WEC 2019-2020年 第4戦 バーレーン8時間レース 公式練習
TOYOTA GAZOO Racing
8時間の決勝レースを見据え、精力的にセットアップを進める
2019.12.13(金)- 06:00配信

2019-2020年FIA世界耐久選手権(WEC)の第4戦バーレーン8時間レースが、2年ぶりの開催となったバーレーン・インターナショナル・サーキットで幕を開け、初日は2回の公式練習が行われました。

TS050 HYBRID 7号車
(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
公式練習1回目 : 4番手 (1分47秒608), 35周
公式練習2回目 : 3番手 (1分44秒221), 44周
TS050 HYBRID 8号車
(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー)
公式練習1回目 : 3番手 (1分47秒456), 40周
公式練習2回目 : 4番手 (1分44秒721), 38周
2017年にここバーレーンで勝利を挙げているTOYOTA GAZOO Racingは、TS050 HYBRIDにとって中東地域で最後となるレースへ向けての準備を開始しました。初日の練習走行は、昼間と夜間のそれぞれ1時間半ずつ実施されました。
マイク・コンウェイと小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスのTS050 HYBRID 7号車は初日を首位と1.750秒差の3番手タイムで終えました。コンウェイのベストラップタイムは、2017年の同練習走行に対して4秒以上遅いものとなっています。
セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーのTS050 HYBRID 8号車は、ハイブリッド・ブーストや燃料使用量を規定の最大まで制限されることとなったサクセス・ハンディキャップに挑み、首位と2.250秒差の4位につけました。
今週初めに降った雨はすっかり止み、暖かいコンディションディションの中、ドライ路面で練習走行は開始されました。チームは1周5.412kmのバーレーン・インターナショナル・サーキットにおいて、空力とパワートレーンのセッティングに焦点を当て、2台のTS050 HYBRIDのセットアップを精力的に進めました。
これまでのバーレーン同様、走り始めこそコース路面は埃っぽかったものの、31台のレースカーが走り出すとすぐに路面はクリーンになりました。その後も各車が周回を重ねていくごとにラップタイムは向上して行き、また、現地時間の午後6時半から8時にかけて夜間走行として行われた公式練習2回目は、昼間の1回目に比べ9℃路面温度が下がったことも手伝い、更にタイムが更新されました。
14日(土)の決勝レースも似たようなコンディションとなることが予想されるため、チームは様々な状況下での最適なタイヤコンパウンドを見出すべく、この2度の練習走行で多くのタイヤ比較テストを行いました。
合計3時間の練習走行で、2台のTS050 HYBRIDは総計157周、847kmを走破。翌13日(金)の予選は厳しいものになることが予想されるため、チームは決勝レースで最大のパフォーマンスを引き出すことに集中し、今季3勝目を目指します。
明日13日(金)は午前中1時間の最終練習走行の後、午後には予選が行われます。そして14日(土)の決勝レースは現地時間午後3時にスタートが切られ、8時間の長い戦いの末に深夜午後11時にチェッカーフラッグが振られる予定です。
小林可夢偉(7号車):
バーレーンに戻ってこられて嬉しいです。今日は多くの周回をこなし、様々なデータを収集することができました。このデータが決勝レースで役立つことを願っています。我々は車両バランスの改善に努めるとともに、タイヤについても多くを学びました。現時点でノン・ハイブリッドLMP1勢との差は大きいですが、今日得られたデータを分析し、決勝レースへ向けての改善を進めます。
マイク・コンウェイ(7号車):
楽な一日ではありませんでした。ノン・ハイブリッドLMP1勢との差は大きく、厳しい週末になることが予想されます。TS050 HYBRIDのバランスについては好感触ですが、まだ改善すべき点もあり、決勝レースまでに努力を続けます。前戦上海同様、我々の目標はミス無くクリーンなレースを戦うことで、結果はついてくるはずです。全力でプッシュを続けます。
ホセ・マリア・ロペス(7号車):
もっと接戦になるかと思っていたのですが、ライバルとの差は予想以上に大きかったです。我々はまだ全てのパフォーマンスを引き出しているとは言えないので、更なる改良を続けて行く必要があります。勝利を争うのは難しいかも知れませんが、長いレースなので何が起こるか分かりません。TS050 HYBRIDの全てを引き出し、諦めることなく挑戦します。
中嶋一貴(8号車):
バーレーンに戻れて嬉しいですが、前回来たときとはパフォーマンスが大きく違い、別の車を運転しているように感じます。ノン・ハイブリッドLMP1勢とのラップタイム差はとても大きく、今回も決勝レースは厳しいものになるでしょう。我々はTS050 HYBRIDの最大のパフォーマンスを引き出すべく、車両セットアップ変更、ハイブリッド・エネルギー・セッティングの最適化を行いました。
セバスチャン・ブエミ(8号車):
テクニカルな問題は全くなかったにも関わらず、ライバルとの差は大きく、勝利を争うのは難しいと思いますが、諦めてはいません。ライバルとの差の大きさには驚きました。明日金曜日はこの差を極力小さくし、決勝レースへ向けて最良の状態で臨めるよう全力で努力を続けますが、今大会は前戦上海よりも厳しいものになるかも知れません。
ブレンドン・ハートレー(8号車):
トラブルの無いスムーズな一日で多くの項目をテストできました。明日にかけてデータを分析します。燃料満タン状態で多くのタイヤ評価を行いました。サクセス・ハンディキャップによりポールポジション獲得は困難なので、決勝レースに集中します。長いレースですし、諦めずに戦い続けます。しかし、予選は簡単ではないでしょう。
WEC 第4戦 バーレーン8時間レース 公式練習1回目結果(LMP1クラス)
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
1 | 5 | チャーリー・ロバートソン ベン・ハンリー ジョーダン・キング | チームLNT/ ジネッタG60-LT-P1・AER | 11 | 1:44.791 |
2 | 1 | ブルーノ・セナ グスタボ・メネゼス ノルマン・ナト | レベリオン・レーシング/ レベリオンR13・ギブソン | 35 | 1:46.976 |
3 | 8 | セバスチャン・ブエミ 中嶋一貴 ブレンドン・ハートレー | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ TS050 HYBRID | 40 | 1:47.456 |
4 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ホセ・マリア・ロペス | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ TS050 HYBRID | 35 | 1:47.608 |
5 | 6 | マイク・シンプソン クリストファー・ダイソン ガイ・スミス | チームLNT/ ジネッタG60-LT-P1・AER | 15 | 1:48.005 |
WEC 第4戦 バーレーン8時間レース 公式練習2回目結果(LMP1クラス)
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
1 | 1 | ブルーノ・セナ グスタボ・メネゼス ノルマン・ナト | レベリオン・レーシング/ レベリオンR13・ギブソン | 41 | 1:42.471 |
2 | 5 | チャーリー・ロバートソン ベン・ハンリー ジョーダン・キング | チームLNT/ ジネッタG60-LT-P1・AER | 31 | 1:43.882 |
3 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ホセ・マリア・ロペス | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ TS050 HYBRID | 44 | 1:44.221 |
4 | 8 | セバスチャン・ブエミ 中嶋一貴 ブレンドン・ハートレー | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ TS050 HYBRID | 38 | 1:44.721 |
5 | 6 | マイク・シンプソン クリストファー・ダイソン ガイ・スミス | チームLNT/ ジネッタG60-LT-P1・AER | 10 | 1:46.373 |
