5月の過ごしやすい陽気の中で、国内外でレースイベントは盛り上がりを見せています。今月のLEXUS カスタマーマンスリーレポートでは、国内SUPER GTと、米国WTSCシリーズの模様をお伝えします。

WeatherTech SportsCar Championship第4戦ラグナ・セカ
Hyundai Monterey Sports Car Championship Presented By Motul
4月29日(金)から5月1日(日)にかけて、米国カリフォルニア州モントレーのウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカで2022年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第4戦が行われました。
丘陵地帯に位置し、高低差の大きいラグナ・セカは、数々の名勝負を生み出してきたダウンヒル「コークスクリュー」で知られる伝統のコース。
今季の同シリーズには、バッサー・サリバンから新たに設けられたGTDプロクラスに1台、GTDクラスに1台と計2台のLEXUS RC F GT3が参戦しています。
今大会は2時間40分のスプリントレースとして行われ、GTDプロクラスの14号車はレギュラードライバーのジャック・ホークスワースとベン・バーニコート、GTDクラスの12号車はフランキー・モンテカルボとアーロン・テリッツのコンビで出場しました。
4月30日(土)に行われた予選では、14号車がクラス5番手、12号車がクラス9番手。しかし12号車は戦略を考慮して、許可されていない、決勝前に新品のタイヤへと交換することを決断。これにより、12号車は最後尾からのスタートとなります。
5月1日(日)の決勝レースでは、GTDプロクラス5番手、GTDクラス全体では10番手からのスタートを切った12号車のホークスワースが、自身の最初の2スティントで、目覚ましい追い上げを見せ2位へとポジションアップ。早めのピット作戦で後半スティントを担当したバーニコートも、ピット時3位だったポジションからひとつ上げ、2位でフィニッシュ。前戦ロングビーチに続き連続表彰台を獲得しました。
12号車はモンテカルボが最後尾からのスタートを切り、ドライブスルーペナルティも消化した後に追い上げ、一時は5位を走行。テリッツへと後退しました。しかし、終盤のスティントではタイヤ摩耗に苦しみペースが上がらず、8位でチェッカーを受けました。
リザルト
クラス | 順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
GTDプロ | 2位 | 5番手 | 14 | ジャック・ホークスワース ベン・バーニコート | バッサー・サリバン | 107 | 31.896 |
GTD | 8位 | 14番手 | 12 | アーロン・テリッツ フランキー・モンテカルボ | バッサー・サリバン | 107 | 23.583 |


WeatherTech SportsCar Championship第5戦ミッドオハイオ
LEXUS Grand Prix At Mid-Ohio
5月13日(金)から15日(日)にかけて、米国オハイオ州レキシントンのミッドオハイオ・スポーツカー・コースで2022年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第5戦「Lexus Grand Prix At Mid-Ohio」が行われました。
今大会はGTDプロクラスの設定がないため、バッサー・サリバンからは2台のLEXUS RC F GT3がGTDクラスに参戦。レギュラーの12号車はアーロン・テリッツとフランキー・モンテカルボ、そしてジャック・ホークスワースとリチャード・ハイスタンドのコンビが17号車として出場しました。
14日(土)に行われた予選では、12号車が6番手、17号車が7番手グリッドを獲得。
15日(日)に2時間40分のスプリントレースとして行われた決勝レースでは、6番手グリッドからスタートした12号車が、モンテカルボの担当した最初のスティントで、スタートから30分というタイミングで早めのピットインという作戦を採り、給油とタイヤを交換。第2スティントを終えたところで、モンテカルボは5位につけてテリッツへと後退しました。
テリッツは終盤、燃料をセーブしながらも果敢な走りを見せ、3位でフィニッシュ。12号車にとって今季2度目となる表彰台を獲得しました。
17号車はレース序盤の2度にわたるアクシデントに加え、2度のドライブスルーペナルティを科されるなど苦しい戦いとなりましたが、3周にわたり首位を走行し、7位でチェッカーを受けました。
リザルト
クラス | 順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
GTD | 3位 | 6番手 | 12 | アーロン・テリッツ フランキー・モンテカルボ | バッサー・サリバン | 110 | 3.303 |
GTD | 7位 | 7番手 | 17 | ジャック・ホークスワース リチャード・ハイスタンド | バッサー・サリバン | 110 | 21.098 |


SUPER GTシリーズ第2戦 富士
FAV HOTEL FUJI GT 450km RACE
SUPER GT第2戦「FAV HOTEL FUJI GT 450km RACE」が5月3日(火)、4日(水)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
第2戦となる今大会は、450kmというやや長い距離で争われ、2度の給油ピットインが義務づけられます。ドライバーの最低義務周回数はあるものの、どのタイミングで給油、タイヤ交換やドライバー交代を行うかは様々な戦略が考えられ、興味深い一戦となりました。
今大会では、土/日の両日ともランチタイムにエアレース・パイロットの室屋義秀氏が「Yoshi MUROYA × LEXUS Special Flight@ FUJI SPEEDWAY」としてデモ飛行を行い、迫力のフライトを観客に披露しました。
3日(火)午後3時よりノックアウト方式の予選が開始されました。それまで好天で暖かかった富士スピードウェイですが、予選開始時には日が陰り、気温16度、路面温度23度というコンディションに。
2グループに分けてQ1が実施され、それぞれ上位8台がQ2へと進出します。
前戦予選2番手と速さを見せながら決勝では無念のクラッシュに終わったK-tunes RC F GT3 96号車はA組で出走。ベテラン高木真一がトップタイムをマークして見事Q2進出を決めました。96号車はQ2でもベテラン新田守男が速さを見せ、2列目3番手グリッドを獲得しました。
4日(水)は快晴となり、気温20度、路面温度33度と前日の予選時よりも10度近く高いコンディション。富士スピードウェイに集結した4万4千人のモータースポーツファンに見守られ、午後2時30分に100周、450kmで争われる決勝レースのスタートが切られました。
3番手スタートの96号車が高木のドライブで序盤2位争いを展開するも、その後徐々にかわされ、16周目には6位へと後退。GT300クラスは4周目でピットイン車両が出るなど、様々なピット作戦で序盤から大きく順位が入れ替わる展開となりました。
96号車は25周を終えたところでピットインし、新田へとドライバー交代。その後レースはアクシデントにより赤旗中断となりましたが、この時点ではまだピットに入っていない車両が多く、96号車は12位。
一旦レースが再開された後、再び大きなアクシデントにより赤旗が出され、1時間以上にわたる中断。その後はセーフティカー先導のまま、周回数は75%に届かない状況で短縮終了。96号車は6位フィニッシュとなり規定の半分ながらポイント獲得を果たしました。
リザルト(GT300クラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | 車両名 | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|
6位 | 3番手 | 96 | 新田 守男/高木 真一 | K-tunes RC F GT3 | 58 | 26.623 |


SUPER GTシリーズ第3戦 鈴鹿
たかのこのホテル SUZUKA GT 300km RACE
SUPER GT第3戦「たかのこのホテル SUZUKA GT 300km RACE」が5月28日(土)、29日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。
今大会を終えると、次戦第4戦まで約2か月のインターバルとなります。ここまでの2戦で思い通りの戦いができなかったチームも巻き返しを図るべく、5月とは思えない暑い2日間となった今大会に挑みました。
28日(土)、午前中のセッションでの遅れにより、予定よりも10分遅れの午後2時55分より、ノックアウト方式の予選が行われました。予選開始時点で気温は28度、強い日差しにより路面温度は44度まで上昇、5月とは思えない暑さの中でのアタックとなりました。
Q1は2グループに分けて実施。それぞれの上位8台がQ2へと進出します。ここ鈴鹿で過去2勝を挙げているK-tunes RC F GT3 96号車の高木真一は、A組の2番手タイムでQ2へ進出。Q2では、早めにアタックに入った新田守男の96号車が残り3分近くを残してトップタイムをマーク。その後、3台にタイムを更新されるも、そのうちの1台が走路外走行でタイム抹消、そしてもう1台が予選後の再車検で失格となったため、96号車は最前列2番手グリッドを獲得しました。
29日(日)は雲一つ無い快晴となり、全国的に夏日が予想されていたとおり、5月としては非常に暑い陽気となりました。
2番手からスタートを切った96号車はベテラン新田がいぶし銀のブロックで2位のポジションをキープ。19周目にかわされるも、その直後に96号車はピットへと向かい、15位でコースへと復帰しました。
しかし、フルコースイエローやセーフティカーのタイミングに翻弄される結果となり、96号車は全車がピットを終えた時点で12位へと後退。
終盤、アクシデントによりセーフティカーが導入され、各車のマージンは帳消しに。残り9周で再スタートが切られると、96号車は7位まで順位を上げてフィニッシュ。2戦連続でのポイント獲得を果たしました。
リザルト(GT300クラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | 車両名 | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|
7位 | 2番手 | 96 | 新田 守男/高木 真一 | K-tunes RC F GT3 | 48 | 1 Lap |


次号のマンスリーレポートは6月28日頃の発行を予定しています。