2019年プレスリリース

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ2019年 第31戦タラデガ
デニー・ハムリンがビッグ・ワンから追い上げ3位

2019.10.16(水)- 14:30配信

超高速オーバルタラデガでの"プレーオフ"第5戦は降雨により中断され、月曜日にステージ2から続きが行われました。"ビッグ・ワン"と呼ばれる多重クラッシュが多発する荒れたレースで、"トヨタ カムリ"勢も次々に巻き込まれる中、クラッシュでダメージを負いながらも追い上げたデニー・ハムリンが僅差の3位フィニッシュ。トラック・シリーズでは19歳、20歳の若手コンビが2位、3位フィニッシュを果たしました。

Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第31戦 1000Bulbs.com 500

開催日:10月13日、14日

デニー・ハムリンが"ビッグ・ワン"から追い上げ3位

レースを通して上位を争うもクラッシュに巻き込まれたカイル・ブッシュ(#18)と追い上げ3位フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#11)
レースを通して上位を争うもクラッシュに巻き込まれたカイル・ブッシュ(#18)と追い上げ3位フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#11)

 10月13日(日)と14日(月)にかけて、米国南部アラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第31戦「1000Bulbs.com 500」が開催されました。
 シーズン終盤の10戦で上位選抜ドライバーがポイントをリセットし、チャンピオンを争う"プレーオフ"も折り返しとなる5戦目。16名から12名へ絞られた第2ラウンドの第2戦は、ドラフティング(縦に複数台が連なって空気抵抗を低減しながら走行するテクニック)での超接近戦が繰り広げられるシリーズ最長オーバルのタラデガ。超高速での接近戦となるため、クラッシュは即リタイアに繋がる可能性が高く、"プレーオフ"ドライバーは1点でも多くのポイントを獲得するために,最後まで無事に走り切ることが求められます。
 トヨタ勢ではレギュラーシーズンに複数勝利を挙げ活躍したカイル・ブッシュ、マーティン・トゥルーエクス・Jr.、デニー・ハムリンが"プレーオフ"に残っており、次ラウンド、そして最終戦への進出を目指しています。

 13日(日)午後1時3分、2.66マイルオーバルを55周、55周、78周の3ステージ合計188周(500.08マイル:約800km)して競われる決勝レースのスタートが切られました。
 26番手と中団後方からのスタートを切ったカイル・ブッシュと、予選時のトラブルで最後尾スタートとなったハムリンがすぐに順位を上げていき上位争いを展開。トゥルーエクス・Jr.は集団の後方から様子を見ながらの周回を続けました。
 ステージ1の終盤、51周目にエリック・ジョーンズが右リアタイヤのパンクに見舞われスローダウン。周回遅れとなってしまいました。
 ステージ1はカイル・ブッシュが14位、ハムリンが15位、トゥルーエクス・Jr.が31位で終えましたが、ステージ間のイエローコーション(何らかの障害による全車スロー走行指示)の間に雨が降り始め、レースは赤旗中断。この日は天候回復が見込めないことから、レースは翌14日(月)に続きが行われることとなりました。
 14日(月)午後1時過ぎにイエローコーション走行で各車コースへ復帰し、ピット作業後、ステージ2の再スタートが切られました。カイル・ブッシュがトップ10圏内で上位争いを繰り広げる一方、ハムリンとトゥルーエクス・Jr.はステージ2中盤のピット作業時にスピード違反のペナルティを受け周回遅れに。加えてこの2台は、107周目に発生した多重クラッシュ"ビッグ・ワン"に巻き込まれ、車体にダメージを負ってしまいました。
 ステージ2は孤軍奮闘となったカイル・ブッシュが10位で終えました。
 ステージ2終了後のイエローコーションでエリック・ジョーンズが"ラッキー・ドッグ"(イエローコーション発生時に周回遅れ最上位車両が1周取り戻せる救済措置)を獲得。また、ステージ3前半132周目に発生したイエローコーションでは、車両を修復しながら走行を続けているハムリンも"ラッキー・ドッグ"を獲得し、首位と同一周回に復帰しました。
 カイル・ブッシュはエリック・ジョーンズと共に上位争いを繰り広げましたが、レース終盤の162周目に発生した"ビッグ・ワン"に巻き込まれたエリック・ジョーンズはここでリタイア。その後、3ワイド(コース幅をフルに使っての3台の横並び走行)で首位を争っていたカイル・ブッシュも残り7周というところで接触されてスピンし11台が絡む"ビッグ・ワン"が発生する大荒れのレースとなりました。
 この混乱をかろうじて避けたハムリンは、最後の2周での再スタートを7位で切ると、順調にポジションアップ。ファイナルラップのチェッカー目前、ターン4手前で中団グループ以降による多重クラッシュが発生しましたが、ハムリンら上位勢はそのままチェッカーへ。3ワイドの一番外側でフィニッシュラインに向かったハムリンでしたが、1車身ほど及ばず3位でチェッカー。トップを争った2台は僅か0.007秒差という僅差でのフィニッシュとなりました。
 "プレーオフ"争いではこの第2ラウンドに入った前戦とこのレースで勝利を挙げた2台が次ラウンド進出を決めていますが、ハムリン、トゥルーエクス・Jr.、カイル・ブッシュの3人もポイントで3位、4位、5位につけており、上位8人へと絞られる第3ラウンド進出目指し、次戦に臨みます。

 次戦第32戦は10月20日(日)、米国中西部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイで行われます。

ドライバー デニー・ハムリン:

「タイトルを争うライバル達の動きを見て、私もクラッシュに巻き込まれないように走る必要があることは分かっていました。ただ、レースの最後に勝利を争える状況になったとき、リスクを負ってでも勝利を狙うか、その可能性を計算しなくてはなりませんでした。今日の結果は、我々にとってはほぼ勝利に値します」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
1912ライアン・ブレイニーフォード188
2136ライアン・ニューマンフォード188
34011デニー・ハムリントヨタ カムリ188
153296パーカー・クリガーマントヨタ カムリ188
192618カイル・ブッシュトヨタ カムリ188
261819マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ カムリ182
303195マット・ディベネデットトヨタ カムリ181
341120エリック・ジョーンズトヨタ カムリ162
363666ジョーイ・ゲイストヨタ カムリ161

ドライバーズ"プレーオフ"ランキング

順位ドライバー名メーカーポイント
1カイル・ラーソンシボレー3069
2ライアン・ブレイニーフォード3056
3デニー・ハムリントヨタ3114
4マーティン・トゥルーエクス・Jr.トヨタ3106
5カイル・ブッシュトヨタ3099
16エリック・ジョーンズトヨタ2040
23マット・ディベネデットトヨタ592

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ1127
2フォード1098
3シボレー1058

NASCAR GANDER OUTDOORS TRUCK SERIES
第20戦 Sugarlands Shine 250

開催日:10月12日

"トヨタ タンドラ"の若手が2-3位フィニッシュ

タラデガの超高速コースでバトルを繰り広げるトヨタ タンドラ
タラデガの超高速コースでバトルを繰り広げる"トヨタ タンドラ"

 NASCARガンダー・アウトドアズ・トラック・シリーズ第20戦「Sugarlands Shine 250」が10月12日(土)にタラデガ・スーパースピードウェイで開催されました。
 終盤7戦で争われているトラック・シリーズの"プレーオフ"は6人へと絞られ、第2ラウンドに入りました。トヨタ勢ではオースティン・ヒルとタイラー・アンクラムがこの6人の中に残り、タイトルを目指して戦っています。

 12日(土)午後12時44分、2.66マイルオーバルを20周、20周、54周の3ステージ合計94周(250マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。最前列2番手スタートのアンクラム、13番手スタートのヒルに加え、若手ドライバーの駆る"トヨタ タンドラ"が隊列を組んでのハイスピードバトルを繰り広げました。
 ステージ2を6位で終えたアンクラムは、ステージ3前のピットで順位を上げ、2位での再スタートからまもなく首位に浮上しましたが、ステージ中盤のピット作業時にピットロードスピード違反をとられ、周回遅れとなってしまいました。
 しかし、アンクラムは残り5周でのイエローコーションで"ラッキー・ドッグ"を獲得し首位と同一周回へと復帰しました。
 レースはこのイエローコーションにより延長され、最後の2周で決する"オーバータイム"に突入。"トヨタ タンドラ"を駆る若手ドライバー達が激しい首位争いを繰り広げ、19歳のトッド・ギリランドが0.027秒差及ばず2位、20歳のライリー・ハーブストが3位。ヒルは6位、アンクラムも周回遅れからの追い上げながら7位と着実にトップ10フィニッシュを果たしました。

 次戦第21戦は10月26日(土)に米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイで開催されます。

ドライバー トッド・ギリランド:

「今日は良い走りが出来ました。上位争いに留まるためにできる全てを尽くしました。レースを通して速さを見せて、最後にトップ争いができたことに満足しています」

リザルト

決勝結果

順位予選No.ドライバー名車種周回
12520スペンサー・ボイドシボレー98
264トッド・ギリランドトヨタ タンドラ98
3751ライリー・ハーブストトヨタ タンドラ98
61316オースティン・ヒルトヨタ タンドラ98
7217タイラー・アンクラムトヨタ タンドラ98
11318ハリソン・バートントヨタ タンドラ98
1397コービン・フォレスタートヨタ タンドラ98
151615アンソニー・アルフレッドトヨタ タンドラ97
161954ナタリー・デッカートヨタ タンドラ97
193234ジェシー・イウジトヨタ タンドラ96
252468クレイ・グリーンフィールドトヨタ タンドラ87
261830ブレナン・プールトヨタ タンドラ81

ドライバーズポイント

順位ドライバー名メーカーポイント
1ブレット・モフィットシボレー3085
2スチュワート・フリーゼンシボレー3062
3オースティン・ヒルトヨタ3052
5タイラー・アンクラムトヨタ3040
11ハリソン・バートントヨタ623
12トッド・ギリランドトヨタ622
18ブレナン・プールトヨタ300
20ナタリー・デッカートヨタ234
21アンソニー・アルフレッドトヨタ
22クリスチャン・イクストヨタ196
26ラファエル・レサールトヨタ135
30チャンドラー・スミストヨタ120
33コービン・フォリスタートヨタ107
41ライリー・ハーブストトヨタ61
43デレック・クラウストヨタ58
44デイビッド・ギリランドトヨタ56
49グレッグ・ビッフルトヨタ45
53アレックス・タグリアーニトヨタ38
56ライアン・リードトヨタ31
58カイル・ストリックラートヨタ27
68ティム・ワードトヨタ21
79クリス・フォンテイントヨタ10

マニュファクチャラーズポイント

順位メーカーポイント
1トヨタ745
2シボレー736
3フォード657