富士スピードウェイでFIA-F4 Japanese Championship(以下FIA-F4)の第3大会(第5戦、第6戦)が行われ、TOYOTA GAZOO Racing ドライバーズ・チャレンジプログラム レーシングスクール(TGR-DC RS)のスカラシップドライバーとしてシリーズに参戦している荒川燐(TGR-DC RSトムススピリットF4)が第5戦で2位表彰台を獲得しました。
8月6日(土)、7日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでFIA-F4の2022年第3大会(第5戦、第6戦)が行われました。
世界標準の規格に沿ったワンメイク車両で、カートからのステップアップなど、未来のトップドライバーを目指す若手ドライバーがしのぎを削る同シリーズには、今季TGR-DC RSの支援を受け、シリーズ3年目を迎える荒川と、昨年までカートで戦い、今季よりフォーミュラにステップアップする17歳の小林利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4)と平安山良馬(TGR-DC RSフィールドF4)、16歳の中村仁(TGR-DC RSフィールドF4)の3名を加えた4名がフル参戦しています。
前大会鈴鹿から2か月以上のインターバルを経ての開催となった今大会には36台がエントリー。荒川は前大会鈴鹿で3位表彰台を獲得しており、更なる好結果に期待がかかりました。
予選
予選が行われる予定だった6日(土)の朝方は、サーキット周辺を非常に濃い霧が覆い、視界不良のために予選は中止となりました。決勝のスターティンググリッドは、第5戦は前日5日(金)に行われた専有走行でのタイム順で決定され、荒川が最前列2番手、小林が7番手、中村9番手、平安山15番手のグリッドに。第6戦は第5戦決勝レース中のベストラップ順で決定されることとなりました。
第5戦決勝
濃霧により予選は中止となりましたが、その後霧は晴れて視界も改善し、曇り空ではあるものの路面は乾き、気温は22度と過ごしやすい中で午後1時50分より第5戦の決勝レース(14周)が行われました。
最前列2番手グリッドの荒川はまずまずのスタートを切りましたが、ポールポジションの小出峻が好ダッシュを決めたため逆転はならず2位をキープ。7番手スタートの小林はスタートで出遅れ、11位へと後退。これをかわす形となった中村が8位へ。
その後方では多重接触があり、これに巻き込まれた平安山は19位へと大きく順位を落とすこととなりました。
この接触により1周目からセーフティカーが導入。4周目に再スタートが切られました。
2位の荒川は、首位の小出に離されることなく1秒以内の差で追走を続けますが、ストレートの伸びで及ばず、逆転には至らず。今季最高位となる2位でチェッカーを受けました。
中村は1周目の8位から、5周目、6周目と1台ずつパスし、その後は前の4位争いに追いつきましたが、それ以上の順位アップはならず、6位でフィニッシュしました。
11位に後退した小林は、ファステストラップを更新する速さを見せながら順位を上げていき、中村に続く7位でチェッカー。これにより、小林は第6戦をポールポジションからスタートすることとなりました。
平安山も19位から周回毎に順位を上げていき、13位でフィニッシュしました。
第6戦決勝
7日(日)は天候が回復。未明の雨により、路面はやや湿っている場所が残っているものの、ほぼドライで、午前8時に第6戦の決勝レース(14周)のスタートが切られました。
初ポールポジションとなった小林はスタートでやや出遅れ、2位に後退。4番手スタートの荒川はポジションをキープ。6番手スタートの中村は8位へ、15番手スタートの平安山は18位へとポジションを落としました。
小林は2周目のTGRコーナー(1コーナー)進入で首位を行く三井優介に並びかけましたが、逆転には至らず。逆に最終コーナーで小出、続く3周目のコカコーラーコーナーでは荒川にもかわされ、荒川が3位、小林が4位と順位が入れ替わりました。
3位の荒川は、首位を争う2台に追いつきましたが、9周目に追い上げてきた岩澤優吾にかわされることとなり4位に後退。10周目に一旦抜き返しましたが、12周目に抜き返されるなど抜きつ抜かれつのバトルに。しかしこのバトルの中、13周目のTGRコーナー立ち上がりで荒川は痛恨のコースオフ。その後もファイナルラップまでテール・トゥ・ノーズで岩澤を攻めましたが逆転はならず、荒川は4位でフィニッシュ。小林が5位。中村は9位。平安山はトップ10を争える位置までポジションを上げていましたが、ファイナルラップのTGRコーナー進入でスピンを喫し、16位に終わりました。