル・モーター・スピードウェイで行われます。

ドライバー クリストファー・ベル:

「このチームのドライバーとして走れることを本当に感謝しています。チームが毎レース仕上げてくれる、素晴らしく速い"トヨタ スープラ"がこの好成績に繋がっています。ロードコースのレースは得意ではないんですが、この2週、ポイントの面でも非常に良い結果で終えることが出来ました」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1122オースティン・シンドリックフォード75
2320クリストファー・ベルトヨタ スープラ75
3610A.J.アルメンディンガーシボレー75
10919ブランドン・ジョーンズトヨタ スープラ75
15218ジャック・ホークスワーストヨタ スープラ75
181866トミー・ジョー・マーティンズトヨタ スープラ75
272542ティミー・ヒルトヨタ カムリ65
291778スコット・ヘッカートトヨタ スープラ57
353413チャド・フィンチャムトヨタ カムリ13
363035ジョーイ・ゲイストヨタ カムリ8

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1タイラー・レディックシボレー929
2クリストファー・ベルトヨタ901
3コール・カスターフォード824
12ブランドン・ジョーンズトヨタ568
25ジェフリー・アーンハートトヨタ187
26ジョーイ・ゲイストヨタ178
27チャド・フィンチャムトヨタ176
28ティミー・ヒルトヨタ164
29トミー・ジョー・マーティンズトヨタ139
32シェイン・リートヨタ109
42ステファン・パーソンズトヨタ41
45スコット・ヘッカートトヨタ34
47ジャック・ホークスワーストヨタ32
52ジョン・ジャクソントヨタ27
54スタン・マリストヨタ26
60ライアン・エリストヨタ14
65コリン・ギャレッットトヨタ11
69D.J.ケンニントントヨタ4
70カール・ロングトヨタ1

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ755
2シボレー749
3フォード746

NASCAR GANDER OUTDOORS TRUCK SERIES
第16戦 Corrigan Oil 200

開催日:8月10日

オースティン・ヒルが2勝目を挙げる
トヨタ勢は2名が次戦から始まる"プレーオフ"へ

2勝目を挙げたオースティン・ヒル(#16)
2勝目を挙げたオースティン・ヒル(#16)

 NASCARガンダー・アウトドアズ・トラック・シリーズ第16戦「Corrigan Oil 200」が8月10日(土)にミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。
 全23戦で戦われるトラック・シリーズは、他シリーズよりも早い今大会でレギュラーシーズンを終え、次戦より"プレーオフ(シリーズチャンピオン決定戦)"に入ります。トラック・シリーズの"プレーオフ"は当初8人が選抜。序盤の3戦を終えた時点での上位6名が次ラウンドへ。そして3戦での上位4名が最終戦でシリーズチャンピオンを争います。
 トヨタ勢は、開幕戦デイトナを制したオースティン・ヒルと、第13戦で勝利を挙げた18歳のルーキー、タイラー・アンクラムが既に進出を決めています。8人という狭き門で、既に6名が勝利を挙げて進出を決めているため、残る2つのシートを得るためには、このレギュラーシーズン最終戦での勝利が必須となり、各ドライバー必勝態勢での激戦が展開されました。

 10日(土)午後1時13分、2マイルオーバルを20周、20周、60周の3ステージ合計100周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタートしました。
 "トヨタ タンドラ"勢はポールポジションこそ逃したものの、クリスチャン・イクスが2番手、アンクラムが3番手、トッド・ギリランドが4番手、ハリソン・バートンが5番手と、2000年以降生まれの若手が予選で上位を占めてスタート。しかし、3番手のアンクラムはスタート時に規定のエリアよりも前に前車を抜いたとしてペナルティを科され、大きく順位を落としてしまいました。
 ステージ1はヒルが3位、トッド・ギリランドが5位、6番手スタートのオースティン・ヒルが7位、ハリソン・バートンが8位。
 ステージ2スタート前のコーション時のピットで、オースティン・ヒルはタイヤ脱着に手間取りタイムロス。19位での再スタートとなりましたが、僅か3周でトップ10へと復帰すると、更に上位へ。ステージ2はオースティン・ヒルが2位、トッド・チリランドが8位となりました。
 ステージ3は残り周回を見据えた様々なピット戦略で序盤順位が入れ替わりましたが、61周目にトッド・ギリランドが首位へ浮上。ステージ2度目のイエローコーションからの、70周目の再スタート後は、トッド・ギリランドとハリソン・バートン、もう一台のライバルの、勝てば"プレーオフ"入りの3台による激しい首位争いが展開されました。
 ステージ3最初のイエローコーションでピットロードのスピード違反ペナルティを科されポジションを落としていたオースティン・ヒルでしたが、猛追を見せて上位争いに復帰すると、78周目に首位を奪取。
 終盤、イクスが2度にわたってタイヤパンクによるスピンを喫し、レースは残り4周で再スタート。アンクラムがトップ、オースティン・ヒルが2番手で最前列に並んで再スタートが切られましたが、最前列アウト側のアンクラムが後続から押される形でスピンを喫し、スタート直後の集団は、最前列のスピンで大混乱。9台が巻き込まれる多重クラッシュとなりました。
 レースは延長され、最後の2周"オーバータイム"で決されることに。首位で再スタートを切ったオースティン・ヒルがポジションを守り切り、トップでチェッカー。開幕戦に続く、今季2勝目を挙げました。
 この結果、次戦より始まる"プレーオフ"には、トヨタ勢はオースティン・ヒルとアンクラムの2名が進出し、タイトルを争うこととなりました。

 いよいよ"プレーオフ"の始まる次戦第17戦は8月15日(木)にブリストル・モーター・スピードウェイで開催されます。

ドライバー オースティン・ヒル:

「この数戦、トラブルやアクシデントでのレースが続き、苦しみましたが、クルーは昼夜を通しての作業で改善を進めてくれました。今日の"トヨタ タンドラ"はまっさらの新車で、昨日初めて目にしましたが、素晴らしく速かったです。今日は変動の激しいレースでした。ピットロード速度違反など、何度か後方に下がらなくてはならず、そのたびにもう今日のレースは終わったかと思いましたが、この最高の"トヨタ タンドラ"のおかげで上位に復帰し、勝つことが出来ました」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1616オースティン・ヒルトヨタ タンドラ105
2182シェルドン・クリードシボレー105
31702タイラー・ディッペルシボレー105
11518ハリソン・バートントヨタ タンドラ105
15251クリスチャン・イクストヨタ タンドラ105
2444トッド・ギリランドトヨタ タンドラ98
25317タイラー・アンクラムトヨタ タンドラ96
261915アンソニー・アルフレッドトヨタ タンドラ96
271654ナタリー・デッカートヨタ タンドラ96

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ブレット・モフィットシボレー2022
2グラント・エンフィンジャーフォード2019
3スチュワート・フリーゼンシボレー2014
4オースティン・ヒルトヨタ2012
8タイラー・アンクラムトヨタ2005
10ハリソン・バートントヨタ535
11トッド・ギリランドトヨタ495
18ブレナン・プールトヨタ230
20ナタリー・デッカートヨタ189
21アンソニー・アルフレッドトヨタ172
23クリスチャン・イクストヨタ157
32コービン・フォリスタートヨタ83
33ラファエル・レサールトヨタ80
36チャンドラー・スミストヨタ71
37ディラン・ラプトントヨタ69
40デイビッド・ギリランドトヨタ56
45デレック・クラウストヨタ48
47グレッグ・ビッフルトヨタ45
52ライアン・リードトヨタ31
54カイル・ストリックラートヨタ27
60ライリー・ハーブストトヨタ22
63ティム・ワードトヨタ21
71クリス・フォンテイントヨタ10

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ600
2シボレー581
3フォード533