WRC 第7戦ラリー・エストニア デイ3 首位ロバンペラが7本のベストタイムでリードを拡大
エバンスは総合2位を堅持、ラッピは総合7位につける

2022.7.17(日)- 5:15配信

7月16日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「ラリー・エストニア」の競技3日目デイ3がエストニアのタルトゥを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が首位を守り、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)は総合7位につけました。また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、前日よりもふたつ順位を上げ総合5位につけています。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

ラリー・エストニアのデイ3は、タルトゥのサービスパークの南側エリアで4本のステージを各2回走行。1日の最後にはサービスパークのすぐ近くでスーパーSSが行われ、全9本のステージの合計距離は95.02kmでした。午前中は一部に湿っていたりぬかるんでいる場所もありましたが、全体的にはドライコンディションでの戦いに。午後は降雨によりウェットコンディションとなったステージもあり、また一部に深い轍も刻まれるなど、非常に複雑で難しい路面コンディションになりました。

前日、3本のベストタイムを記録して首位に立ったロバンペラは、オープニングのSS10で、ベストタイムのエバンスに次ぐ2番手タイムを記録。続くSS11から一気にスピードを上げ、SS17まで7ステージ連続でベストタイムを刻み、最終的にはエバンスとの差を29.1秒に拡げて首位を守りました。一方エバンスは、ロバンペラのタイムにこそ及びませんでしたが、2番手タイムを6回記録するなど一日を通して速いペースを維持。総合3位の選手との差を42.4秒に拡げてデイ3を走り切りました。デイ3で総合4位につけたラッピは、SS11まで順位を守っていましたが、SS12のジャンプで着地をした際、タイヤがホイールのリムから外れてしまい、タイヤ交換により2分以上をロス。総合7位に順位を下げました。その後、午後のステージでは4番手タイムを3回記録するなど安定した走りを続け、総合7位でデイ2を走り終えました。

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>
午後のステージは深い轍が刻まれ、ぬかるんだ場所も多くあるなど、またしてもトリッキーな一日でしたが、今日も力強く戦うことができました。このような変わりやすいコンディションは、どうやらカッレに合っているようで、彼は本当に強かったと思います。エルフィンもノーミスで安定していて、しかもスピードも素晴らしく、非常にいい走りを見せてくれました。ですので、ここまでとても順調だといえますが、天気は常に変化していますし、何が起こるかわかりません。このような状況下ではミスをしやすいので、最後まで集中力を高めて臨まなければなりません。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)>>
自分が望んでいた順位につけることはできませんでしたが、いい走りができた一日でした。ただ、カッレは本当に強く、今日は対抗できませんでした。彼は常に少しだけ速く、今や我々に対しかなり大きなアドバンテージを築いています。とはいえ、昨年のこのラリーで苦戦したときと比べると、大きく前進しているのはポジティブなことですし、チームとして1-2体制を築いているのも素晴らしいことです。ただし、明日もまた長い距離を走りますし、路面には轍があってコンディションは良くないので、決して簡単ではありません。

<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)>>
今日はとても楽しめました。今朝の走り始めはグリップがあまりないように感じられましたが、セットアップを少し変えたところ、非常にいいタイムが出るようになりました。ステージを重ねるごとに少しずつタイムを上げていき、ハードに攻めていきましたが、リスクはあまり冒しませんでしたし、全てをコントロールできているような感覚でした。今年は、グリップが低いトリッキーなコンディションの路面でいつもいい走りができていて、なおかつハードにプッシュすることもできます。明日はまだ長い一日なので、ミスをすることなくいいペースをキープしなければなりません。

<<エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)>>
楽な一日ではありませんでした。今朝の2本目のステージは良いフィーリングで走れましたが、次のステージではジャンプの着地でタイヤがリムから外れてしまいました。少し横向きで着地したのは確かですが、これに関しては運が悪かったと思いますし、ラリーでは起こり得ることです。ステージ序盤の出来事だったので、タイヤを交換せずに走り続けることはできず、大きくタイムを失ってしまいました。その後、運転のリズムをつかむのが難しくなりました。自分の順位で愚かなミスにつながるようなリスクを冒す必要はありませんでしたが、それでも何回か悪くないタイムを出すことができました。

<<ラリー・エストニア デイ3の結果>>
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h07m53.0s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +29.1s
3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m11.5s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2m20.3s
5 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +3m43.0s
6 アドリアン・フォルモ−/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +3m53.9s
7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +4m35.4s
8 ピエール=ルイ・ルーベ/ヴィンセント・ランデ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +6m16.4s
9 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード Puma Rally1 HYBRID) +7m22.9s
10 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +8m39.7s
(現地時間7月16日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
競技最終日となる7月17日(日)のデイ4は、サービスパークの南側エリアで3本のステージを各2回走行。SS19とその再走ステージであるSS22「タルトゥ・ヴァルド」は、デイ1とデイ3に行なわれた1.66kmのスーパーSSを、6.56kmに延長したステージです。また、SS21の再走となる最終ステージのSS24「カンブヤ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。6本のステージの合計距離は77.98km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は406.27kmとなります。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
4号車(エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム)
4号車(エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム)

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