今月のLEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポートは、LEXUS RC F GT3が大活躍を見せた米国のWeatherTech SportsCar Championshipと、国内SUPER GT、スーパー耐久の模様をお伝えします。

WeatherTech SportsCar Championship第6戦ワトキンズ・グレン
WeatherTech 240 at the Glen
7月1日(木)と2日(金)の両日、米国ニューヨーク州ワトキンズ・グレンのワトキンズ・グレン・インターナショナルでWeatherTech SportsCar Championshipの第6戦が2時間40分のスプリント戦として行われました。
60年代、70年代にはF1も開催された歴史あるコース「ザ・グレン」では、この前週に伝統の6時間レースが行われました。その後予定されていたカナダ・モスポート・パークでのレースが中止となったため、代わりにワトキンズ・グレンで2週連続のレースが実施されることとなりました。
今季の同シリーズには、バッサー・サリバン・レーシングから2台のLEXUS RC F GT3がGTDクラスに参戦しています。今大会には12号車でフランキー・モンテカルボとザック・ビーチ、14号車はジャック・ホークスワースとアーロン・テリッツのコンビで出場しました。 予選では12号車が最前列2番手、14号車が8番手につけました。
2日(金)の夕方6時10分に決勝レースがスタート。最前列2番手スタートの12号車がすぐに首位を奪い、そのポジションをキープしました。8番手スタートの14号車も着実に前車をパスしていき、4位へとポジションアップ。
レースは途中で雷雨のために赤旗が出され、45分ほどの中断の後に再開。この再スタート時、4番手につけていた14号車が一気にジャンプアップし、12号車もかわして首位に浮上しました。
その後、14号車は首位の座を守りきりトップチェッカーで今季初勝利。12号車が僅差の2位で続き、LEXUS RC F GT3は1-2フィニッシュを飾りました。
リザルト(GTDクラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 8番手 | 14 | ジャック・ホークスワース アーロン・テリッツ | バッサー・サリバン・レーシング | 57 | |
2位 | 2番手 | 12 | フランキー・モンテカルボ ザック・ビーチ | バッサー・サリバン・レーシング | 57 | 0.707 |


WeatherTech SportsCar Championship第7戦ライム・ロック・パーク
Northeast Grand Prix
7月16日(金)と17日(土)の両日、米国コネチカット州レイクビルのライム・ロック・パークでWeatherTech SportsCar Championshipの第7戦が2時間40分のスプリント戦として行われました。今大会はGTクラス車両(GTLMとGTD)のみによるレースとして実施されました。
今大会もバッサー・サリバン・レーシングから2台のLEXUS RC F GT3がGTDクラスに参戦。12号車をフランキー・モンテカルボとザック・ビーチ、14号車をジャック・ホークスワースとアーロン・テリッツのコンビで出場しました。
予選では、14号車がポールポジションまで0.045秒の僅差に迫るタイムで最前列2番手。12号車も2列目4番手と好位置から決勝に臨むこととなりました。
決勝レースでは、2番手スタートの14号車、4番手スタートの12号車共に序盤はポジションをキープ。
しかし、12号車はブレーキの不調に見舞われペースダウンを余儀なくされました。
14号車は中盤のピットを終えた時点で3位につけ、後半戦の追い上げを狙いましたが、レースはスタートから1時間半になろうかというところで雷雨により赤旗が出され中断。天候の回復は見込めず、そのままレースは再開されることなく終了となりました。この結果、14号車は3位となり、LEXUS RC F GT3にとってライム・ロックでは初の表彰台を獲得。12号車は苦しみながらもトップ10フィニッシュを果たしました。
リザルト(GTDクラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|
3位 | 2番手 | 14 | ジャック・ホークスワース アーロン・テリッツ | バッサー・サリバン・レーシング | 98 | 4.651 |
10位 | 4番手 | 12 | フランキー・モンテカルボ ザック・ビーチ | バッサー・サリバン・レーシング | 97 | 1 Lap |


SUPER GTシリーズ第4戦 ツインリンクもてぎ
MOTEGI GT 300km RACE
SUPER GT第4戦「MOTEGI GT 300km RACE」が7月17日(土)、18日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。 今季、第3戦として5月末に予定されていた鈴鹿ラウンドが8月に延期となったことで、ゴールデンウィークの第2戦富士ラウンド以来、約2ヶ月半ぶりのSUPER GT開催となりました。
例年、もてぎでのSUPER GTは最終戦として比較的寒い時期に行われてきましたが、昨年のコロナ禍で行われたシリーズと同様、今年も年2回の開催で、1回目は真夏の7月開催となりました。ブレーキやタイヤ、車両とドライバーにも厳しいと言われるもてぎで、熱い戦いが繰り広げられました。
前戦に続き、今大会もarto RC F GT3 35号車はシリーズエントリーのナタポン・ホートンカムが入国できず、代役としてジュリアーノ・アレジがドライブ。K-tunes RC F GT3 96号車も、シリーズエントリーの阪口晴南がGT500クラスに代役参戦しているため、代役としてTGR-DCドライバーとしてスーパーフォーミュラ・ライツに参戦している平良響がステアリングを握りました。
17日(土)、梅雨が明けたばかりのもてぎは、強い日差しに照らされ、猛烈な暑さとなりました。午後2時15分、気温33度、路面温度45度という灼熱のコンディションで、ノックアウト方式の予選が開始されました。
Q1は2グループに分けて実施。LEXUS RC F GT3は2台共にA組で出走し、新田守男の96号車はコンマ2秒及ばず11番手。アレジの35号車は14番手で惜しくも2台ともQ2進出はなりませんでした。
18日(日)も好天に恵まれ、気温33度、路面温度は51度という厳しい暑さの中、午後1時10分に63周、300kmで争われる決勝レースのスタートが切られました。
22番手からスタートする96号車は新田、ほぼ最後尾の28番手スタートの35号車はアレジがスタートを担当。2台共にじりじりと順位を上げていき、96号車はドライバー交代が可能となるミニマムの20周目を終えたところでピットイン。平良へと交代しました。
35号車はアレジからショーン・ウォーキンショーへと交代しましたが、37周目に車両から白煙が上がり、出火。コース脇に車両を停め、リタイアとなってしまいました。
96号車の平良は、猛暑の中での長いスティントながら着実な走りで順位を上げていき、13位でチェッカーを受けました。
リザルト(GT300クラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | 車両名 | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|
13位 | 22番手 | 96 | 新田 守男/平良 響 | K-tunes RC F GT3 | 58 | 1'39.673 |
28番手 | 35 | ショーン・ウォーキンショー/ ジュリアーノ・アレジ | arto RC F GT3 | 36 | 22 Laps |


スーパー耐久シリーズ2021 第4戦 オートポリス
TKU スーパー耐久レース in オートポリス
7月31日(土)と8月1日(日)の両日、大分県のオートポリスで、スーパー耐久シリーズ2021の第4戦「TKU スーパー耐久レース in オートポリス」が開催されました。
今季の同シリーズには、総合優勝を争う最速のST-XクラスにaprからDENSO LEXUS RC F GT3 31号車が参戦しています。
7月31日(土)に行われた予選では、31号車が2列目3番手グリッドを獲得。
8月1日(日)午前11時、小雨の中、ウェットコンディションで5時間で争われる決勝レースのスタートが切られました。しかし、スタートしてまもなく霧が濃くなり、セーフティカーが導入。一旦は再スタートしますが再び濃霧でのセーフティカーが入ると、スタート40分過ぎに赤旗が出されました。
1時間ほどの中断の後にレースは再開。31号車はこの再スタートでライバルと接触を喫するも、上位争いを続けました。
レース後半は天候も回復。レース序盤の混乱により、ピット戦略で順位を落とすこととなった31号車でしたが、表彰台まであと一歩の4位でフィニッシュしました。
リザルト(ST-Xクラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
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4位 | 3番手 | 31 | 永井秀貴/嵯峨宏紀/小高一斗 | apr | 111 | 1 Lap |
次号のマンスリーレポートは8月31日頃の発行を予定しています。