特別戦 FUJI

Yaris Cup 2024 特別戦

    特別戦レポート 表彰式レポート


    5シリーズ制に移行したヤリスカップの
    シリーズ表彰式は多くの選手や関係者で賑わう






    2021年に前身の「Netz Cup Vitz Race」を引き継いでスタートした「TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup」。2023年までの3年間は全国を東西にわけた2シリーズ制で行なわれてきたが、2024年シーズンは北海道シリーズ、東北シリーズ、関東シリーズ、関西シリーズ、九州シリーズの5地域での開催と大きな変貌を遂げた。

    4月28日に岡山国際サーキットで関西シリーズがスタートすると、5シリーズが順に開幕していき、11月にモビリティリゾートもてぎで実施された関東シリーズとオートポリスでの九州シリーズの最終戦で2024年シーズンは幕を閉じた。そして、5地域の各シリーズで上位に入賞した選手や関係者を招いた「TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup2024シリーズ表彰式」が12月20日(金)に富士スピードウェイホテルの「Ballroom THE CIRCUIT」で開催された。

    ヴィッツレースでは、富士スピードウェイのクリスタルルームで親睦を深めながらシリーズ表彰式が行なわれることもあったが、ここ数年はコロナ禍もあり実施できていなかった。同日にはGR86/BRZ Cupのシリーズ表彰式も開催されたが、Yaris Cupのシリーズ表彰式は表彰の対象となるのが、各シリーズの総合1位~5位とCVTクラスの1位~3位と多く、チーム関係者も含めると会場の円卓がすべて埋まるほどの参加者となった。






    まずは主催者の挨拶として。トヨタ自動車GR車両開発部車両設計室 室長の横田義則氏が登壇。「今年のヤリスカップは、全国5シリーズと特別戦(グランドファイナル)も含めて16戦で、延べ774台という数多くのエントリーをいただきました」と、盛況となった2024年シーズンを振り返った。加えて、「我々GRは、モータースポーツを起点としたもっと良い車作りという理念を掲げ、世界で戦うWRCやWEC、国内最高峰のスーパーGTやスーパーフォーミュラ、スーパー耐久などの様々なカテゴリーに携わっています。そして、ユーザーやお客様にもっとも近い距離で行なっているナンバー付きのワンメイクレースも大切なカテゴリーとして携わっています。ご参加いただいた皆さまが全力で走っていただいたことで、車の様々な問題を見つけ、走る楽しさ改めて共有してもらい感謝申し上げます」とYaris CupやGR86/BRZ Cupのようなワンメイクレースの大切さにも触れ、参加者に御礼を述べた。

    続けて、ヴィッツレース時代からワンメイクでタイヤを供給し続けている日本グッドイヤーの石塚弘明常務執行役員やレースディレクターを務めている佐藤久実氏の挨拶があり、その後に各シリーズの表彰に移った。






    全国の5シリーズを戦ってきた
    40名の選手が表彰された

    まずは、十勝スピードウェイで行なわれた北海道シリーズに参加した選手がトロフィーや賞典を受け取っていった。3戦中2勝でシリーズを制した♯22/90/930川福健太選手は、「シリーズ表彰式のこの場に立たせてもらい非常に嬉しく思います。さっきまでは明日(12月21日)のグランドファイナルのことで頭がいっぱいでしたが、このシリーズを戦った表彰式に参加し、チャンピオンを獲れたことを実感しています。Yaris Cupに出ると決まったのは土壇場でした。2年間にCVTでスポット参戦させてもらったときに、次はマニュアルで出たいと思っていたのですが、それが叶いました。今シーズンは北から南まで多くのレースに参戦させてもらい、北海道シリーズではシリーズチャンピオンが獲れました。来年以降も頑張りたいです」。

    川福選手は5シリーズすべてに参戦し、北海道シリーズと東北シリーズでチャンピオンを獲得。2024年シーズンに、もっともYaris Cupに参戦した選手としても紹介された。

    そして、東北シリーズを制した感想については、「東北シリーズを振り返ると、本当にいろいろなことがありました。そういった意味でも東北シリーズはもっとも印象に残っています。開幕戦は、スタートダッシュが決まって勝つことができました。ですが、数日前までは出場できるか決まらず、急遽参戦ができることになりました。しかし、車両のガラスが割れていて、仲間の力を借りてなんとか出場まで辿り着きました。最初はシリーズ参戦を考えていませんでしたが、開幕戦で勝てたことで考えが変わりました。それでもレンタル車両の契約がシーズン途中までだったので、新たにマシンを探すことになりました。そんなときに、SNSでピースモータースポーツがレースに出ませんかという投稿をしていて、応募し借りることができました。グランドファイナルでも力を貸していただき、自分ひとりではレースができないということを改めて実感しています」というように2シリーズを制覇した川福選手だが、準備段階から様々な苦労があったようだ。






    激戦の関東シリーズでチャンピオンを獲得したのは、2023年の特別戦を制してカーナンバー1を付けている♯1小野田貴俊選手。3戦中、優勝が1回で2位が2回と安定した成績を残してチャンピオンに輝いた。「今年は5シリーズ制になって、各シリーズともに記憶に残るレースだったと思います。その中でも第2戦は雨のレースとなり前が見えないほどでしたが、チームメイトなどと熾烈なバトルとなりました。それを制することができて嬉しかったです。シーズン最後となるグランドファイナルも楽しいバトルができ、良いレースをしたいです」とのことだった。






    関西シリーズを制したのは♯551廣島嵩真選手で、2022年はシリーズランキング3位、2023年はシリーズランキング2位と王者まであと一歩に迫っていた。念願のシリーズチャンピオンに輝いた気持ちを、「今年を振り返ると思い出が詰まったシーズンでした。本当に追い求めてきたチャンピオンに輝くことができて嬉しく思います。神谷裕幸選手をはじめ強力なライバルと戦えたことを幸せに感じています。明日はグランドファイナルが残っていますが、もしかしたら最後のレースになるかもしれないので、1戦集中していきます。応援お願いいたします」というように、ライバルとの激戦を制してチャンピオンを獲得できたことを喜んでいた。






    最後に表彰されたのは九州シリーズの選手達で、シリーズを制したのは♯50三浦康司選手になる。「シーズンフル参戦するのは2021年以来で、浦島太郎の状態でした。それでも神谷裕幸選手をはじめ多くの人からいろいろな情報をもらえました。そのおかげでこの位置に立つことができました。オートポリスで行なっている九州シリーズは参加台数が少ないのでポイントが獲りやすいです。ぜひ来シーズンはポイント獲りに来て下さい。九州勢も頑張っていこうと思っています」。ベテランらしく自身がチャンピオンを獲った九州シリーズへの参戦も募っていた。






    シリーズ表彰式が行なわれた12月20日の翌日には、各シリーズの上位陣による特別戦が開催される予定となっていた。表彰式に参加した選手は、練習走行を終えレーシングスーツからフォーマルな衣装に着替えて参加することになった。普段はライバルだが、参加型のモータースポーツらしく、多くの選手達がそれぞれコミュニケーションを取り合い、終始和気あいあいとした雰囲気で閉会した。コース外では仲間となり和んでいる様子がYaris Cupならではで、魅力的なシーンに写った。



    Yaris Cupポイントランキング

    北海道シリーズ

    PosNo.CarDriverTotal Point
    122/90/930ピースMS剛式Yaris川福 健太47
    234東京IRCLET’sYaris渡辺 圭介45
    3735夢の親子共演μ2号Yaris阿部 晃太42
    4135夢の親子共演μ1号Yaris阿部 晃久28
    5307オートバックス小林店MIDLAND匠作EDYaris井上 功22
    6150ユニルオパールwedsμYaris赤堀 康裕20

    東北シリーズ

    PosNo.CarDriverTotal Point
    122/90ピースMS剛式Yaris川福 健太55
    25TUS FATOMS Yaris大木 隼人48
    3129鳥川自工takama μ Yaris大友 裕一郎25
    4318Yourpit☆IDISTUYaris小尾 夏月22
    59カーサポートヒロワコーズYaris沖ノ井 宣隆18
    6123NETZ富山RacingYaris山口 竜也14

    関東シリーズ

    PosNo.CarDriverTotal Point
    11トヨタユナイテッド静岡Yaris小野田 貴俊50
    238N中部GRGミッドレス スノコ制動屋Yaris神谷 裕幸37
    314トヨタユナイテッド静岡YarisCANDY TAKEKAWA36
    474ネッツ千葉シュポルトYaris松本 英之24
    5123NETZ富山RacingYaris山口 竜也21
    6919ウイニング制動屋NUTEC三野商店Yaris森川 なるお13

    関西シリーズ

    PosNo.CarDriverTotal Point
    1551TEAM 5ZIGEN Yaris廣島 嵩真58
    238N中部GRGミッドレス スノコ制動屋Yaris神谷 裕幸45
    399KTG P京都N京華YIC京都Yaris行 和久23
    410NUTEC⭐︎ユーピットSTUYaris吹谷 禎一郎18
    55TUS FATOMS Yaris大木 隼人16
    61トヨタユナイテッド静岡Yaris小野田 貴俊15

    九州シリーズ

    PosNo.CarDriverTotal Point
    150おうちの買い方NUTEC制動屋Yaris三浦 康司56
    2307オートバックス小林店MIDLAND匠作EDYaris井上 功35
    3998CMN&KT-Garage☆ALL☆Yaris河津 勝28
    4869BRIDE Yaris原 俊平26
    5730まるぐんトマト&メロンTRY_Yaris福田 明浩22
    65TUS FATOMS Yaris大木 隼人21

    北海道シリーズ(CVTクラス)

    PosNo.CarDriverTotal Point
    1257RSロゴスギャラリープロットYarisCVT下野 幸成57
    2100U長野塩尻店μ速心YarisCVT百瀬 孝仁39
    331頑張れLS北見&ネッツ北見YarisCVT長澤 紀幸36

    東北シリーズ(CVTクラス)

    PosNo.CarDriverTotal Point
    153Team 橋本組 YarisCVT金山 和弘48
    2311花壇自動車大学校YarisCVTクルマドーさっちゃん42
    373ENEOS並木産業TUSYarisCVT並木 重和15

    関東シリーズ(CVTクラス)

    PosNo.CarDriverTotal Point
    1331花壇自動車大学校YarisCVTクルマドーさっちゃん51
    285運気上昇ドヤランドμmrYarisCVT目出し帽35
    353Team 橋本組 YarisCVT金山 和弘33

    関西シリーズ(CVTクラス)

    PosNo.CarDriverTotal Point
    1120N中部GRGミッドレスYarisCVT堀内 秀也63
    285運気上昇ドヤランドμmrYarisCVT目出し帽45
    3317ネッツ神戸 AS YarisCVT三浦 渉32

    九州シリーズ(CVTクラス)

    PosNo.CarDriverTotal Point
    153Team 橋本組 YarisCVT金山 和弘63
    281プロミュー凡人YarisCVT久米 吉之介30
    3462CrossCarsYarisCVT作田 佳二27

    【2025年Yaris Cup開催スケジュール予定(2025年1月29日現在)】

    シリーズRound日程開催場所
    北海道第1戦6月8日(日)十勝スピードウェイ
    第2戦7月13日(日)十勝スピードウェイ
    第3戦10月19日(日)十勝スピードウェイ
    東北第1戦6月14日(土)~15日(日)スポーツランドSUGO
    第2、3戦10月25日(土)~26日(日)スポーツランドSUGO
    関東第1戦5月24日(土)モビリティリゾートもてぎ
    第2戦8月31日(日)モビリティリゾートもてぎ
    第3戦11月15日(土)~16日(日)富士スピードウェイ
    関西第1戦5月10日(土)~11日(日)鈴鹿サーキット
    第2戦9月28日(日)岡山国際サーキット
    第3戦11月30日(日)岡山国際サーキット
    九州第1戦4月6日(日)オートポリス
    第2戦7月26日(土)オートポリス
    第3戦11月9日(日)オートポリス
    特別戦12月20日(土)富士スピードウェイ
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