RACING CAR レース車両

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GR SupraをベースにしたGT500車両で参戦
2023、24年を制したチャンピオンカーが3連覇を目指す

 SUPER GTのGT500クラスにTOYOTA GAZOO Racingは、2020年から「GR Supra GT500」を参戦させています。2021年と2023年、さらに2024年と36号車(TGR TEAM au TOM'S)がドライバーとチームのダブルタイトルを獲得しています。昨シーズン、2024年は6チーム6台が参戦して、全8戦で6勝(36号車が3勝、37号車が2勝、39号車が1勝)、ポールポジションは3回(36号車が2回、37号車が1回)を記録し、見事36号車が栄冠を掴みました。
※第6戦の予選は中止となり、フリー走行1位タイムの38号車が決勝レースの1番グリッドを獲得しています。ただし、これは予選記録にはなりませんでした。

 2025シーズン、TOYOTA GAZOO RacingはTOYOTA GAZOO Racing Development(以下、TGR-D)を通じて、さらにアップデートさせたGR Supra GT500を昨季と同じ6チームに供給。そして各戦の優勝と共にSUPER GT史上初となるシリーズチャンピオン3連覇を目指していきます。

 GR Supraの先代にあたるスープラ(JZA80型)も、SUPER GTとその前身である全日本GT選手権(JGTC)で実績を残しています。初参戦()の1994年第4戦から2006年までで、通算で27勝(シリーズ外1勝も含む)、ドライバー部門では4回のチャンピオンを獲得という結果を残しています。
※TOYOTA/TRDが主体的に開発・製造する車両として。

 2019年には、栄光ある名を引き継いだGR Supraが登場。翌年には、このGR Supraをベースにした「GR Supra GT500」でGT500クラスへ参戦を開始。GR Supra GT500は、GR Supraの流麗なボディシルエットを反映しさせた上で、GT500クラスの車両規定に沿って開発されています。規定に適合したGT500クラス共通のカーボンモノコックや一部の空力パーツ、ミッションなどを使用し、エンジンもGT500クラスの共通仕様に則った2000ccの直列4気筒直噴ターボの「RI4AG」を搭載しています。

 先代のGT500車両であるLC500はユーザー(TOYOTA GAZOO Racingのドライバーやチーム)の要望を積極的に採り入れ、彼らと共に開発・改善を行い、優れたドライバビリティ(操縦安定性)や整備性を長所としてきました。そして参戦した3シーズン24戦で14勝、ポールポジションは6回を記録して、2017年と2019年にチャンピオンカーとなっています。

 このGR Supra GT500もLC500の開発コンセプトを引き継いでおり、ユーザーが扱いやすい車両として2020〜24年の4シーズンで16勝、ポールポジションは16回を数えています。さらに2020年と2023年、2024年にはチャンピオンカーに輝きました。

2025年のSUPER GTに参戦するGR Supra GT500 フロントまわり
2025年のSUPER GTに参戦するGR Supra GT500 左サイド
2025年のSUPER GTに参戦するGR Supra GT500 リヤまわり

GR Supra GT500はRI4AGエンジンを搭載
優れたドライバビリティと耐久性で多くの勝利に貢献

 TOYOTA GAZOO RacingのGT500クラス車両である「GR Supra GT500」には、2000cc直列4気筒直噴ターボのエンジンの「RI4AG」が搭載されます。

 このRI4AGは「ニッポン・レース・エンジン(NRE)」に基づく仕様となっています。このNREは、TOYOTA GAZOO RacingをはじめとするGT500クラスに参戦の3メーカーが策定したGT500車両とスーパーフォーミュラで使用するレース専用エンジンの規格です。NREはレース専用ですが、競技性を高めるだけでなく、市販車開発にも活用できる熱効率(燃焼効率)を引き上げる技術・開発においても意義があるものです。

 TGR-DはNREとして「RI4AG」を開発し、2014年からGT500車両に搭載しています。現在も規定が許される範囲で改善を重ね、進化を続けています。特にRI4AGでは、ユーザーであるドライバーが意のままに操れるドライバビリティを追求しており、それゆえGR Supra GGT500のドライバーたちから"レースに強いエンジン"との高評価を得て、それに加え2024年は"速さ"の面でも結果を残しています。

 また、GT500クラスでは1シーズンで使用できるエンジンは車両1台につき2基のみという規定があります。したがってライバル社のエンジンに匹敵するハイパワーに併せ、よりトラブルが少ないという耐久性の両立を目指しています。
※やむを得ず3基目を使用する場合は、その決勝レースでペナルティを課せられます。

 さらにSUPER GTでは、2023シーズンからカーボンニュートラル燃料(CNF)が導入されており、GR Supra GT500が搭載するRI4AGだけでなく、2024年からCNFが導入されるGT300クラスでもTOYOTA GAZOO Racing支援車両のエンジンも含めて、この新燃料に対応。今後も従来燃料に匹敵するパワーとドライバビリティを実現していきます。

主要諸元

シャシー&ボディ
ベース車両名称 GR Supra GT500
ボディサイズ 4955×1950×1150mm(全長×全幅×全高)
最低車両重量 1020kg以上
ホイールベース 2750mm
トランスミッション 6速シーケンシャル 後退1速
クラッチ ZF製
サスペンション形式 F:ダブルウィッシュボーン
R:ダブルウィッシュボーン
ブレーキ F:AP Racing 6ポッド
R:AP Racing 4ポッド
エンジン
エンジン型式 RI4AG
エンジン仕様 水冷直列4気筒シングルターボ
排気量 2000cc
最高出力 550ps以上

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