2017年FIA-F4の第3戦、第4戦が富士スピードウェイで行われ、トヨタが支援する宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が第3戦、第4戦共に貫禄の逆転劇を見せて連勝。ポイントランキングも首位に浮上した。
2017年FIA-F4の第3戦、第4戦が富士スピードウェイで行われ、トヨタが支援する宮田莉朋(FTRSスカラシップF4)が第3戦、第4戦共に貫禄の逆転劇を見せて連勝。ポイントランキングも首位に浮上した。
5月3日(水/祝)、4日(木/祝)の両日、FIA-F4 JAPANESE選手権(以下FIA-F4)の第2大会(第3戦、第4戦)が静岡県の富士スピードウェイで開催された。
レーシングカートからミドルフォーミュラへとステップアップする入門カテゴリーとして、2015年より国際格式に則って日本国内で開催されているFIA-F4。シリーズ3年目となる今年、トヨタは17歳の宮田莉朋を支援。宮田は昨年のシリーズチャンピオンを獲得したが、今年は全日本F3と掛け持ちで参戦し、更なる速さを磨くと共に、2年連続のタイトル獲得を目指す。
一月程前に岡山で行われた第1大会(第1戦、第2戦)、ウェットの予選で宮田はダブルポールを獲得、ドライとなった第1戦こそ2位に入ったものの、ウェットとなった第2戦はタイヤのグリップ不足に苦しみ、6位に終わった。
3日(水)は朝から好天に恵まれ、やや肌寒いコンディションの下、午前8時10分より30分間の予選が実施。ベストタイムで第3戦、セカンドベストタイムで第4戦のグリッドが決定された。
宮田はコースレコードを更新しながら上位を争う好タイムをマークしたが、長いストレートでスリップストリームを上手く使ったライバルにベストタイムでは上回られ、第3戦は2番手グリッド。それでも宮田は安定したペースでセカンドベストも好タイムを並べたことにより、第4戦はポールポジションを獲得した。
予選の後、SUPER GTのフリー走行を経て、午後1時35分より15周で競われる第3戦決勝レースがスタート。最前列2番手グリッドの宮田はスタートでやや出遅れ、3位以下に詰められたものの2位のポジションをキープしてTGRコーナー(1コーナー)をクリア。
その後数周にわたって後続からの追撃を受けるが凌ぎきると、3周目からは逆にペースを上げ、後続を引き離すと共に、2周目の時点で約1.4秒あった首位との差をじりじりと詰めて行った。
毎周毎にファステストタイムを更新しながら追い上げた宮田は、9周目の最終コーナー立ち上がりから、ストレートで首位の車両に並ぶと、TGRコーナー進入でパス。首位に立った。
しかし、ライバルも諦めず、引き離されることなく追走。13周目のヘアピンで僅かな宮田のミスを突いてパス。2台はサイド・バイ・サイドのままコーナーをクリアしていく激しい首位争いを繰り広げた。
このバトルも、続くストレートで前に出た宮田が制すと、そのままトップを守りきってチェッカー。今季初、シリーズ通算3勝目となる勝利を挙げた。
4日(木)やや雲がかかり涼しい中、午前8時30分に第4戦決勝(15周)がスタート。ポールポジションの宮田は好スタートを切り首位をキープ。
3周目にファステストラップを更新し首位を快走した宮田だったが、4周目のコカコーラコーナー立ち上がりでオーバーラン。首位の座を奪われるも、追撃を開始。首位との差をみるみる詰め、7周目にはテール・トゥ・ノーズ状態でのバトルとなった。首位を争うバトルに、3位、4位の車両も追いつき、首位争いは4台に。そんな中、宮田は前日同様、9周目の最終コーナー立ち上がりからストレートでスリップストリームに入ると、TGRコーナー進入で首位奪還。
首位に立った宮田を、その後数周は2,3,4位の車両が追う展開が続いたが、2位争いが激しさを増したことで楽になった宮田は差を広げ、最後は1.6秒ほどの差でトップチェッカー。前日の第3戦に続き、自身のホームとも言える富士で連勝を飾った。宮田はこの連勝により、ランキングでも首位に浮上した。
次戦は5月20日(土)21日(日)にオートポリスで第5戦、第6戦が行われる。