WRC 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ / 第6戦 ラリー・チリ プレビュー
伝統のアルゼンチンと、今年初開催となるチリの
南米グラベルラリー2連戦にヤリスWRCで参戦
2019.4.19(金) - 18:00配信

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、4月25日(木)から28日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦ラリー・アルゼンティーナと、5月9日(木)から12日(日)にかけて開催される第6戦ラリー・チリの南米2連戦に、オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦します。
- ヤリスWRC
ラリー・アルゼンティーナは、南米初のWRCイベントとして1980年に始まった、とても人気のあるグラベル(未舗装路)ラリーです。サービスパークは、大都市コルドバ近郊のビジャ・カルロス・パスに置かれ、その周辺に広がる様々なコンディションのグラベルステージで競技が行われます。谷間に延びる軟らかな路面の高速ステージや、石や岩が多く転がる山岳地帯の荒れた中低速ステージなど、バリエーション豊かなグラベルステージがラリー・アルゼンティーナの特徴です。また、ジャンプや川渡り(ウォータースプラッシュ)も多く設定され、高地ではステージが深い霧に包まれる事も珍しくありません。
今年のラリー・アルゼンティーナは、昨年とほぼ同じエリアで競技が行われます。ラリーは25日(木)の夜、ビジャ・カルロス・パス市街地のスーパーSSでスタート。26日(金)からグラベルステージでの戦いが始まり、サービスパークの南側、サンタ・ロサ・デ・カラムチタ渓谷を中心に7本のSSが行なわれます。27日(土)はサービスパークの西北エリアを中心に7本のSSを走行。最終日の28日(日)はサービスパーク西南のトラスラシエラ山脈で3本のSSが行なわれます。そのうち、SS16の再走ステージとなるSS18「コピナ-エル・コンドル」は、トップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが加算される「パワーステージ」に指定されています。SSの数は全部で18本、計347.50km。リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1297.56kmとなります。
ラリー・アルゼンティーナの終了後、1週間のインターバルを置いてラリー・チリのラリーウィークが始まります。ラリー・チリは今シーズン初めてWRCの1戦に加わったグラベルラリーです。大会本部やサービスパークは、チリ中南部ビオビオ州の大都市コンセプシオンの飛行場近くに置かれます。ラリー・チリは森林地帯の中速ステージが中心ですが、太平洋を見渡せる開けた道もコースに含まれます。路面は全体的に平坦かつスムーズで、ラリー・アルゼンティーナとは特徴が大きく異なります。
競技初日となる5月10日(金)は、サービスパークの南側で3本のステージを各2回走行。SS2およびその再走ステージのSS4「エル・プマ」は、大会最長となる全長30.72kmのロングステージです。そして、1日の最後にはコンセプシオンで短距離の市街地SSが行なわれます。競技2日目の11日(土)は、サービスパークの南側で3本のステージを各2回走行。最終日の12日(日)は、サービスパークの東側と南側で4本のステージを走行します。そのうち、ビオビオ河畔から太平洋沿岸に向けて走るSS13の再走ステージ、SS16「ビオビオ 2」はパワーステージに指定されています。SSの数は全部で16本、計304.81km。リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1245.68kmとなります。
なお、アルゼンチンとチリは「リンクドラリー」と定義され、ワークスチームの選手は、アルゼンチンの最終SSを走り終えたクルマでチリを戦う必要があります。シャシー、エンジン、トランスミッション(スペアも含む)はアルゼンチンと同じものを、ショックアブソーバー等のパーツは、スペアを含めてアルゼンチン用に用意したものを一部再使用します。そのためチームは、アルゼンチンとチリの2戦分を考えてパーツの準備とセットアップを行わなくてはなりません。また、規則によりヨーロッパの国以外での走行テストは禁じられているため、各チームは予測に基づきクルマのセッティングを決めなくてはならず、9日(木)のシェイクダウンがチリでの最初の走行となります。選手もまた、新たにゼロの状態からペースノートを作成することになるため、他のイベント以上にイコールな条件での戦いとなります。
ラリー・アルゼンティーナでの過去の成績
年 | オィット・タナック | ヤリ-マティ・ラトバラ | クリス・ミーク |
---|---|---|---|
2018 | 1 | DNF | 7 |
2017 | 3 | 5 | DNF |
2016 | 15 | 16 | - |
2015 | 11 | DNF | 1 |
2014 | 17 | 1 | 3 |
2013 | - | 3 | - |
2018年のラリー・アルゼンティーナ
2018年のラリー・アルゼンティーナで、タナックは10本のSSベストタイムを記録。総合2位の選手に37.7秒差をつけて優勝しました。タナックにとってはWRC通算3勝目、チーム加入後最初の勝利でした。エサペッカ・ラッピは、初めてのラリー・アルゼンティーナ出場でしたが、幾多の困難を乗り越え総合8位で完走。ラトバラは、SS3で石に当たりリタイアに終わりました。
- 2018年ラリー・アルゼンティーナの様子
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、"ALL FOR WIN"を合い言葉に2019年シーズンを戦い抜きます。トリプルタイトル獲得を目指し、チーム一丸となって大きな目標にチャレンジします。皆さま、今シーズンも応援を宜しくお願い致します。
前戦のサマリーレポートはこちら
URL: https://toyotagazooracing.com/jp/wrc/report/2019/04/summary.html
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