FUJI
SUPER GT 2024年 第2戦 富士
GT500 予選/決勝
2024年シーズンSUPER GTの第2戦「FUJI GT 3Hours RACE」が5月3日(金)、4日(土)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
先月行われた開幕戦では、GT500クラスで坪井/山下組 36号車、GT300クラスで堤優威/平良響組 muta Racing GR86 GT 2号車が優勝を果たし、両クラス制覇という幸先の良いスタートを切りました。続く第2戦、TGRにとってのホームとなる富士で更なる勝利を目指します。
今大会はSUPER GT史上初となる3時間レースとして行われます。これまで行われてきた450kmレースよりも長い距離のレースとなることが予想され、レース中は給油を伴う2回のピットインが義務づけられます。また、3人目のドライバー追加も許されるため、GT300クラスの複数のチームが3人体制でエントリーしました。
ゴールデンウィーク中に首都圏から近い富士で行われる第2戦は、毎年非常に多くのお客様が来場されます。今大会は2日とも好天に恵まれ、多くのモータースポーツファンの皆様が富士スピードウェイを訪れました。
イベント広場にはTGRブースが開設され、常に高い人気を集めるドライバーや監督のトークショー、「お子様がクルマ好きになるようなコンテンツや車両展示」として、マクドナルドとコラボしたDRIFT TwinsのGRカローラ、「もっといいクルマづくり」という考えをふんだんに盛り込んだハイパフォーマンス車両のLEXUS LBX MORIZO RR CONCEPTなどが展示されたほか、自由にデザインした乗り物をスキャンしてモニター内でレースを楽しむ「お絵かき3Dレーシング」などのコンテンツがお子様連れのお客様の人気を集めていました。
また、今大会では併催レースとしてFIA-F4の開幕戦が行われ、第1戦でTGR-DC RS(TGRドライバー・チャレンジプログラム レーシングスクール)のスカラシップドライバーである17歳の佐野雄城が初優勝を飾りました。
3日(金)午前中の練習走行に続き、午後2時25分より予選が行われました。気持ちよく晴れ渡った空の下、気温は23度、路面温度は38度とこの時期としては暑さも感じるほどのコンディションで、上位グリッドを目指し熱い戦いが繰り広げられました。
今季より予選はQ1、Q2で別のドライバーがアタックし、2セッションの合算タイムでグリッドが決定されます。
Q1では、チェッカーラップで次々とタイムが塗り替えられ、中団グループはコンマ5秒内に9台が入る僅差の争いとなる中、福住の14号車が4番手、阪口の19号車が6番手。大湯の38号車が10番手、開幕戦勝利により46kgのサクセスウェイトを積む坪井の36号車が11番手、同じく開幕戦で2位に入りサクセスウェイト34kgの中山の39号車が12番手、ジュリアーノ・アレジのDeloitte TOM'S GR Supra 37号車が13番手となりました。
Q2でもGRスープラ勢はライバルの先行を許す形となり、合算タイムでTGR勢最上位となったのは7番手の14号車。19号車が8番手、このセッションでTGR勢最速タイムをマークした関口の39号車が9番手。38号車が10番手、36号車が11番手、37号車が12番手グリッドとなり、長い決勝レースでの追い上げを目指すこととなりました。
4日(土)も快晴。強い日差しに照らされ、予選日よりもさらに路面温度は上昇。気温23度、路面温度41度というコンディションで、5万人を超える大観衆が見守る中、午後1時半、静岡県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、決勝レースのスタートが切られました。
予選でTGR勢最上位となる7番手グリッドを獲得した14号車ですが、予選アタック時にスピンしたことで痛めたタイヤを交換するため、ピットスタートを選択。最後尾から追い上げを図ることとなりました。
スタートでは9番手グリッドからスタートした大湯の38号車が7位へとポジションアップ。これに関口の39号車、坪井の36号車、国本の19号車、笹原の37号車が続く形となりました。
序盤はGRスープラ同士の順位争いが繰り広げられ、笹原の37号車が2周目に36号車と19号車をパスし9位へポジションを上げるも、14周目に36号車坪井が37号車を抜き返しました。
スタートから25分ほど経過したところで、GT300車両がストップしたことによりフルコースイエローに。これが解除されるタイミングで、38号車がSTANLEY CIVIC TYPE R-GT 100号車をパスし、6位へ浮上。36号車も39号車をかわし8位へと順位を上げました。
勢いに乗る36号車はさらに100号車に迫り、10周以上に渡ってテール・トゥ・ノーズでのバトルを展開。31周目についにこれをかわし7位へ。
30周を過ぎたあたりからGT500クラスも1回目のピット作業に向かう車両が出始めると、32周目に37号車がピットイン。しかし、37号車以外のGRスープラ勢はスタートからほぼ1時間あたりまでピットインを引っ張り、39周目に38号車、36号車、19号車、14号車、翌40周目に39号車がピットイン。
このピット作業で36号車がTGR勢最上位の6位へと浮上。37号車が8位、38号車が10位、39号車が11位、19号車が12位、14号車はまだ最後尾の15位ながら、前車との差を着実に縮めていきました。
坪井から交代した山下の36号車が6位のポジションを守りながら周回を重ねる一方、ペースが上がらず9位に後退した笹原の37号車をかわした石浦の38号車が8位の100号車に迫り、37号車も中山の39号車との10位争いを展開しました。
残り1時間ほどとなったところで各車2回目のピットへ。6位を走る36号車はこのピットで5位に浮上し、最後のスティントは坪井へと託しました。
全車2回目のピットを終えた時点で36号車が5位、38号車が7位、39号車が10位,14号車は11位まで順位を上げました。
38号車のラストスティントを担当した大湯は、100号車に迫られるも凌ぎきると、前を行くMARELLI IMPUL Z 12号車に追いつき好バトルを展開。98周目に6位へと順位を上げました。
そのままの順位でチェッカーかと思われましたが、残り10分を切ったところで3位を走行していたARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT 8号車がスローダウン。これでひとつずつ順位が繰り上がることとなり、36号車は4位でチェッカー。46kgのサクセスウェイト積みながら着実にポイントを稼ぎ、ランキング首位の座を守ることとなりました。
38号車が5位、14号車は最後尾から追い上げて8位。39号車が9位、19号車が10位に入りGRスープラは5台がポイント獲得を果たしました。
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | Niterra MOTUL Z | 高星 明誠/三宅 淳詞 | 117 | 3:01'16.898 | 2 | 10 |
2 | 23 | MOTUL AUTECH Z | 千代 勝正/ロニー・クインタレッリ | 117 | 13.738 | 3 | 12 |
3 | 17 | Astemo CIVIC TYPE R-GT | 塚越 広大/太田 格之進 | 117 | 36.354 | 1 | |
4 | 36 | au TOM'S GR Supra | 坪井 翔/山下 健太 | 117 | 38.002 | 11 | 46 |
5 | 38 | KeePer CERUMO GR Supra | 石浦 宏明/大湯 都史樹 | 117 | 41.637 | 10 | 16 |
6 | 12 | MARELLI IMPUL Z | 平峰 一貴/ベルトラン・バゲット | 117 | 48.364 | 5 | |
7 | 100 | STANLEY CIVIC TYPE R-GT | 山本 尚貴/牧野 任祐 | 117 | 50.361 | 6 | 24 |
8 | 14 | ENEOS X PRIME GR Supra | 大嶋 和也/福住 仁嶺 | 117 | 54.666 | 7 | |
9 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口 雄飛/中山 雄一 | 117 | 1'14.583 | 9 | 34 |
10 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 国本 雄資/阪口 晴南 | 117 | 1'26.522 | 8 | |
11 | 37 | Deloitte TOM'S GR Supra | 笹原 右京/ジュリアーノ・アレジ | 116 | 1 Lap | 12 | 8 |