トヨタ伝統のスポーツカーに冠せられてきたGの称号がGAZOO Racingプロジェクトから再び走り出した。クルマを意のままに操る喜びを、より多くの人に感じてもらうために生まれたG SPORTS、通称G‛s。ボディ剛性・空力性能の向上、ローダウンサスペンション、専用パーツを装備した特別な足回りなど、ニュルブクリンクへの挑戦を通して開発されたクルマたち。その開発を担った商品監査室・江藤正人氏にG‛sのクルマ作りを聞いた。
コーナーを曲がる時に気持ち良さを出す
気持ちいいとは自分が思った通りに動くこと
「最初G SPORTSを作ってくれという話があったとき、具体的に“こんなクルマにしたい”という依頼はありませんでした。ですから私たちで、“楽しいクルマにしたい、オリジナルのエンジンでどうしたら楽しく走れるか”と考え、街乗りでコーナーを曲がるときに気持ちよさを出す運動性能を実現しましょう、となったのです。気持ちいいとは自分が思った通りに動くこと。ハンドルの舵角と重さと動きのバランスですね。それができれば速度域が変わっても同じように作ればいい。そこを作り込まないと気持ち良さは多分生まれてこないと思います。」
ボディ剛性よりも接地感が重要
ニュル24時間レースのデータは大きなレベルアップにつながった
そこでまず手を付けるのはどこなのか?シャーシなのか、それともサスペンションからなのか?
「4輪が踏ん張っているところを出せるかどうか、基本的にはバネですね。ピタッと吸い付くような感じで、荷重移動がいかにスムーズに変わっていくか、接地感がないとすごく不安定になる。起伏があるところを走った時にクルマの動きが速いかどうか、そこを見てばねを合わせるんです。」
走りのいいクルマを作るためには、一般的には剛性を上げることが重要と言われるが、これに関して江藤は違った考えを持っている。「ボディ剛性の良さがポテンシャルを上げることになるのは確かです。サーキットを走る時はボディ剛性を上げた方がいい。でもどこまで剛性を上げればいいのかは誰も分からない。一般道の領域ではそこまで上げる必要はないんです。やはり気持ち良さですから実際に乗って、一番いいところを探す感じです。色々データはあるが、やっぱり実車評価が一番ですね。」
ニュルブルクリンクでのレース参戦はG‛sにどれほどフィードバックされているのか?「24時間フルに走る試験はほとんどありません。ドライバーにとっての扱いやすさ、それは気持ち良さにもつながると思いますが、その部分を追求するうえではニュルブルクリンクの結果、データは大きいですね。それをフィードバックできてレベルアップにつながりましたね。ニュルブルクリンクの開発テストでは24時間レースのデータを基本にし、さらに自社のクルマだけでなく他社のクルマにも乗って、その違いなども参考にしました。乗り心地が良くてハンドル切った時に気持ち良くすっと曲がる応答性の良さ、それが気持ち良さにつながるんです。」
「4輪が踏ん張っているところを出せるかどうか、基本的にはバネですね。ピタッと吸い付くような感じで、荷重移動がいかにスムーズに変わっていくか、接地感がないとすごく不安定になる。起伏があるところを走った時にクルマの動きが速いかどうか、そこを見てばねを合わせるんです。」
走りのいいクルマを作るためには、一般的には剛性を上げることが重要と言われるが、これに関して江藤は違った考えを持っている。「ボディ剛性の良さがポテンシャルを上げることになるのは確かです。サーキットを走る時はボディ剛性を上げた方がいい。でもどこまで剛性を上げればいいのかは誰も分からない。一般道の領域ではそこまで上げる必要はないんです。やはり気持ち良さですから実際に乗って、一番いいところを探す感じです。色々データはあるが、やっぱり実車評価が一番ですね。」
ニュルブルクリンクでのレース参戦はG‛sにどれほどフィードバックされているのか?「24時間フルに走る試験はほとんどありません。ドライバーにとっての扱いやすさ、それは気持ち良さにもつながると思いますが、その部分を追求するうえではニュルブルクリンクの結果、データは大きいですね。それをフィードバックできてレベルアップにつながりましたね。ニュルブルクリンクの開発テストでは24時間レースのデータを基本にし、さらに自社のクルマだけでなく他社のクルマにも乗って、その違いなども参考にしました。乗り心地が良くてハンドル切った時に気持ち良くすっと曲がる応答性の良さ、それが気持ち良さにつながるんです。」
ハンドリングはスポーツカー並み、乗り心地はしなやか
そのバランスを大事にしています
走行テストでは構内路をよく走っています。構内路が一番一般路に近い。テストコースやサーキットも走りますが、作ったコースと一般道はやはり違うんです。まず、構内路ですっと曲がるクルマを作る、それからテストコースやサーキットで高速テストを行う、そういう作り方をしています。ハンドルの重さなどは構内路での走りを重視していますね。
どんなドライバーでも、なんかいい感じで走れる。
運転する楽しさを味わってもらいたいですね。
特別なクルマを作っているのではなく、どんなドライバーでもなんかいい感じで走ることができる、そんなクルマ作りを目指しています。もっと多くのお客様に運転する楽しさを味わってもらいたいですね。
HARRIER ELEGANCE“G's”
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PRIUS α S “Touring Selection・G's”
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AQUA G “G's”
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MARK X 350S “G's”
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- 商品監査室 江藤 正人