2024年シーズン最初のマンスリーレポートは、早くも開幕した米国WeatherTech SportsCar Championshipシリーズ最大のイベント「デイトナ24時間」の模様をお伝えします。

WeatherTech SportsCar Championship第1戦 デイトナ24時間
Rolex 24 At Daytona
1月24日(木)から28日(日)にかけて、米国フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで2024年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第1戦「デイトナ24時間」が行われました。
今季の同シリーズには、バッサー・サリバンからGTDプロクラスに1台、GTDクラスに1台と計2台のLEXUS RC F GT3が参戦します。
昨年同チームの14号車は11戦中2勝を含む9回の表彰台獲得という強さを見せ、GTDプロクラスで初のシリーズチャンピオンを獲得。今季も連続タイトルを目指します。
今大会は24時間レースということも有り、GTDプロクラスの14号車はシーズンにレギュラー参戦するジャック・ホークスワースとベン・バーニコートのチャンピオンコンビに加え、カイル・カークウッドと、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)でFIA世界耐久選手権(WEC)2度のチャンピオンとル・マン24時間レース制覇の経験を持つマイク・コンウェイの4名体制。
GTDクラスの12号車は、フランキー・モンテカルボとパーカー・トンプソンがレギュラーとしてシーズンを戦い、今大会はアーロン・テリッツと、昨年国内SUPER GTとスーパーフォーミュラのダブルチャンピオンに輝き、今季はTGR WECチャレンジプログラムで海外のレースに挑戦する宮田莉朋が加わりました。宮田にとっては米国での同シリーズデビュー戦となります。
シーズンの開幕というだけでなく、シリーズ最大のイベントでもあるデイトナ24時間は、通常のレースとは異なり、その前の週から「Roar Before The Rolex 24」として走行を開始。21日(日)にはデイトナ24時間の決勝スターティンググリッドを決定する予選が行われ、12号車を駆るトンプソンがGTDクラスのポールポジションを獲得。14号車はホークスワースがアタックし、僅か0.08秒差でポールポジションは逃したものの、GTDプロクラス2番手で、LEXUS RC F GT3は揃って最前列グリッドを獲得しました。
27日(土)午後1時40分過ぎに24時間の長い戦いへのスタートが切られました。
クラス2番手グリッドからスタートした14号車は、バーニコートがすぐにトップを奪い、14周をリードしました。最初のフルコースイエローでコンウェイへとドライバー交代を行いましたが、再スタート時、直前を走っていたLMP2クラスの車両が交錯、14号車は目の前でスピンした車両を避けきれずクラッシュを喫し、車両前部に大きなダメージを負ってしまいました。
ガレージで修復を行った14号車は、驚異的なメカニックの作業のおかげで、1時間ほどでコースへと復帰。着実な走りで、真夜中にはトップ10圏内まで順位を取り戻しました。しかし、16時間を経過したところでオーバーヒート症状により、無念の戦線離脱。11位に終わりました。
ポールポジションからスタートした12号車は、レースを通して上位争いを展開。序盤、テリッツ、トンプソンが首位を守り、その後を引き継いだ宮田も首位を走行。夜間の戦いでもトップ5圏内をキープしました。
合計146周にわたり首位を走行するなど、終盤まで表彰台を争っていた12号車でしたが、残りが1時間を切って最後のピットストップを終え、コースに復帰した直後に突然車両から出火。ドライバーのトンプソンは無事に脱出しましたが、12号車もここでレースを終えることとなり、15位に終わりました。
リザルト
クラス | 順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
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GTDプロ | 11位 | 2番手 | 14 | ジャック・ホークスワース
ベン・バーニコート カイル・カークウッド マイク・コンウェイ | バッサー・サリバン | 397 | 336 Laps |
GTD | 15位 | 1番手 | 12 | フランキー・モンテカルボ パーカー・トンプソン アーロン・テリッツ 宮田莉朋 | バッサー・サリバン | 705 | 26 Laps |


次号のマンスリーレポートは4月2日頃の発行を予定しています。