WRC 第2戦ラリー・スウェーデン デイ1 ラリー・スウェーデンが開幕。氷雪路で激戦が繰り広げられ
ロバンペラが総合2位、エバンスが総合3位につける

2022.2.26(土)- 7:25配信

2月25日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンが開幕。スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に7本のスノーステージが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 69号車) が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合4位につけました。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

今シーズン唯一のフルスノーイベントとなるラリー・スウェーデンは、サービスパークの北側エリアで3本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回走り、1日の最後にはサービスパーク付近でショートステージを1本走行。7本のステージの合計距離は3日間で最長となる125.67kmでした。今年は開催地をスウェーデン北部に移したため、ステージは2年前の前回大会と完全に異なり、豊富な積雪に恵まれた氷雪路で熱い首位争いが繰り広げられました。

開幕戦のラリー・モンテカルロで総合4位に入り、ドライバー選手権3番手につけるロバンペラは、初日出走順1番手でスタート。オープニングのSS1とSS2で2番手タイムを、SS3ではベストタイムを記録し首位に立ちました。午後の再走ステージは先頭走者にとって厳しい路面コンディションになり、ロバンペラは順位を下げましたが、1日の最後のSS7でベストタイムをマーク。首位と4.3秒差の総合2位でラリー初日を走破しました。

エバンスは、午後の1本目のSS4でベストタイムを刻み、ロバンペラに替わり首位に立ちました。その後、SS6まで首位を守り続けましたが、最終のSS7でスタッドタイヤの摩耗により大きくタイムを失い、ロバンペラと3.1秒差の総合3位で一日を終えました。また、今シーズンよりチームに復帰し今回が初戦となるラッピは、今大会最長となる27.81kmのSS2「カムヨーン1」でベストタイムを記録し首位に。その後、順位を下げるも午後は2番手タイムを2回、3番手タイムを1回記録するなど好調を保ちSS6まで総合3位につけていました。しかし、エバンスと同じく最後のSS7でスタッドタイヤの摩耗によって遅れをとり、総合4位に順位を下げましたが、総合3位のエバンスとは1.4秒差、首位とは8.8秒差です。初日はチームの全ドライバーがベストタイムを記録し、全ドライバーが首位に立つなど、デビュー2戦目のハイブリッドラリーカー、GR YARIS Rally1はスノーラリーでも高いポテンシャルを発揮しています。なお、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、総合6位につけています。

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>
ラリー・スウェーデンの初日は、とてもエキサイティングな一日でした。クルマとドライバーのパフォーマンスには満足していますし、終盤はリードを失ってしまいましたが、首位とは僅差です。まだ多くのドライバーに優勝の可能性があり、カッレ、エルフィン、エサペッカにも間違いなくチャンスはあります。カッレは出走順が1番手だったにも関わらず、本当にいい仕事をしました。このラリーではかなり難しい走行条件だったはずですが、とてもいい戦いをしてくれました。エルフィンも午後はハードにプッシュし、すぐ戦列に復帰しました。そして、エサペッカのパフォーマンスは、他の選手のように定期的にラリーに出場していなかったにも関わらず素晴らしく、本当に嬉しく思います。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
心から満足できる一日ではありませんでした。朝は全てがうまくかみ合わなかったですし、もう少しうまく走れたはずです。午後は難しいコンディションでしたが、とてもいいスタートを切ることができました。ただし、思ったよりもタイヤが磨耗してしまいました。その代償は一日の最後のステージで払うことになり、フレッシュな状態の凍結路面でグリップせず、ジャンクションが多かったため加速も困難でした。昨年から雪道でのタイヤマネジメント改善に取り組んできましたが、明らかにまだ少し課題があります。とはいえ、明日に向けていいポジションにつけていることは確かです。

<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)>>
今夜、この順位につけることができて本当に嬉しいです。出走順を考えると、予想していたよりもいい一日でした。特に午前中のステージではいい戦いをすることができ、クルマはあのような路面コンディションでもうまく機能していました。午後の再走ステージは、午前中よりもさらに難しくなるだろうと予想していましたが、実際そうでした。午後の1本目のように、深い轍が刻まれていたところもありましたが、ミスをすることなくうまく走り切ることができましたし、タイヤも上手に使えたので、一日の最後には少しタイムを取り戻すことができました。明日はライバルと変わらぬ出走順になるので、彼らと戦えるだろうと期待していますし、攻め続けたいと思います。

<<エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 4号車)>>
自分としては、満足できる復帰初日でした。完璧な一日ではありませんでしたが、それに近いところまで迫ることはできました。事前の目標だった表彰台争いに加わり、しかもまだ優勝を狙える位置にいるのですから、とても嬉しいです。トップとは10秒差以内なので、まだ何が起きるか分かりません。午前中にベストタイムを刻むことができたのは本当に嬉しかったですし、さらにやる気が増しました。クルマに対する理解をさらに深めようと、セットアップをいろいろ試しながら走っています。ハイブリッドユニットによるエクストラパワーは凄まじく、特に狭い道では強烈でしたが、明日は今朝よりもいい状態で臨めるはずです。

<<ラリー・スウェーデン デイ1の結果>>
1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) 1h02m31.2s
2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(トヨタ GR YARIS Rally1) +4.3s
3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +7.4s
4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ GR YARIS Rally1) +8.8s
5 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン(ヒョンデ i20 N Rally1) +28.1s
6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GR YARIS Rally1) +1m18.9s
7 アドリアン・フォルモ−/アレクサンドレ・コリア (フォード PUMA Rally1) +1m32.9s
8 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +1m48.1s
9 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ ファビア Rally2 evo)+3m08.9s
10 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/スティグ・ルネ・シャーレモエン (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +3m13.0s
(現地時間2月25日20時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
競技2日目となる2月26日(土)のデイ2は、午前中にサービスパークの西側エリアで2本のステージを走行し、その後サービスパークの近くで11.17kmのステージを走ります。日中のサービスを挟み、午後は午前中に走行した3本のステージを再走。6本のステージの合計距離は82.30km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は390.50kmとなります。なお、当初予定されていたSS9とその再走ステージであるSS13は、キャンセルとなりました。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
4号車(エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム)
4号車(エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム)

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