WEC2025年シーズン 第2戦 イモラ6時間 公式練習TOYOTA GAZOO Racing、
公式練習走行開始!イモラでの連覇を狙う

2025.04.19(土)- 4:10配信

 4月18日(金)、2025年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦、イモラ6時間の公式練習が開始され、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)はウェットとドライの両コンディション下で、昨年に続くイタリアでの勝利に向けた準備を始めました。

WEC 第2戦 イモラの公式練習で走行するGR010 HYBRID 7号車

 昨年、TGRにとってのシーズン初勝利を挙げ、選手権タイトル争いへのスタートを切った舞台でもあるイモラでのレースウィークが開幕。初日の18日(金)は朝からの雨が降り、公式練習1回目は路面コンディションが変化する中でのセッションとなりました。続く公式練習2回目は好天に恵まれ、チームは今季の両タイトル獲得に向け、決勝レースへの準備を進めました。

 小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は、充実した一日を8番手で終えました。一方、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は14番手となりました。

 公式練習1回目の開始時は寒く、路面が濡れていたため、ウェットコンディションと宣言されました。セッション序盤では、レースエンジニアとドライバーが頻繁に無線で路面が乾いていく状況にどう対応するかを確認し合い、15分ほど経ったところでウェットタイヤからスリックタイヤへの交換を判断しました。この週末、変わりやすい天候下での路面変化を経験することは非常に重要であり、ドライバー同士やレースエンジニアと集中して話し合い、コンディションについて情報を共有しました。

 公式練習1回目と2回目のセッションの間に、ドライバーとエンジニアはクルマのパフォーマンスを分析し、2回目の練習走行に向けて改良点を探りました。走行プランが決定した後、メカニックは練習走行2回目前の限られた時間内に効率的に作業を進めました。

 公式練習2回目では、路面が完全に乾き、ドライコンディションでのタイヤのパフォーマンスとその耐久性に重点を置いて、ドライバーが異なるタイヤコンパウンドの温まり方や変化を感じ取れるようにこのセッションを進めました。この週末、イモラで使用が許可されるタイヤコンパウンドはソフトとミディアムで、昨年のイモラで使用したハードとミディアムとは異なります。

 6人のドライバーを含むチームメンバーは、彼らの持つ経験と知識を活かして、この金曜日の2度の公式練習中に得られた情報を分析し、19日(土)の午前中に行われる公式練習3回目へ向けて2台のGR010 HYBRIDを最適化していきます。公式練習3回目のセッションは、予選に向けた最後の走行機会であり、18台のハイパーカーがスターティンググリッドを争う予選は、同日午後3時10分(日本時間午後10時10分)から開始されます。6時間で争われる決勝レースは、20日(日)午後1時(日本時間午後8時)にスタートが切られます。

小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):

 今日は天候に変化がありましたが、イモラにまた来ることができて嬉しいです。公式練習1回目はコンディションが変わっていく状況だったため、セッション序盤は少し難しい面がありましたが、ここイモラで路面が乾いていくコンディションを経験できたのは良かったです。走行プログラムを予定通りこなし、順調な一日でした。まだ競争力の面で望んでいた位置にはいませんが、明日はチャンスを最大限に活かせるよう、これから夜を徹して作業を続けます。

マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):

 今日は走行プログラムをこなしただけですが、いくつかの変更とタイヤを試し、すべてがとてもスムーズに進みました。今のところ、まだ我々はトップレベルとは言えませんが、戦える位置にいるように見えますし、多くのポイント獲得を狙いたいです。まだ改善の余地はあり、データを分析して何ができるかを考える必要があります。予選での上位を目指し、プッシュし続けます。

ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー):

 我々にとって良い一日でした。ここイモラはとても素晴らしいサーキットなので、またここを走ることができて嬉しく、とても楽しむことができました。今日の練習走行では、コース上がとても混んでいて、良いラップタイムを刻むのが難しかったです。我々は混戦の中にいますが、トップを脅かすほどの強さはまだありません。明日と明後日がどうなるか見てみましょう。

セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):

 今日は異なるコンディション下で多くの周回を重ねることができ、明日へ向けて多くのデータを得ることができたため、いい一日となりました。また、2種類のコンパウンドのタイヤ摩耗についても良い感触が得られました。今日の走行タイムでは、我々はあまり良い結果ではないように見えますが、週末に向けてとても自信があるので、明日の走行が楽しみです。

ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):

 トータルで見て生産的な一日となり、8号車のドライバー全員がクルマにとても満足していると思います。クルマの安定性をさらに向上させるためにセットアップを少し変更し、最適なバランスを探っているところです。今のところ非常に順調に進んでおり、明日もこの調子でさらに進歩できることを願っています。

平川 亮(8号車 ドライバー):

 とても忙しい一日でした。異なるタイヤコンパウンドを試し、多くのことを学べたと思います。まだ詳細な分析が必要ですが、多くの周回をこなせたという点はポジティブです。公式練習2回目では、タイヤの特性を理解するためのロングランとともに、明日への準備として予選シミュレーションを何度か行いました。いつものように非常に厳しい戦いになると思うので、クルマのパフォーマンスを最大限に引き出すための車両セットアップをさらに進める必要があります。良い予選と決勝での接戦を期待しています。

WEC第2戦 イモラ6時間 公式練習第1回目結果

順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
183ロバート・クビサ
イーフェイ・イエ
フィル・ハンソン
AFコルセ/
フェラーリ 499P
451:32.065
250アントニオ・フオコ
ミゲル・モリーナ
ニクラス・ニールセン
フェラーリAFコルセ/
フェラーリ 499P
431:32.301
312アレックス・リン
ノルマン・ナト
ウィル・スティーブンス
キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
キャデラック V-Series.R
401:32.331
451アレッサンドロ・ピエール・グイディ
ジェームス・カラド
アントニオ・ジョビナッツィ
フェラーリAFコルセ/
フェラーリ 499P
441:32.607
538アール・バンバー
セバスチャン・ブルデー
ジェンソン・バトン
キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
キャデラック V-Series.R
421:32.805
78セバスチャン・ブエミ
ブレンドン・ハートレー
平川亮
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
501:32.865
97マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ニック・デ・フリース
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
511:33.131

WEC第2戦 イモラ6時間 公式練習第2回目結果

順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
151アレッサンドロ・ピエール・グイディ
ジェームス・カラド
アントニオ・ジョビナッツィ
フェラーリAFコルセ/
フェラーリ 499P
511:31.040
215ドリス・バンスール
ラファエル・マルチェッロ
ケビン・マグヌッセン
BMW M TEAM WRT/
BMW M Hybrid V8
531:31.040
336ジュール・グーノン
フレデリック・マコヴィッキィ
ミック・シューマッハ
アルピーヌ・エンデュランス・チーム/
アルピーヌA424
441:31.283
450アントニオ・フオコ
ミゲル・モリーナ
ニクラス・ニールセン
フェラーリAFコルセ/
フェラーリ 499P
521:31.394
520レネ・ラスト
ロビン・フラインス
シェルドン・ファン・デル・リンデ
BMW M TEAM WRT/
BMW M Hybrid V8
531:31.518
87マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ニック・デ・フリース
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
511:31.760
148セバスチャン・ブエミ
ブレンドン・ハートレー
平川亮
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
401:32.266
アウトドローモ・インテルナツィナオーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ、通称イモラ・サーキットと隣接する市街地
WEC第2戦 イモラの公式練習で走行するGR010 HYBRID 7号車