2024 Rd.4 FUJI
SUPER GT 2024年 第4戦 富士

GT300 予選/決勝
2024年シーズンSUPER GTの第4戦「FUJI GT 350km RACE」が8月3日(土)、4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
前大会の鈴鹿から2か月という長いインターバルを経て、SUPER GTが再開。第2戦と第3戦は3時間のタイムレースでしたが、今大会は開幕戦以来の距離レースとして開催されました。しかし、これまで主に戦われてきた300kmよりもやや長い、350kmという距離は初めて、また、真夏のレースということもあり、ドライバー、クルマ、タイヤへ大きな負担がかかる厳しい戦いとなりました。
イベント広場にはTGRブースが開設され、ドライバーや監督のトークショーには多くのファンの皆様が集まりました。ブースにはLC500やGR86の特別仕様車、GR Supra GT500等が展示された他、自由にデザインした乗り物をスキャンしてモニター内でレースを楽しむ「お絵かき3Dレーシング」などのコンテンツが催され、お子様連れのお客様にも人気を集めていました。
また、今大会は「SUPER GT 夏休みスペシャル」としてスペシャルライブやSUPER GT30周年(前身の全日本GT選手権のスタートした年が1994年)にちなんだ「串フェス(94フェス)」、ヒーローショーなど数々の企画が実施されました。予選後にはGTキッズウォーク、決勝後にはレーシングコースを実際に歩けるコースウォークなども実施。キャンプをしながらのレース鑑賞も定着し、連日の暑さにも負けず、多くのお客様がサーキットでの特別な週末を楽しみました。
3日(土)予定よりも5分遅れの午後2時半より予選が行われました。直前に行われたFIA-F4レースでコース上にオイルが出たため、その処理のために予選進行が遅延となり、更にこの路面状況の悪化を考慮して、GT300クラスの予選はウェット時のフォーマットで実施されることとなりました。今季はQ1とQ2の合算タイムでスターティンググリッドを決定していますが、このウェットフォーマットではQ2のタイムでグリッドが決定します。GT500クラスは通常通りQ1とQ2の合算タイムで決定します。
今季はQ1,Q2,決勝スタートで同じタイヤを用いなくてはならない規則のため、猛烈な暑さとなる中で、各セッションでのタイヤのマネージメントもいつも以上に重要となります。
気温は33度、路面温度54度という暑さの中で予選が開始されました。
GT300クラスは2グループに分けて実施。ウェット時のフォーマットでの予選のため、Q1で上位グループ、下位グループに別れた後、Q2のタイムでグリッドを決定します。
まずQ1のB組から開始。Syntium LMcorsa GR Supra GT 60号車が河野駿佑のアタックで5番手。小高一斗のapr LC500h GT 31号車が7番手につけ、2台がQ2は上位グループへ進出。
ランキング3位につけるGreen Brave GR Supra GT 52号車は野中誠太がアタックするも10番手。平中克幸のシェイドレーシング GR86 GT 20号車が11番手、菅波冬悟のHOPPY Schatz GR Supra GT 25号車が12番手でQ2は下位グループとなりました。
A組では、イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車が7番手で上位グループへ。開幕戦で勝利、第3戦でも2位に入りランキング首位のmuta Racing GR86 GT 2号車は平良響が上位グループ進出ラインに0.086秒及ばず9番手。小林利徠斗のapr GR86 GT 30号車が11番手、高木真一のK-tunes RC F GT3 96号車は14番手に終わりました。
Q2上位グループでは、中村仁がアタックした31号車が12番手。古谷悠河の50号車が14番手。吉本大樹の60号車が16番手となりました。
4日(日)も好天に恵まれ、猛烈な暑さとなりました。午後2時30分、気温35度、路面温度56度という厳しいコンディションの下、静岡県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て77周(350km)で争われる決勝レースのスタートが切られました。
GT300クラスでは、12番手グリッドの31号車小高がスタートで2つポジションをアップ。序盤からフェラーリやBMWとトップ10をかけての激しいバトルを繰り広げました。
レース折り返し近くでピットへ向かった31号車は、タイヤ無交換作戦を選択し、中村へと交代しました。
ランキング首位の2号車と、ランキング3位につける52号車は共に最大となる50kgのサクセスウェイトを積みながら健闘。共に最後までピットを引っ張り、2号車は43周を終えたところで平良から堤へ。52号車はその翌周に野中から吉田広樹へと交代。タイヤを交換した2号車は14位、タイヤ無交換の52号車は8位でコースに復帰しました。
全車がピットを終えた時点で、52号車が8位、31号車が9位、2号車が14位。しかし、タイヤ無交換の31号車はペースが上がらず、終盤戦じりじりと順位を落とすこととなってしまいました。また、52号車は65周目にギアトラブルによりピットイン。そのままレースを終えました。
一方でタイヤを替えた2号車は徐々にポジションアップ。フェラーリ2台とのバトルを繰り広げ、8位でフィニッシュ。貴重な3ポイントを獲得し、ポイントランキング首位の座を守りました。
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生 尚弥/篠原 拓朗/黒澤 治樹 | 71 | 2:01'50.865 | 1 | 42 |
2 | 4 | グッドスマイル 初音ミク AMG | 谷口 信輝/片岡 龍也 | 71 | 31.647 | 3 | 24 |
3 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | 佐々木 大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | 70 | 1 Lap | 6 | 32 |
4 | 777 | D'station Vantage GT3 | 藤井 誠暢/チャーリー・ファグ | 70 | 1 Lap | 4 | 46 |
5 | 88 | JLOC Lamborghini GT3 | 小暮 卓史/元嶋 佑弥 | 70 | 1 Lap | 5 | 50 |
6 | 87 | METALIVE S Lamborghini GT3 | 松浦 孝亮/坂口 夏月 | 70 | 1 Lap | 2 | 14 |
7 | 7 | Studie BMW M4 | 荒 聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー | 70 | 1 Lap | 10 | 30 |
8 | 2 | muta Racing GR86 GT | 堤 優威/平良 響 | 70 | 1 Lap | 18 | 50 |
9 | 6 | UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI | 片山 義章/ロベルト・メリ・ムンタン | 70 | 1 Lap | 11 | 24 |
10 | 11 | GAINER TANAX Z | 富田 竜一郎/石川 京侍 | 70 | 1 Lap | 8 | |
12 | 31 | apr LC500h GT | 小高 一斗/中村 仁/根本 悠生 | 70 | 1 Lap | 12 | 40 |
14 | 60 | Syntium LMcorsa GR Supra GT | 吉本 大樹/河野 駿佑 | 70 | 1 Lap | 16 | 2 |
18 | 30 | apr GR86 GT | 永井 宏明/小林 利徠斗/織戸 学 | 69 | 2 Laps | 23 | |
19 | 20 | シェイドレーシング GR86 GT | 平中 克幸/清水 英志郎 | 69 | 2 Laps | 27 | |
20 | 50 | ANEST IWATA Racing RC F GT3 | イゴール・オオムラ・フラガ/古谷 悠河 | 69 | 2 Laps | 14 | |
23 | 52 | Green Brave GR Supra GT | 吉田 広樹/野中 誠太 | 64 | 7 Laps | 19 | 50 |
96 | K-tunes RC F GT3 | 新田 守男/高木 真一 | 24 | 47 Laps | 22 | 14 | |
25 | HOPPY Schatz GR Supra GT | 菅波 冬悟/松井 孝允/佐藤 公哉 | 23 | 48 Laps | 21 |