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「ニュルブルクリンクの歩き方」

ニュルブルクリンクの歩き方 Vol.3 ニュル周辺絶対行くべきスポットはここ!ニュルブルクリンクの歩き方 Vol.3 ニュル周辺絶対行くべきスポットはここ!

ニュルブルクリンク24時間耐久レースに行ってみたい!!」、そんなあなたをサポートするコンテンツ「ニュルブルクリンクの歩き方」。第3回目はニュルブルクリンクに着いてからの話。ここでは二つのコース(グランプリコースと北コース)の施設や日本のサーキットと違うポイント、そしてコースを静かに見守っている「ニュル城」と、ニュルに行ったら必ず行きたい定番ポイントを紹介していこう。

グランプリコースの施設

2009年のF1開催に合わせてグランプリコースが大改修された際に建設。様々な施設があるので、レースイベントのない時であっても大人・子供共に楽しめる場所だ。

ニュルブルクリンクには、1周5.1kmの「グランプリコース」と新車開発の聖地と呼ばれる1周20.8kmの「北コース(ノルドシュライフェ)」がある。

グランプリコースは1984年に建設。2001年にピットビルやピットなどが現在のよう近代化されたが、周りはと言うと地方のサーキット的なイメージであった。しかし2009年のF1開催に合わせて大改修が行なわれ、グランドスタンド裏には「ring werk」と呼ばれる巨大施設が建設された。ニュルに来たらまずここに行くのが定番だろう。

グランプリコースが大改修された際に建設

2009年のF1開催に合わせてグランプリコースが大改修された際に建設。様々な施設があるので、レースイベントのない時であっても大人・子供共に楽しめる場所だ。

ここにはミュージアムやニュルオフィシャルグッズのショップ、レストランはもちろん、主要自動車メーカーのショールーム(日本の自動車メーカーは日産がある)など様々な施設が入っている。実はring werkの横にあるホテル(リンドナー)にはカジノまで!!まさに「クルマのテーマパーク」と言った雰囲気である。クルマ好きであれば、ここだけで半日以上は楽しめると思う。

ニュルブルクリンクの歴史を学ぶならここ

ニュルブルクリンクの歴史を学ぶならここへ、モータースポーツファン、クルマ好きにはたまらない歴史的名車も展示されている。

オフィシャルグッズが幅広く販売されているショップ

ニュルブルクリンクオフィシャルグッズが幅広く販売されているショップ。ステッカーやTシャル、ブルゾンなどが人気となっている

ring werk

ring werkには何とフェラーリストアも出店されている。車両の展示はもちろん、貴重なグッズも販売。

最新モデルを常に展示

日本メーカー唯一の出店となる日産。GT-RやフェアレディZ、NISMOなどの最新モデルを常に展示。

「ニュル名物」の一つ

「ニュル名物」の一つになるはずだったジェットコースターだが、一度も使用されることはなく…。レールは今もそのままの姿で残る。

実はここにはring werk館内を走る「ジェットコースター」もオープンする予定だったのだが、テスト走行時に周辺のガラスが振動で割れると言うトラブルで結局オープンできず。その名残(ジェットコースター用のレール)は今も残っている。

「ニュル名物」の一つ

「ニュル名物」の一つになるはずだったジェットコースターだが、一度も使用されることはなく…。レールは今もそのままの姿で残る。

北コースの施設

仕事帰りに「ちょっと1周」

北コースのパドック。日本のサーキットと違いサーキットライセンスも必要ない。仕事帰りに「ちょっと1周」と言う人もいるそうだ。

時代に合わせた改修はされているものの、基本的には「何も変えない、何も変わらない」と言うのが北コースだ。本来のスタート/ゴール地点は、基本的には新車開発用として使われているため、一般の人は入れない。

ただし、北コース20km地点のストレートの途中に一般走行「パブリック」用のピット(と言う名の駐車場)が設けられている。ここにもニュルオフィシャルグッズのショップやレストラン、更にはBMWの専属ドライバーが運転する「M」モデルでコースを同乗走行できる「リングタクシー(半年先まで埋まるほど人気)」の受付もある。

仕事帰りに「ちょっと1周」

北コースのパドック。日本のサーキットと違いサーキットライセンスも必要ない。仕事帰りに「ちょっと1周」と言う人もいるそうだ。

駐車場から出るような雰囲気

コースインの際には、カードを「ピッ」とタッチすればゲートが開く。まるで駐車場から出るような雰囲気である。

ニュルを一般走行する時にはここからコースIN/OUTを行なう。北コースは一般道と同じ扱いのため、1周27ユーロ(2015年9月現在)を払えば誰でも走行可能(ただし、全て自己責任)。1周20.8km、筑波サーキット10周分と考えれば安いだろう。

ただし、普通のレンタカーでの走行はNGなので、基本はパドック近郊にあるレーシングレンタカーを借りるべし。走行可能な日程はニュルのHPに掲載され、普段から広めの駐車場が埋め尽くされてしまうほどの盛況なので、さすがにニュル24時間の前後は厳しいかもしれない!?

富士スピードウェイ約4周相当

1周27ユーロ、周回数が増えるにつれて割り安となる。1周は筑波サーキット約10周、富士スピードウェイ約4周相当なので、体力/クルマと相談を。

人気の車種は日本おなじみのスズキ・スイフトスポーツ

普通のレンタカーではニュルは走れないので、レーシングレンタカーを借りるのが一般的。人気の車種は日本おなじみのスズキ・スイフトスポーツ。

ニュルブルク城について

ニュルブルク城

昔からニュルのコースを静かに見守ってきたニュルブルク城。この街のシンボル的存在だ。

ニュル関連の映像には必ず出てくるシンボルで、このコースが完成して以来、その様子を静かに見守っているのが「ニュルブルク城」である。11世紀に建築され、12世紀中旬ごろまでケルンの貴族が住んでいたと言われているが、今では街のシンボル的な存在となっている。

ニュルブルク城

営業時間は1月~3月と10月~11月が9:00~17:00。4月~9月が9:00~18:00。12月は閉館となっている。

お城の中へは誰でも入る事が可能(有料)

展望室はニュルの街が一望できるビュースポット

グランプリコースからも北コースからも、クルマで5分程度の場所にある小高い丘に位置しており、お城の中へは誰でも入る事が可能(有料)だ。駐車場からは急な坂、展望台に行くには更にらせん階段を上る必要があるため、運動不足の人には辛いかもしれないが、ニュルの街が一望できるビュースポットなのでぜひ頑張ってほしい。ただし、コースは北コース最後のストレートとグランプリコースの一部以外はほとんどが森に囲まれているので、コースを一望することはできない。望遠機能が付いたカメラを使うと、チラッとコースが見える所もあるが、「こんな場所を走っているのね!!」と驚くと思う。
実はこのニュルブルク城、「レース前に訪れたチームは完走できない」と言う伝説もあるそうなので、TOYOTA GAZOO Racingの応援に来た人は、できればレース後に訪れてほしい場所だ(汗)。

ニュルの街並みが一望

ニュルの街並みが一望できるのだが、残念ながらコースはあまり見えない。

北コースの一部が僅かに見える

森の中に北コースの一部が僅かに見える。こんな場所を走っているのだ!!

実際に歩いてみると

コースを間近で見ると高低差や地形などがよくわかる

コースを間近で見ると高低差や地形などがよくわかる。

日本のサーキットだと「場内バス」があり、楽にコースを移動することが可能だが、ニュルにはそんな物はない。となると、クルマで移動するのだが、必ずしも行きたい場所に駐車場があるとは限らない。
例えば、ニュルで最も有名なコーナーである「カルーセル」に行く場合は、駐車場のある「ギャラリーコーナー」から基本的には歩きのみ。距離にして約3km、普通に歩くのも大変なのに、更に勾配がキツい上に歩く道は未舗装の山道だ。日本のサーキットとは全く違ってまさに「体力勝負」である。

実際にコース脇を歩きながらコースを見てみると、森の自然な形をあえて残したコースレイアウトは、平坦なところを探すのが難しいくらい路面の起伏があること、コース幅が日本のサーキットに比べると狭い、更にエスケープゾーンも僅か。ちなみに高低差は最大で17%と山登りに近いので、クルマにかかるGは、横だけでなく縦にも発生。こんな場所をハイスピードで24時間走るのだ。クルマも人も極限状態になるわけだ。
ニュルのコースの厳しさを身を持って実感してしまうと、完全に整備された日本のサーキットが「箱庭」ように見えてしまうかもしれない。

ニュルブルクリンク24時間レースの過酷さは、サーキットそのものを実際に歩いたり、自ら走行したりすることによってさらに実感できることと思う。また、それ以上により一層、24時間を走りきるクルマとチームの素晴らしさを再発見できるのではないだろうか。

これらは「ニュルの基本」の場所となるので、現地に着いたらまず行ってみてほしい。ただ、1日で全てを回ろうとするとかなり駆け足気味になってしまうので、2日くらい余裕を持っていたほうが安心だ。

カルーセル

ニュルで最も有名なすり鉢状のコーナーである「カルーセル」

エスケープゾーンも僅か

日本のサーキットと比べるとエスケープゾーンも僅かである。

自然な形を活かしたレイアウト

コースの多くが森の自然な形を活かしたレイアウトなのが解る。

発売前のニューモデルの姿も

自動車メーカーの占有枠の日は、偽装された発売前のニューモデルの姿も!!

ニュルブルクリンクの歩き方 予告

Vol.1「ニュルブルクリンクの歩き方」

Vol.1を読む

  • ニュルにいくには -フライト-
  • ニュルにいくには -レンタカー & 電車-
  • どこに泊まる? -ホテル事情-
Vol.2「現地での移動方法」

Vol.2を読む

  • レンタカーでのニュルへの行き方
  • ドイツの道路で気をつけること
  • 地元のガソリンスタンド情報
Vol.4「ニュル周辺で食べたいグルメ」

Vol.4を読む

  • 地元の名物グルメやおすすめレストラン
  • 成瀬さんも愛したイタリアン料理屋
Vol.5「もっとニュルを楽しむ」

Vol.5を読む

  • ニュルのコースの普段は?
  • 自分のクルマでニュルを走れる!!
  • ニューモデルをスクープするならここ(ギャラリーコーナー)
  • 近くには自動車メーカーの基地もある!!