FIA-F2第3戦 ジェッダ 宮田莉朋はストリートコースで苦戦、19位/16位でフィニッシュ

2025.4.21(月)- 17:00配信

 FIA-F2の第3戦がジェッダ・コーニッシュ・サーキットで行われ、同シリーズ2年目に挑戦中のTGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の宮田莉朋は、予選16番手からスプリントレースで19位、フィーチャーレースで16位となり、2戦とも完走を果たすも、今季初ポイント獲得はなりませんでした。

ジェッダ・コーニッシュ・サーキットで開催された2025年FIA-F2の第3戦で走行するART Grand Prixの宮田莉朋

 4月18日(金)から20日(日)にかけて、サウジアラビア・ジェッダのジェッダ・コーニッシュ・サーキットで2025年FIA-F2の第3戦が開催されました。F1直下のカテゴリーとして世界中を転戦するFIA-F2には、TGR-DCドライバーの宮田莉朋が今季も参戦。昨年同シリーズで1年間戦った宮田は、今季からARTグランプリへ移籍し、2年目のシーズンに挑んでいます。

 前戦バーレーンから2週連続開催となる第3戦の舞台は、サウジアラビアの港湾都市ジェッダのストリートコース。ハイスピードながら狭く、両側に壁が迫る難易度の高いコースです。昨年は、ここジェッダが宮田にとって初のストリートコース経験となり、両レース共に完走しましたが入賞は果たせず。今回はそのリベンジと今季初入賞を目指してハイスピードストリートコースへ臨みました。

予選

 18日(金)、日は傾いているもののまだ明るい午後6時から30分間の予選が行われました。各車は最初のアタックを行った後、15分ほどで一旦ピットへ戻り、残り10分ほどで再びコースイン。宮田はタイヤを暖めてアタックに入ると、セクター1で自己ベストタイムを更新しましたが、残り5分程のところでアタック中の他の車両がコース上にストップし、セッションは赤旗中断となりました。
 その後、全車がピットへ戻って仕切り直し、予選は残り5分11秒で再開。全車最後の一発アタックでタイム更新を目指すこととなりました。このラストアタックで宮田は自己タイムを更新し、一時は13番手につけましたが、その後ライバルもタイムを更新し、最終的には16番手で予選を終えました。

【スプリントレース】

 19日(土)、午後6時20分より20周で争われるスプリントレースが行われました。前日の予選とほぼ同じ、気温29度、路面温度41度のコンディション。今大会はスーパーソフトタイヤとミディアムタイヤを選択できますが、このスプリントレースはピット義務が無く、宮田を含むほとんどの車両がミディアムタイヤを装着して臨みました。
 16番グリッドからスタートした宮田は14位へとポジションアップ。2周目にはバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、翌周にこれが解除されると、宮田は14,5番手あたりでのバトルを繰り広げました。しかし、レース中盤に入るとペースが上がらず、じりじりとポジションダウン。18位へと下がった16周目にスピン車両が停まったため、セーフティカーが導入されると、この機会に宮田はスーパーソフトタイヤに交換しました。残り3周でレースが再開されると、同じくタイヤを交換したライバルとのバトルを繰り広げましたが、宮田は18位でチェッカー。レース後、このバトル中にコース外を走行して順位を上げたとして、10秒のタイム加算ペナルティを科され、19位フィニッシュとなりました。

【フィーチャーレース】

 20日(日)は午後4時25分から28周、ピット義務有りのフィーチャーレースが行われました。スプリントや予選よりもやや早い時間ということもあり、気温30度ながら路面温度は51度という暑いコンディションでのレースとなりました。 宮田は16番グリッドからスーパーソフトを装着してスタートを切り、好ダッシュで13位に浮上。しかし、その後追撃を受けて16位まで順位を落とし、6周目にピットイン。ミディアムタイヤへと交換して20位でコースへと復帰しました。 レース中盤は数周にわたって18位前後でのバトルを繰り広げ、ピットを遅らせた車両がピットインしたことで順位を上げましたが、最終的には16位でフィニッシュしました。

宮田莉朋:

 F2ジェッダ戦が終わりました。バーレーンに続いて厳しいレースウィークになってしまいましたが、クルマのパフォーマンス、ドライビング含めてなかなかいいところにはまらず、かなり苦戦した週末になってしまいました。最後のフィーチャーレースは、少しヒントを得られたと思いますし、次戦以降は欧州を中心にまわるので、欧州ラウンドで息を吹き返して、しっかりポイントを取れるようにまずは目指して、そこからポールポジションや優勝争いに食い込めるようにしたいと思います。ひとつひとつ課題を克服して、いいレースにしていきたいと思っていますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。今週末も応援ありがとうございました。

FIA-F2第3戦 予選結果

順位No.ドライバーチームベストタイム
111Jak CrawfordDAMS Lucas Oil1:43.579
214Victor MartinsART Grand Prix1:43.601
31Leonardo FornaroliInvicta Racing1:43.671
47Luke BrowningHitech TGR1:43.737
54Arvid LindbladCampos Racing1:43.743
617Alexander DunneRodin Motorsport1:43.801
73Josep Maria MartíCampos Racing1:43.831
810Gabriele MinìPREMA Racing1:43.842
96Richard VerschoorMP Motorsport1:43.916
102Roman StanekInvicta Racing1:43.979
1615Ritomo MiyataART Grand Prix1:44.460

FIA-F2第3戦 スプリントレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
14Arvid LindbladCampos Racing2038:16.0596
23Josep Maria MartíCampos Racing200.5783
317Alexander DunneRodin Motorsport202.0875
46Richard VerschoorMP Motorsport203.4921
52Roman StanekInvicta Racing203.5324
610Gabriele MinìPREMA Racing204.2542
71Leonardo FornaroliInvicta Racing204.4038
814Victor MartinsART Grand Prix205.6019
97Luke BrowningHitech TGR206.1857
1012Kush MainiDAMS Lucas Oil206.67212
1915Ritomo MiyataART Grand Prix2023.92316

FIA-F2第3戦 フィーチャーレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
16Richard VerschoorMP Motorsport2851:33.9299
211Jak CrawfordDAMS Lucas Oil281.7011
314Victor MartinsART Grand Prix285.8522
41Leonardo FornaroliInvicta Racing286.5743
53Josep Maria MartíCampos Racing289.9927
67Luke BrowningHitech TGR2810.6074
74Arvid LindbladCampos Racing2815.4205
817Alexander DunneRodin Motorsport2816.3766
910Gabriele MinìPREMA Racing2819.5188
1012Kush MainiDAMS Lucas Oil2819.60411
1615Ritomo MiyataART Grand Prix2827.94716

FIA-F2第3戦終了時ランキング

順位No.ドライバーチームポイント
16Richard VerschoorMP Motorsport53
23Josep Maria MartíCampos Racing41
31Leonardo FornaroliInvicta Racing40
417Alexander DunneRodin Motorsport35
57Luke BrowningHitech TGR33
614Victor MartinsART Grand Prix28
74Arvid LindbladCampos Racing24
811Jak CrawfordDAMS Lucas Oil20
98Dino BeganovicHitech TGR12
1010Gabriele MinìPREMA Racing12
1715Ritomo MiyataART Grand Prix0
FIA-F2第3戦 ジェッダに挑むTGR-DCドライバーの宮田莉朋
ジェッダ・コーニッシュ・サーキットを走行するART Grand Prix 15号車(宮田莉朋)