スーパーフォーミュラ・ライツの第3大会(第7,8,9戦)がオートポリスで行われ、TGR-DC育成ドライバーの野中誠太(TOM'S)が3レース全てで3位フィニッシュ。3戦連続の表彰台獲得を果たしました。

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第3大会(第7戦、第8戦、第9戦)が5月20日(金)から22日(日)にわたって大分県のオートポリスで開催されました。
2022年シーズンのスーパーフォーミュラ・ライツは、1大会3レース制の全6大会18戦で競われ、今大会は早くも前半戦を終える大会となります。
今季の同シリーズには、TGR-DC(TOYOTA GAZOO Racingドライバー・チャレンジ・プログラム)の育成ドライバーとして小高一斗(TOM'S)、平良響(TOM'S)、野中の3名がフル参戦。開幕の富士大会では、第1戦で野中、第2戦で小高、第3戦で平良がそれぞれ勝利を挙げると、鈴鹿での第2大会では小高が第4戦、第6戦で勝利し、ここまで3勝でドライバーズランキング首位につけています。
予選
20日(金)午後4時半より30分間での予選が行われました。この予選でのベストタイムで第7戦、セカンドベストタイムで第8戦のスターティンググリッドが決定されます。
小高、平良、野中はセッション開始と共にコースイン。タイヤの摩耗が厳しいオートポリスでは、ピークの1周でタイムをまとめることが重要となります。3周目に平良が1分37秒792,小高が1分37秒794とほぼ同タイム。野中のみ4周目のアタックで1分37秒626とし、この時点で野中が4番手、平良が5番手、小高が6番手につけて、全車一旦ピットへと戻りました。
タイヤを交換し、セッティングを調整して残り10分ほどで2度目のアタックへ。野中が1分36秒台に入れ、一旦は首位に立つも、2台にかわされ3番手タイム。平良は5番手、小高は6番手で第7戦のグリッドが決定しました。セカンドベストタイムでは、野中がタイムを伸ばせなかったため、平良が2列目4番手、小高が6番手、野中は7番手から第8戦の決勝に臨むこととなりました。
第7戦決勝
21日(土)曇り空の下で午前11時45分より第7戦の決勝レースが14周で行われる予定でしたが、フォーメーションラップを終えて全車がグリッドに並んだところで、サーキットの計時システムにトラブルが発生したためスタートがディレイ。午後12時5分より、1周減算の13周で決勝レースが行われました。
スタートでは、最前列の2台が首位を争う後方で、3番手スタートの野中に、5番手スタートの平良がひとつポジションを上げて並びかけ、サイド・バイ・サイドのままジェットコースターストレートまで3位を争いましたが、このバトルは野中が制し、野中が3位、平良が4位、小高はグリッドの6位をキープして1周目を終えました。
1周目の3位争いにより、前の2台と2秒ほど離されてしまった野中は、その後も懸命に前車を追いますが、その差は縮まることなく、3位でチェッカー。その後の平良は、野中からじりじりと話される展開となりましたが4位を維持してフィニッシュ。小高も6位でチェッカーを受けました。
第8戦決勝
第7戦決勝のあと、併催レースやスーパーフォーミュラの予選を挟み、午後4時15分から第8戦の決勝レースが行われました。この頃には日差しが照りつけ、気温26度、路面温度32度という,この時期としてはやや暑さを感じるコンディションでの戦いとなりました。
スタートから各車が激しいバトルを繰り広げる展開となり、6番手スタートの小高が1周目の3コーナーでコースオフを喫してスピン。最後尾へ後退。その直後には、4番手スタートの平良が他車と接触し、スピンしてクラッシュ。早くもレースを終えることとなってしまいました。これらの混乱で、レースは1周目からセーフティカーが導入。
3周を終えたところでセーフティカーが待避し、4周目からレースが再開。この時点で4位に浮上していた野中は、前後とも間隔が開き、単独走行で周回を重ねる形となりました。
一方、一旦は最後尾へと落ちた小高は、再スタート時にスローダウンしていた他車に引っかかる形で大きくタイムをロスしましたが、そこから追い上げを見せ、7位へと浮上。
野中が4位、小高が7位でチェッカーを受けましたが、レース後、上位車両がペナルティを受けたことで順位が繰り上がり、野中は3位表彰台、小高も6位でポイント獲得を果たしました。
第9戦決勝
22日(日)午前8時20分と朝早い時間から、第9戦の決勝レースが21周で行われました。この日は朝から好天に恵まれ、気温17度、路面温度23度と過ごしやすい天候でのレースとなりました。
第7戦の決勝結果でスターティンググリッドが決定され、野中が3番手、平良が4番手で2列目に並び、小高はその後方6番手からスタート。スタートでは上位勢は全車順当なダッシュを見せましたが、1コーナーでの位置取りで平良は、前の野中をかわそうとアウトに振った隙を後続に突かれ、5位へと後退。
野中が3位、平良が5位、小高は6位で1周目を終えると、その後は、首位の車両が独走で逃げる一方で、2位以下は6位の小高まで離れることなく、数珠つなぎのまま周回が重ねられていく展開となりました。
抜きにくいコースで、各車チャンスを伺うも順位変動は無く、野中が3位、平良は5位、小高が6位でフィニッシュ。野中は今大会の3レース全てで3位表彰台フィニッシュを果たしました。
前大会までの6戦で3勝を挙げランキング首位に付けていた小高は今大会3レース全て6位に終わり、ランキングは2位でシーズンを折り返すこととなりました。


全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第7戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 木村偉織 | B-MAX RACING TEAM | 13 | 21'23.978 | 2 | 1'36.647 | SPIESS A41 |
2 | 2 | 太田格之進 | TODA RACING | 13 | 6.059 | 1 | 1'36.608 | SPIESS A41 |
3 | 35 | 野中誠太 | TOM'S | 13 | 7.237 | 3 | 1'36.879 | TOM'S TAZ31 |
4 | 38 | 平良 響 | TOM'S | 13 | 11.723 | 5 | 1'36.955 | TOM'S TAZ31 |
5 | 50 | 菅波冬悟 | B-MAX RACING TEAM | 13 | 12.792 | 4 | 1'36.894 | SPIESS A41 |
6 | 37 | 小高一斗 | TOM'S | 13 | 16.191 | 6 | 1'37.153 | TOM'S TAZ31 |
7 | 63 | 平木玲次 | HELM MOTORSPORTS | 13 | 22.918 | 8 | 1'37.920 | TOMEI TB14F3 2020 |
8 | 36 | 古谷悠河 | TOM'S | 13 | 23.320 | 7 | 1'37.230 | TOM'S TAZ31 |
9 | 10 | 川合孝汰 | ルーニースポーツ | 13 | 24.155 | - | SPIESS A41 | |
10 | 62 | 平木湧也 | HELM MOTORSPORTS | 13 | 35.336 | 9 | 1'38.783 | TOMEI TB14F3 2020 |
11 | 4 | 今田信宏 | B-MAX RACING TEAM | 13 | 42.957 | 10 | 1'39.154 | SPIESS A41 |
12 | 30 | DRAGON | B-MAX RACING TEAM | 13 | 51.538 | 11 | 1'39.408 | SPIESS A41 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第8戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 太田格之進 | TODA RACING | 14 | 26'58.774 | 1 | 1'36.932 | SPIESS A41 |
2 | 36 | 古谷悠河 | TOM'S | 14 | 4.874 | 5 | 1'37.534 | TOM'S TAZ31 |
3 | 35 | 野中誠太 | TOM'S | 14 | 8.962 | 7 | 1'37.626 | TOM'S TAZ31 |
4 | 63 | 平木玲次 | HELM MOTORSPORTS | 14 | 20.875 | 8 | 1'38.103 | TOMEI TB14F3 2020 |
5 | 62 | 平木湧也 | HELM MOTORSPORTS | 14 | 29.521 | 9 | 1'38.922 | TOMEI TB14F3 2020 |
6 | 37 | 小高一斗 | TOM'S | 14 | 30.082 | 6 | 1'37.576 | TOM'S TAZ31 |
7 | 30 | DRAGON | B-MAX RACING TEAM | 14 | 35.535 | 11 | 1'39.654 | SPIESS A41 |
8 | 1 | 木村偉織 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 1'02.036 | 3 | 1'37.221 | SPIESS A41 |
9 | 4 | 今田信宏 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 1'17.638 | 10 | 1'39.254 | SPIESS A41 |
10 | 50 | 菅波冬悟 | B-MAX RACING TEAM | 13 | 1Lap | 2 | 1'37.218 | SPIESS A41 |
10 | 川合孝汰 | ルーニースポーツ | 3 | 11Laps | SPIESS A41 | |||
38 | 平良 響 | TOM'S | 0 | 4 | 1'37.448 | TOM'S TAZ31 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第9戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | グリッド | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 木村偉織 | B-MAX RACING TEAM | 21 | 34'47.773 | 1 | SPIESS A41 |
2 | 2 | 太田格之進 | TODA RACING | 21 | 16.570 | 2 | SPIESS A41 |
3 | 35 | 野中誠太 | TOM'S | 21 | 17.413 | 3 | TOM'S TAZ31 |
4 | 50 | 菅波冬悟 | B-MAX RACING TEAM | 21 | 18.275 | 5 | SPIESS A41 |
5 | 38 | 平良 響 | TOM'S | 21 | 19.994 | 4 | TOM'S TAZ31 |
6 | 37 | 小高一斗 | TOM'S | 21 | 20.707 | 6 | TOM'S TAZ31 |
7 | 36 | 古谷悠河 | TOM'S | 21 | 32.451 | 8 | TOM'S TAZ31 |
8 | 63 | 平木玲次 | HELM MOTORSPORTS | 21 | 32.916 | 7 | TOMEI TB14F3 2020 |
9 | 10 | 川合孝汰 | ルーニースポーツ | 21 | 34.017 | 9 | SPIESS A41 |
10 | 62 | 平木湧也 | HELM MOTORSPORTS | 21 | 46.087 | 10 | TOMEI TB14F3 2020 |
11 | 4 | 今田信宏 | B-MAX RACING TEAM | 21 | 1'01.686 | 11 | SPIESS A41 |
12 | 30 | DRAGON | B-MAX RACING TEAM | 21 | 1'29.362 | 12 | SPIESS A41 |
ドライバーズポイント
(第9戦終了時)
順位 | ドライバー名 | エンジン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 太田格之進 | 58 | SPIESS A41 |
2 | 小高一斗 | 45 | TOM'S TAZ31 |
3 | 野中誠太 | 33 | TOM'S TAZ31 |
5 | 平良 響 | 29 | TOM'S TAZ31 |