ABOUT SUPER GT

SUPER GTとは

40台以上の多彩なGTカーがデッドヒート!
SUPER GTは国内最大級の人気を誇るカーレース

SUPER GT 2022年開幕戦 岡山でポールポジションを獲得したKeePer TOM'S GR Supra 37号車  SUPER GT(スーパー・ジーティ)は、高性能な乗用車である"GTカー"をベースにしたレーシングカーで行われるレースの国際シリーズ戦です。 "GT"とは「Grand Touring(グランド・ツーリング)」の略称で、長距離を高速に移動できる高性能車を表すグレード(車両の格付け)として多く用いられます。このようなGTカーを、さらに走行性を追い求めたレース専用にした車両で行われるのがGTレースです。GTレースは各国で行われていますが、日本を中心にアジアで開催されているSUPER GTはアジア圏のみならず欧米からも注目されている人気の高い国際シリーズ戦です。

 2022年シーズンは43台(GT500クラス15台3車種、GT300クラス28台13車種)の車両と、国内外で活躍するトップドライバー86名以上が参戦を予定しています。2019年の毎戦平均は48,638人、総観客動員389,110人という、日本発祥のレースシリーズ戦では最大の人気を誇っています。

※昨年2020、2021年は新型コロナウイルス禍により、観客の入場を制限しています。このため観客動員データは、2019年を参照しています。

2022シーズンは国内で全8戦を開催

 SUPER GTには2クラスに分けられた車両が同時にレースを行い、クラスごとの順位を毎戦争います。この順位と結果をポイントにして、1シーズンの総計でドライバーとチームのタイトル(チャンピオン)を決めます。

 2022年シーズンは全8戦を開催。4月16日、17日に第1戦が行われ、11月5日、6日の第8戦までを国内6つのサーキット(岡山国際サーキット、富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、スポーツランドSUGO、オートポリス、モビリティリゾートもてぎ)で行います。なお、海外でシリーズ戦開催は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2022年も開催を見合わせています。

  • 日本美作市(岡山県)

    第1戦 
    岡山国際サーキット

  • 日本小山町(静岡県)

    第2戦 
    富士スピードウェイ

  • 日本鈴鹿市(三重県)

    第3戦 
    鈴鹿サーキット

  • 日本小山町(静岡県)

    第4戦 
    富士スピードウェイ

  • 日本鈴鹿市(三重県)

    第5戦 
    鈴鹿サーキット

  • 日本村田町(宮城県)

    第6戦 
    スポーツランドSUGO

  • 日本日田市(大分県)

    第7戦 
    オートポリス

  • 日本茂木町(栃木県)

    第8戦 
    モビリティリゾートもてぎ

1994年に前身の全日本GT選手権がスタート
国際シリーズとなり2005年からSUPER GTに

SUPER GTスタートシーン  SUPER GTは、1994年5月に全日本GT選手権(JGTC)として富士スピードウェイで初開催されました。1990年代中盤は世界各地でスポーツカーからGTカーによる選手権に代わっていくレースカテゴリー再編の時代でした。全日本GT選手権としては1993年にも3戦行われましたが、参加台数が少なく独立した開催は不可能でした。そこで日本レース界では、多種多様なGTカーが参加しやすく、ファンにも満足してもらえるシリーズをつくろうという動きが起こり、翌年のJGTC初開催へ至ったのです。

 その後、観客動員、参戦車種、参戦チームを着実に増やしたJGTCは、2000年にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで初の海外戦(エキジビション)を開催。以後は毎年海外戦を行い、2002年からは海外戦もシリーズ戦として組み入れ、また2005年には国際シリーズとなり、名称も「SUPER GT」と改めました。

※以後、毎年開催スケジュールに海外戦が含まれていますが、2003年はアジア圏でのSARSでマレーシア戦は富士で代替に、2020、2021年は世界的な新型コロナウイルス禍により海外2戦がキャンセルされて国内戦のみの開催となっています。

 GT500クラスに参戦車両を供給するトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)、ホンダ、日産は、近年メーカーの垣根を越えて連携。参戦コストの軽減とドライバーの安全性、サステナビリティなどの面から、エンジン仕様や使用パーツの共通化、空力技術の制限などを競技性や開発技術の追求を損なわない車両開発を行っています。

 またGT300クラスでは、GT3カーと言われる国内外の自動車メーカーが販売するGTレース専用車両と、国内の小規模コンストラクター(レースカー製作会社)が改造したGTカーが一定範囲の競技性をもって競える規定をつくっています。

 このようにSUPER GTはユニークでハイレベルな競技性とレース車両性能を両立させ、新しいレース競技のスタイルを日本から発信しています。

GT500とGT300の2クラス制
速度差のある混走が呼ぶ緊張感

SUPER GTはGT500とGT300という速度差のある2クラスの車両が混走する  SUPER GTにはGT500とGT300という速さの異なる2つのクラスが、同時に決勝レースを走り、それぞれの順位を争います。

 上位のGT500クラスは約500馬力のエンジンを搭載することから名付けられました。現在は550馬力以上と言われます。また、車体はクラス共通のカーボン製シャシーを使い、市販GTカーのシルエットを採用したSUPER GTのGT500クラス専用車両としています。

 下位のGT300クラスは、約300馬力を想定しています。ただし、現在は500馬力以上を出すGTカーも参戦しています。そのため、GT300車両は車種ごとに出力制限や重量調整によって戦闘力を均一化しています。

 このように速度差のある2クラスが同時にレースをすることで、SUPER GTでは常に抜きつ抜かれつの混戦が生じるようになっています。このため、トップが独走状態でも何度も追い越しをする必要があり、ドライバーもチームも、そしてファンも常に高い緊張感のレースに浸ることができるわけです。

GT500クラス

 シャシーやボディカウルはGTA(SUPER GT運営団体)が定めたGT500クラスの車両規則に則り、SUPER GT専用につくられています。車体シルエットなどイメージは、参戦メーカーの市販GTカーがベースです。
 エンジンは、2000ccの直列4気筒直噴ターボというNRE規格のレース専用エンジンです。NREは「ニッポン・レース・エンジン」の略で、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)、ホンダ、日産が日本の上位レースで使う前提で基準を決めたものです。

GT300クラス / GT3車両

 FIA(国際自動車連盟)が定めるカテゴリーで、自動車メーカーが製造・販売するGTレースの専用車両です。チーム独自の改造は許されず、レースごとのミッションやサスペンションの交換もできません。シャシーやエンジンに厳格な制限はありませんが、レースごとに競技団体が性能調整を行い、車種間の戦闘力を均衡させています。GT500車両に近い最高速を出すものもありますが、コーナーリングのスピードは遅いとされます。

GT300クラス / GT300車両

 GTAが定めるSUPER GTのGT300クラス車両規則に沿って制作された車両です。ベースとなる市販車のモノコックを使用してチームが独自改造し、エンジンもベース車と同じメーカーのものなら変更できます。レースごとのミッションやサスペンションの交換ができ、コーナーでは速さを示す傾向がありますが、エンジン出力では厳しい性能調整もあってストレートが苦手と言われます。

GT300クラス / GT300MC(マザーシャシー)車両

 GTAが定めるSUPER GTのGT300クラス車両規則にあるマザーシャシーを使用した車両です。マザーシャシーとはGTAが企画したモノコックとV8の4500ccエンジン、空力パーツなどの車両キットです。これに各チームが市販車を模したボディカウルを載せます。このため低コストでチーム独自のGT300クラス用の競技車を製作できます。クルマの素性としては、GT300規定車と同等と言われています。

ドライバー2名とチームの総合力が問われる
SUPER GTは単なる速さだけで勝ち抜けない

SUPER GTは2名のドライバーが交代してレースを行う  SUPER GTの決勝レースは、250~1000kmの距離。もしくは時間制で行われます。基本は300kmで、ドライバー交代は必ず1回以上を行います。なお2022シーズンは社会情勢も配慮し、5戦が300kmで、3戦が450kmで行われることになりました。

 250~300kmのレースでは、ドライバー2名が交互に1台の車両に乗ります。このため、ドライバー交代のために必ず1回はピットインをする必要があります。301km以上のレースでは、2回以上のドライバー交代(最低回数は大会ごとに指定)が行われます。ドライバー1名のレースなら、その人専用のクルマの特性、操縦環境を作り、レース結果もドライバーの技量が最大限問われます。2名制のSUPER GTでは、エース格ドライバーに合わせたり、互いが妥協したりと、チームによってクルマのセッティングもレース戦略も異なってきます。なお、500km以上のレースでは、3人目のドライバーも認められています。

 レースのピットインではドライバー交代に加え、給油やタイヤ交換も行われることがあります。各チームのメカニックが行う作業もレースタイムに反映されるため、メカニックのミスで大きく遅れてしまうこともありえます。その逆にメカニックの素早い作業でドライバーのミスをフォローすることもあるわけです。個人の結果以上に、チームとしての一体感が求められ、そうなる工夫がSUPER GTでは必要です。1人のドライバーが凄くても勝てない。SUPER GTは"チーム戦"なのです。

毎戦の結果で増えるサクセスウェイト
シリーズを通した戦略も必要になる

レース結果によってサクセスウェイトが課される  SUPER GTの最大の名誉はシリーズタイトル(年間チャンピオン)です。このため、各レースの競技結果に比例したポイントがドライバーとチームに与えられ、その年間合計が最も多い者がチャンピオンとなります。

 このポイントに併せたSUPER GT独自のシステムとして、サクセスウェイト制があります。以前は「ウェイトハンディ制」と呼ばれていましたが、2021年より「サクセスウェイト制」と名称が変更されました。

 サクセスウェイト制はGT500クラスとGT300クラスでは、搭載するウェイト指数が異なります。両クラスとも第1戦は搭載ウェイト(オモリ)なし。第2戦から参戦6戦(全8戦の場合)まではGT500クラスがポイント×2kg、GT300クラスはポイント×3kgのウェイトを搭載。そして参戦7戦目(先に同じ)はGT500クラスがポイント×1kg、GT300クラスはポイント×1.5kgとなり、参戦8戦目(先に同じ。全戦出場なら最終戦)は両クラスとも搭載ウェイト(オモリ)なしとなります。

 またGT300クラスでは上記の通りのウェイトを実際に搭載します。GT500クラスはGT300車両より速度が速いため安全性を考慮し、車両に搭載するウェイトは50kgまでとなります。それ以上は燃料流量リストリクターでエンジン出力を絞ることで、実搭載ウェイトと組み合わせてウェイト数値相当のハンディとします。なお両クラスとも最大ウェイトハンディは100kgです(計算上の累積は制限なし)。

 このようにSUPER GTでは、強い者にはサクセスウェイトを搭載します。確かに強者に厳しいですが、それを跳ね返す工夫やシリーズを見渡して重要レースを定めるなどの戦略も必要になります。そして、最終戦はウェイトなしと実力を存分に発揮して"総合的な最強者"を決める仕組みになっています。

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