7月19日(土)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリー・エストニア」の競技3日目デイ3が、エストニアのタルトゥを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のオリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(GR YARIS Rally1 99号車)が総合1位、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合4位、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車) が総合7位、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)が総合8位につけ、全ドライバーが前日の順位を守りました。

ラリー・エストニアのデイ3は、タルトゥのサービスパークの南側エリアが戦いの舞台に。森林地帯で4本のステージを各2回走り、一日の最後にはサービスパークのすぐ横でスーパーSSを1本走行。9本のステージの合計距離は125.76kmと、4日間で最長の一日でした。前日に続きステージは好天に恵まれ、グラベル(未舗装路)のステージは一日を通してほぼドライコンディションとなりました。
今回がGR YARIS Rally1でのデビュー戦だったにも関わらず、ソルベルグはデイ2で3本のベストタイムを記録。総合2位のオィット・タナック(ヒョンデ)に12.4秒の差をつけて首位に立ちました。デイ2ではステージの出走順が8番手とやや後方だったこともあり、上位を争うライバルよりは有利な走行条件でした。しかし、デイ3ではライバルに対する出走順のアドバンテージはほぼなくなり、同条件に近い路面コンディションでの戦いに。それでもソルベルグは午前のループで前日以上の速さを発揮し、SS9から11にかけて3ステージ連続でベストタイムを記録。午前のループが終了した時点で、総合2位のタナックとのタイム差を22.8秒に拡大しました。ミッドデイサービスを挟んでスタートした午後のループに、ソルベルグはクレバーなアプローチで臨み、今大会7回目のベストタイムを記録したSS15以外は2、3番手のタイムで走行。総合2位のタナックに21.1秒差をつけ、首位の座をしっかりと守り抜きました。
前日総合4位のロバンペラは思うようにペースが上がらず、トップ3争いに加わることはできませんでした。しかし、それでも何度か3、4番手のタイムを刻み、総合5位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)に16.6秒差をつけ総合4位を守りました。勝田は、午前のループでフォルモーとタイトな総合5位争いを繰り広げましたが、午後はやや差が開き、フォルモーと8.6秒差の総合6位で一日を終えました。また、エバンスは勝田と13.6秒差の総合7位、パヤリはエバンスと44.1秒差の総合8位でデイ3を走り切りました。
<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
オリバーは今日も素晴らしい仕事をしてくれました。昨日は出走順を最大限に活かしての結果でしたが、今日は他のドライバーとほぼ同じペースを発揮できたことが、非常に印象的でした。彼はクルマを扱いやすいと感じていますし、大きなリスクを冒すことなく良いタイムを出すことができています。明日はまだ長い一日ですが、これまでと同じように走りさえすれば、きっと上手くいくと思います。他のドライバーたちにとっては、それほど楽な一日ではありませんでしたが、明日も追加ポイントを獲得するチャンスは十分あるので、全力で戦います。
<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
今日は望んでいたような一日にはならず、期待していたように順位を上げることができませんでした。各ドライバーのタイム差は非常に少なく、大きな差をつけることは困難でした。いくつかのステージではドライブフィールは悪くなかったのですが、トップのタイムに挑むにはスピードが少し足りていなかったようです。より良いフィーリングを見つけようとセットアップを試す中で、明日に向けて良いアイデアを得られたと思うので、明日はベストを尽くします。
<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)>>
今日も、昨日とほぼ同じように難しい一日でした。このラリーのステージは常に、とても気持ちよく走ることができるのですが、今回は全力で挑んでもペースが足りず、これ以上は何もできない状況です。道幅が狭く路面が軟らかい道に関しては区間タイムのペースは良いのですが、道幅が広く路面が硬く締まっている道ではペースが上がりませんでした。明日のコンディション次第ですが、雨で状況が変わる可能性もあるので、できる限り頑張りたいと思います。
<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
今日は、昨日よりも明らかに良いフィーリングでした。クルマを改善するための、良いセッティングの方向性を見つけることができました。ステージ自体は楽しいのですが、良いタイムを出すためには高い集中力が求められ、道幅の狭いトリッキーなセクションはそれほど簡単ではありません。自分とアドリアンのタイム差は午前は僅差でしたが、午後は何かが少しおかしいように感じました。それでも明日は上手くいくと思いますし、チームのためにできるだけ多くのポイントを獲得できるようにベストを尽くして戦います。
<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
悪くない一日だったと思います。昨日の出来事により、順位争いをするのは難しい状況だったので、クルマに良いフィーリングを感じ、良いドライブを心がけ、次のフィンランドに向けてできることの準備に取り組みました。スタート順が依然大きな影響を及ぼしていることを考えると、いくつかのステージのタイムはそれほど悪くなかったと思うので、明日もこの調子で走り続けたいと思います。
<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
今日もまた素晴らしい一日でした。一貫性のあるスピードを保ち続け、ミスも犯しませんでした。ギャップを広げる計画はなかったですし、昨日よりも良い出走順で臨むライバルたちが反撃してくると予想していたので、タイム差を拡げられたのは素晴らしいことです。クルマは本当に調子が良く、自分の走りだけに集中することができました。午後は新しいことを学びながら、スピードを少しコントロールしようと試みましたが、それでも楽しむことができました。明日もまた、今日と同じリズムで走り続けることに努めます。
<<ラリー・エストニア デイ3の結果>>
1 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h08m05.4s
2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +21.1s
3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +25.1s
4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +51.6s
5 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +1m08.2s
6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m16.8s
7 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m30.4s
8 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m14.5s
9 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +2m48.5s
10 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +4m13.6s
(現地時間7月19日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
<<明日のステージ情報>>
競技最終日となる20日(日)のデイ4は、サービスパークの南側エリアで3本のステージをミッドデイサービスを挟むことなく走行。そのうち、SS19の再走となる最終ステージのSS20「カーリック2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。3本のステージの合計距離は60.19km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は259.36kmとなります。





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