LEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポート No.4米国「プチ・ル・マン」で
LEXUS RC F GT3が2位表彰台獲得

2020.10.28(水)- 16:15配信

今月のLEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポートは、月に2戦と忙しいスケジュールで行われた米国WeatherTech SportsCar Championshipシリーズと欧州GT World Challenge Europe、国内SUPER GT(GT300クラス)、そして第2戦を迎えたスーパー耐久の模様をお送りします。

WeatherTech SportsCar Championship第9戦プチ・ル・マンで今季5度目の表彰台フィニッシュを果たしたエイム・バッサー・サリバン 14号車

WeatherTech SportsCar Championship第8戦シャーロット(ローバル)
MOTUL 100% SYNTHETIC GRAND PRIX

 10月9日(金)と10日(土)の両日、米国ノースカロライナ州のシャーロット・モーター・スピードウェイで、2020年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第8戦が100分間のスプリントレースとして行われました。
 NASCARの聖地でもあるシャーロットのオーバルコースと、その内側に作られたインフィールドセクションを組み合わせた「ローバル」で行われた今大会は、NASCARとの併催イベントとして開催。WTSCのレースは土曜日のナイトレースとしてGTクラスのみで競われました。 今季の同シリーズには、エイム・バッサー・サリバンから2台のLEXUS RC F GT3がGTDクラスに参戦しており、今大会には、12号車がタウンゼン・ベルとマイケル・デ・ケサダ、14号車がジャック・ホークスワースとアーロン・テリッツというドライバーラインナップで臨みました。
 予選では14号車がテリッツのアタックでポールポジションを獲得。12号車は8番手グリッドにつけました。
 決勝レースでは、12号車のデ・ケサダが8番手スタートから3位までポジションアップ。その後を受け継いだベルも上位争いを繰り広げ、4位フィニッシュを果たしました。
 ポールポジションからスタートした14号車もレースを通して上位を争いましたが、最後の再スタートで前車に追突したことでドライブスルーペナルティを科され、8位でチェッカーを受けました。

リザルト(GTDクラス)

順位 グリッド No. ドライバー チーム 周回 トップとの差
4位 8番手 12 タウンゼン・ベル
マイケル・デ・ケサダ
エイム・バッサー・サリバン 61 11.785
8位 1番手 14 ジャック・ホークスワース
アーロン・テリッツ
エイム・バッサー・サリバン 61 27.960
エイム・バッサー・サリバン 14号車
エイム・バッサー・サリバン 12号車

WeatherTech SportsCar Championship第9戦プチ・ル・マン
MOTUL Petit LE MANS

 10月15日(木)から17日(土)にかけて、米国ジョージア州のミシュラン・レースウェイ・ロードアトランタで2020年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第9戦「プチ・ル・マン」が10時間の耐久レースとして行われました。
 このレースにはエイム・バッサー・サリバンから2台のLEXUS RC F GT3がGTDクラスに出場。12号車がタウンゼン・ベル/フランキー・モンテカルヴォのレギュラーに、新たに若きカイル・カークウッドを加えた3名、14号車がジャック・ホークスワース/アーロン・テリッツ/マイケル・デ・ケサダというドライバーラインナップで臨みました。
 予選ではモンテカルヴォのアタックで12号車が2列目3番手グリッドを獲得。14号車は9番手スタートとなりました。
 決勝レースでは、後方スタートの14号車が前半苦戦し、一時は周回遅れとなってしまいましたが、その後の粘り強い追い上げとピット戦略により中盤には首位と同一周回、そしてトップ5圏内まで浮上。後半戦でもポジションを上げていき、2位でフィニッシュ。今季5度目の表彰台フィニッシュを果たしました。
 3番手からスタートした12号車は、何度か首位に立つなど、10時間にわたる長いレースの大半でトップ5圏内を走行。終盤には14号車に次ぐ3位につけ、ダブル表彰台の期待も高まりましたが、残り10分を切ったところで他車と接触し無念の後退。12号車は8位フィニッシュとなりました。
 今季ここまで9戦を終えシリーズ残り2戦となる中、チームは2台あわせて今季4勝、7度の表彰台フィニッシュ、5度のポールポジションを獲得。GTDクラスのマニュファクチャラーランキングでLEXUSは2位に9点差の首位につけています。また、3勝を挙げている14号車はGTDクラスのドライバーズランキングで首位につけています。

リザルト(GTDクラス)

順位 グリッド No. ドライバー チーム 周回 トップとの差
2位 9番手 14 ジャック・ホークスワース
アーロン・テリッツ
マイケル・デ・ケサダ
エイム・バッサー・サリバン 413 1.632
8位 3番手 12 タウンゼン・ベル
フランキー・モンテカルヴォ
カイル・カークウッド
エイム・バッサー・サリバン 410 3 Laps
WeatherTech SportsCar Championship第9戦プチ・ル・マンで8位フィニッシュとなったエイム・バッサー・サリバン 12号車
WeatherTech SportsCar Championship第9戦プチ・ル・マンで今季5度目の表彰台フィニッシュを果たしたエイム・バッサー・サリバン 14号車(ジャック・ホークスワース/アーロン・テリッツ/マイケル・デ・ケサダ)

GT World Challenge Europe 第6戦バルセロナ

 10月8日(木)から11日(日)にかけて、スペインのバルセロナ・サーキットで、GT World Challenge Europeの第6戦が行われました。様々なメーカーのGT3車両が参加する同シリーズには、Tech 1 Racingより1台のLEXUS RC F GT3が参戦しています。
 本イベントはスプリントカップの今季最終大会として、3レースで開催。トーマス・ノイバウアーとオーレリアン・パニスのコンビがLEXUS RC F GT3 15号車でシルバーカップクラスに出場しました。
 10日(土)昼過ぎから行われた予選1ではノイバウアーがコース上の混雑に阻まれクラス6番手タイム。セッション後半には雨が降り始め、それ以上のタイムアップはなりませんでした。続いて午後5時15分から行われたレース1もウェットコンディション。6番手からスタートした15号車は、2度にわたってフルコースイエローが入る展開の中でひとつ順位を上げ、5位でフィニッシュしました。
 11日(日)は天候が回復したものの、朝9時からの予選2,続いて行われた予選3はコース上に濡れたところも残るコンディション。15号車は予選2で2番手、予選3では4番手のグリッドを獲得しました。
 正午過ぎに行われたレース2では、スタート直後の混乱がありそれを避けて若干総合順位を落しながらもクラス4位は守ってドライバーチェンジ。しかし、その後ギアボックスのトラブルに見舞われリタイアを余儀なくされてしまいました。
 レース3は午後4時半にスタート。メカニックは懸命な作業で修復を行い、出走を間に合わせました。クラス4番手からスタートを切ったパニスは、まもなく3位へとポジションアップ。ドライバー交代後のノイバウアーもこの順位をキープし、15号車はスプリントカップの最終レースで3位表彰台(総合8位)を獲得しました。

レース1 リザルト(シルバーカップクラス)

順位 グリッド No. ドライバー チーム 周回 トップとの差
5位 6番手 15 トーマス・ノイバウアー
オーレリアン・パニス
Tech 1 Racing 31 7.208

レース2 リザルト(シルバーカップクラス)

順位 グリッド No. ドライバー チーム 周回 トップとの差
リタイア 2番手 15 トーマス・ノイバウアー
オーレリアン・パニス
Tech 1 Racing 22 10 Laps

レース3 リザルト(シルバーカップクラス)

順位 グリッド No. ドライバー チーム 周回 トップとの差
3位 4 番手 15 トーマス・ノイバウアー
オーレリアン・パニス
Tech 1 Racing 32 22.853
GT World Challenge Europe 第6戦バルセロナでの3レースに挑んだTech 1 Racing 15号車
GT World Challenge Europe 第6戦バルセロナのレース3で3位表彰台を獲得したTech 1 Racing 15号車(トーマス・ノイバウアー/オーレリアン・パニス)

GT World Challenge Europe 第7戦スパ24時間

 10月20日(火)から25日(日)にかけて、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで、GT World Challenge Europeの第7戦が行われました。
 同シリーズ最長の24時間レースとして行われる今大会には、トーマス・ノイバウアー、オーレリアン・パニス、ティモシー・ビュレの3名がLEXUS RC F GT3 15号車でシルバーカップクラスに出場しました。
 22日(木)の練習走行から15号車はクラストップ5圏内の速さを見せ、夕方、ウェットコンディションで行われた予選でもクラス4番手の好位置を確保しました。
 24日(土)午後4時、56台のレースカーが一斉にスタート。総合27番手、クラス4番手でパニスがスタートを切った15号車は、まもなくクラス2位へとポジションアップ。約1時間後にビュレへとドライバーチェンジし、ピットアウトしてまもなく、他者との接触を余儀なくされ、車両左前部にダメージを負ってしまいました。
 アクシデントに見舞われながらも、15号車はクラス2位を保ち周回を重ねていきましたが、ダメージによるエンジンオーバーヒートの兆候が顕著となり、レース折り返しを前にした深夜の午前2時、チームはリタイアを決定しました。

リザルト(シルバーカップクラス)

順位 グリッド No. ドライバー チーム 周回 トップとの差
リタイア 4番手 15 トーマス・ノイバウアー
オーレリアン・パニス
ティモシー・ビュレ
Tech 1 Racing 213 307 Laps
GT World Challenge Europe 第7戦スパ24時間に挑んだTech 1 Racing 15号車
一時クラス2位へとポジションアップしたものの、他者との接触が影響しレースはリタイアとなった

SUPER GTシリーズ第5戦 富士スピードウェイ
たかのこのホテル FUJI GT300km RACE

 SUPER GT第5戦「たかのこのホテル FUJI GT300km RACE」が10月3日(土)、4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
 全8戦で行われる2020年シーズンのSUPER GTも第5戦を迎え、早くも後半戦に入りました。前半の4戦は、新型コロナウイルス感染の影響を踏まえ、無観客で実施されてきましたが、今大会は人数制限などの対策は施されるものの、ようやく観客の皆様を迎え入れての開催となりました。
 3日(土)、曇り空ながら路面はドライ、気温22度、路面温度32度のコンディションで午後2時よりノックアウト方式の予選が行われました。
 Q1はA組とB組の2グループに分けて実施。A組では、阪口晴南のK-tunes RC F GT3 96号車が8番手で上位8台が進出するQ2へ。また、この組では、コンマ1秒に5台が入るほどの激しい争いとなり、久保凜太郎がアタックしたたかのこの湯 RC F GT3 244号車は8番手とコンマ1秒以内のタイム差ながら11番手でQ2進出を逃すことになってしまいました。
 B組では、今大会も佐々木雅弘/堤優威がドライブするarto RC F GT3 35号車が11番手、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車が12番手となり、両チーム予選をQ1で終え、Q2では新田守男の96号車が7番手につけ、決勝のスタートを切ることとなりました。
 4日(日)、曇り空の下、気温21度、路面温度29度というコンディションで午後1時半に300km(66周)で争われる第5戦決勝レースがスタート。7番手スタートの96号車はペースが上がらない中、懸命な走行を続けましたが、ピット作業時の違反でドライブスルーペナルティを科され、大きく後退。26位に終わりました。
 また、244号車が19位、35号車が21位、60号車は22位でレースを終えました。

リザルト(GT300クラス)

順位 グリッド No. ドライバー 車両名 周回 トップとの差
19位 21番手 244 久保 凜太郎
三宅 淳詞
たかのこの湯 RC F GT3 61 1 Lap
21位 22番手 35 佐々木 雅弘
堤 優威
arto RC F GT3 61 1 Lap
22位 24番手 60 吉本 大樹
河野 駿佑
SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 61 1 Lap
26位 7番手 96 新田 守男
阪口 晴南
K-tunes RC F GT3 60 2 Laps
SUPER GTシリーズ第5戦 富士スピードウェイで19位フィニッシュとなったたかのこの湯 RC F GT3 244号車
SUPER GTシリーズ第5戦 富士スピードウェイで21位フィニッシュとなったarto RC F GT3 35号車
SUPER GTシリーズ第5戦 富士スピードウェイで22位フィニッシュとなったSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車
SUPER GTシリーズ第5戦 富士スピードウェイで26位フィニッシュとなったK-tunes RC F GT3 96号車

SUPER GTシリーズ第6戦 鈴鹿サーキット
FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE

 SUPER GT第6戦「FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE」が10月24日(土)、25日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。
 外国人ドライバーの来日制限のため、これまで日本人ドライバーにより参戦していたGT300クラスのarto RC F GT3 35号車は、今大会よりレギュラードライバーのショーン・ウォーキンショーと、WEC及びル・マン24時間などの参戦経験も持つマティアス・ベッシェがドライブすることとなりました。
 24日(土)は気持ちの良い秋晴れとなり、午後2時、気温20度、路面温度28度というコンディションでノックアウト方式の予選が開始されました。
 参加台数の多いGT300クラスのQ1は、2グループに分けて実施されました。チームランキングの奇数順位から選ばれたA組では、K-tunes RC F GT3 96号車を駆るベテラン新田守男がトップタイムをマーク。Q2進出を果たしました。
 arto RC F GT3 35号車は今大会、SUPER GTのデビュー戦ということで注目を集めたマティアス・ベッシェがQ1でアタックを担当。一時5番手につけていたものの、その後タイムを更新してきたライバル勢に上回られ、11番手でQ1敗退。また、このA組に入っていた、たかのこの湯 RC F GT3 244号車は午前中の公式練習走行中にクラッシュを喫し、その修復が間に合わず予選出走は叶いませんでした。
 チームランキング偶数順位のB組では、途中コース上に止まった車両により一旦セッションは赤旗中断。残り8分で再開されると、吉本大樹がアタックしたSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車も4番手につけ、Q2進出。
 Q2では、Q1トップタイムの96号車を駆る阪口晴南がその勢いのままに、唯一1分55秒台に入れる快走でポールポジションを獲得。阪口にとってSUPER GTで初のポールポジションを獲得。60号車は13番手グリッドを獲得しました。
 25日(日)は雲一つ無い快晴となり、気温20度、路面温度31度という絶好のレースコンディションで午後1時に52周で争われる決勝レースのスタートが切られました。
 ポールポジションからスタートした新田の96号車が序盤は首位を守ったものの、8周目あたりからペースが落ち、じりじりと後退。早めのピット作戦で阪口晴南へとドライバーチェンジしました。
 22周目にクラッシュ車両によりセーフティカーが導入。この時点でピットインしていなかった車両は、セーフティカーが退去しピットロードがオープンすると同時にピットインし準位が入れ替わりました。
 全車がピットを終えたところで、96号車が6位へと浮上。96号車の阪口晴南は30周目に前車をかわし5位へ上がると、そのポジションを守り切って5位でチェッカーを受けました。
 60号車が14位、35号車が19位でレースを終えました。なお、244号車は練習走行でクラッシュした車両の修復ならず、決勝は欠場となりました。

リザルト(GT300クラス)

順位 グリッド No. ドライバー 車両名 周回 トップとの差
5位 1番手 96 新田 守男
阪口 晴南
K-tunes RC F GT3 49 23.486
14位 13番手 60 吉本 大樹
河野 駿佑
SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 49 1'10.276
19位 21番手 35 ショーン・ウォーキンショー
マティアス・ベッシェ
arto RC F GT3 49 1'40.052
出走せず 出走せず 244 久保 凜太郎
三宅 淳詞
たかのこの湯 RC F GT3
ポールポジションを獲得したK-tunes RC F GT3は5位でチェッカーを受けた
SUPER GTシリーズ第6戦 鈴鹿サーキットで14位フィニッシュとなったSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車
SUPER GTシリーズ第6戦 鈴鹿サーキットで19位フィニッシュとなったarto RC F GT3 35号車

ピレリスーパー耐久シリーズ2020 第2戦 スポーツランドSUGO
SUGOスーパー耐久3時間レース

 10月10日(土)と11日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで、ピレリスーパー耐久シリーズ2020の第2戦、「SUGOスーパー耐久3時間レース」が開催されました。
 今季の同シリーズには、aprのDENSO LEXUS RC F GT3 31号車が総合優勝を争う最速のST-Xクラスに参戦。開幕戦の富士24時間レースではデビュー戦ながら2位表彰台を獲得しています。
 スーパー耐久は出場車両数が多いため、今大会は1周の短いSUGOにあわせて2グループに分けて決勝レースを実施。31号車の含まれるST-Xクラスはグループ1として11日(日)に決勝レースが行われました。
 10日(土)に予定されていた予選は悪天候のために中止。そのため決勝のスターティンググリッドは前回の順位に基づいてクラスごとに決定。31号車は最前列2番手からスタートすることになりました。
 11日(日)も天候は回復せず、雨模様の中で3時間のグループ1決勝レースがスタートしました。
 スタート直後は強かった雨が徐々に弱くなるなどコンディションが変化する中、ST-Xクラスの5台はレースを通して接近戦を展開。31号車は終盤、嵯峨宏紀が前を行く3位の車両をコンマ差で追いましたが、惜しくも逆転にはならず、4位フィニッシュとなりました。

リザルト(ST-Xクラス)

順位 グリッド No. ドライバー チーム 周回 トップとの差
4位 2番手 31 永井秀貴
嵯峨宏紀
小高一斗
apr 108 1'38.150
ピレリスーパー耐久シリーズ2020 第2戦 スポーツランドSUGOで4位フィニッシュとなったapr 31号車
apr 31号車

次号のマンスリーレポートは12月1日頃の発行を予定しています。