TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム 2期生 大竹、小暮、山本の最終戦は厳しい結果になるも、多くを学びシーズンを終了

2022.10.31(月)- 17:00配信

TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの2期生、大竹直生、小暮ひかる、山本雄紀が本年のプログラムの最終戦として10月28日(金)〜29日(土)にフランスで開催されたターマック(舗装路)ラリー、クリテリウム・デ・セヴェンヌに参戦。大竹はクラス14位で完走、小暮、山本はリタイアとなりました。

大竹・サルミネン組
大竹・サルミネン組

今回は3選手にとって、プログラム開始以降、9月のイタリア戦に次いで2度目となるターマックラリー。競争の激しいフランスターマック選手権の一戦である本ラリーは、フランス南部のモンペリエを拠点とし、セヴェンヌ山脈の山あいのテクニカルで難易度の高いスペシャルステージ(競技区間・SS)が中心となりました。総SS距離は2日間で196.17kmと、3選手はこれまでで最も長い距離を経験しました。

3選手の属するRally4クラスには26台がエントリー。小暮/ルフティネン組がSS1で、山本/テイスコネン組がSS2でトップ10以内に入るなど3台とも良いスタートを切りましたが、小暮がSS3で、山本はSS4でコースアウトし、早い段階で2台がリタイアとなりました。

大竹/サルミネン組は、序盤の高速ステージはチームメイトと近いペースで走行していましたが、ラリーが進むにつれ、よりチャレンジングでテクニカルなステージに苦戦を強いられました。しかし、クラス8位タイムを出したSS6や、38.63kmとこのラリーで一番長いステージであったSS12で良い走りをしたことで順位を回復し、最終的にクラス14位でラリーを終えました。

小暮ひかる:道幅が広く高速だった最初の2ステージは良いスタートを切れたのですが、SS3でステージの特徴が大きく変わりました。道幅が狭く、凸凹が多く滑りやすい路面になり、1つのミスが簡単に大きなクラッシュにつながるような状況で、自分たちもそうなってしまいました。レッキでは全ての凸凹を見つけることが難しく、自分たちがクラッシュしてしまった場所は、コ・ドライバーと後で確認した時でも見えづらかった箇所でした。ですが、これは自分のミスなので、今後はレッキの時により慎重に見て、ノートを改善する必要があります。残念ながら、最終戦を完走で締めくくることはできませんでしたが、今シーズン、プログラムのおかげで運転、ペースノートだけでなく、本当に多くのことを学ぶことができました。今後もより良い結果が出せるようベストを尽くし続けます。

大竹直生:初めて経験することが多く、とても難しいラリーでした。路面にたくさんの砂利や石が出ていて簡単ではありませんでしたが、多くの経験を積むことができて嬉しく思っています。最初はプッシュしようとしたのですが、慎重に行き過ぎてしまい良いタイムが出せませんでした。ですが、まずは経験を積むことが一番大切だと思っていたので完走を目指しました。38kmのステージはこれまでの自分の経験で一番長い距離でしたが、そこは問題なく対応できました。今シーズン、プログラムのおかげで本当に多くの新しい経験をさせていただきました。もちろんまだまだ改善しなければなりませんが、マルコとのコンビネーションもうまくいっていますし、今後に向けてプッシュし続けます。

山本雄紀:SS1とSS2は道幅が広く高速で、特にSS2では良いリズムで走ることができてタイムも悪くありませんでした。ですがSS3は道幅が狭く、ツイスティで凹凸が多く、これまで経験した中で一番難しいステージでした。レッキでチェックしていなかった凹凸が車に影響を及ぼしていることに驚き、自分のノートを信用することができなくなりました。SS4はクラッシュするまではうまくいっていました。クラッシュした時は同じコーナーで多くのことが起き、ペースノートが十分ではありませんでした。ですが、より強くなるために、この経験から何を学ぶべきかは理解しています。プログラムのおかげで特別な1年となり、多くの経験をさせていただく素晴らしい機会をいただきました。私たちをサポートしてくれている皆さんに感謝しています。

ミッコ・ヒルボネン(チーフインストラクター):今シーズンの最終戦は非常にチャレンジングでタフなラリーとなりました。始まりは良かったのですが、序盤のステージはそれほど複雑ではなく、残りのステージとは特徴が異なりました。今回の大半のステージは、とてもテクニカルでツイスティな山道で、道幅が狭く凹凸あるセクションが多い道でした。ドライバーたちには大きなチャレンジとなり、残念ながら小暮と山本はミスをして早々にリタイアとなりました。大竹が完走して経験を積めたことはよかったです。彼はこのラリーの難しさを感じ取り、完走して走行距離を稼ぐというアプローチを取りました。最終戦は最も難しいラリーとなりましたが、今年全体としては良い1年になり、3人は多くを学びました。新しいことばかりの中、全員うまく適応しました。前回のラリーまではマシントラブルを除いては完走し、良い結果を出すこともできました。今週の経験で、今後どんどん難しくなるレベルにいるということがわかりました。ラリーは常に異なる状況、異なる道で戦うスポーツであり、学ぶことはまだたくさんあります。

小暮・ルフティネン組
小暮・ルフティネン組
山本・テイスコネン組
山本・テイスコネン組
大竹直生
大竹直生
大竹直生
大竹直生

Results (Rally4 class):

  1. 1 Léo Rossel/Guillaume Mercoiret (Peugeot 208 Rally4)

    2h15m19.6s

  2. 2 Louis Constant/Anthony Toppi (Peugeot 208 Rally4)

    +20.4s

  3. 3 Lucas Darmezin/Valentin Augé (Peugeot 208 Rally4)

    +37.9s

  4. 4 Réhane Gany/Frédéric Vauclare (Peugeot 208 Rally4)

    +1m00.7s

  5. 5 Nicolas Latil/Jérôme Degout (Peugeot 208 Rally4)

    +1m51.9s

  6. 6 Baudouin Baugé/Nicolas Blanc (Peugeot 208 Rally4)

    +2m35.0s

  7. 14 大竹 直生/マルコ・サルミネン (Renault Clio Rally4)

    +8m02.6s

  8. Retired 山本 雄紀/ミイカ・テイスコネン (Renault Clio Rally4)

  9. Retired 小暮 ひかる/トピ・ルフティネン (Renault Clio Rally4)