2023年シーズンもいよいよ終盤戦。今月のマンスリーレポートは、LEXUS RC F GT3が初のシリーズチャンピオンを勝ち取った米国WTSCシリーズと国内SUPER GT、スーパー耐久の模様をお伝えします。

WeatherTech SportsCar Championship第11戦 プチ・ル・マン
MOTUL Petit Le Mans
10月11日(水)から14日(日)にかけて、米国ジョージア州ブラセルトンのミシュラン・レースウェイ・ロード・アトランタで2023年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズのシーズン最終戦プチ・ル・マンが10時間耐久レースとして行われました。
今季の同シリーズには、バッサー・サリバンからGTDプロクラスに1台、GTDクラスに1台と計2台のLEXUS RC F GT3が参戦しています。
今大会、14号車はレギュラードライバーのジャック・ホークスワースとベン・バーニコートにカイル・カークウッドを加えた3名体制。12号車はレギュラーのフランキー・モンテカルボとアーロン・テリッツにパーカー・トンプソンが加わり10時間レースに挑みました。
予選では14号車が今季4度目となるポールポジションを獲得。12号車も3番手と好位置につけました。
14日(日)、14号車は今季ここまでに稼いだポイントでランキング2位以下に大差をつけていたこともあり、今大会の決勝スタートを切った時点で、今季のシリーズチャンピオンを確定しました。
レースは4時間を経過したところでバーニコートが縁石に跳ね上げられる形でコースオフを喫し、車両前部にダメージを負ってしまいました。これにより14号車はレースを終えることとなってしまいました。
しかし、14号車は今季の11戦中、ロングビーチとワトキンズ・グレンでの2勝を含む9戦で表彰台、4回のポールポジションという圧倒的な速さを見せ、LEXUSとRC F GT3にとって初となる、GTPプロクラスのマニュファクチャラー(LEXUS)、ドライバー(ホークスワースとバーニコート)、チーム(バッサー・サリバン)の3部門で年間シリーズチャンピオンを獲得しました。
12号車は序盤上位争いを繰り広げましたが、駆動系のトラブルに見舞われ緊急ピットイン。長時間の修復作業でレースに復帰し、貴重なポイントを獲得。シリーズランキング3位でシーズンを終えることとなりました。
リザルト
クラス | 順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
GTDプロ | 8位 | 1番手 | 14 | ジャック・ホークスワース ベン・バーニコート カイル・カークウッド | バッサー・サリバン | 153 | 217 Laps |
GTD | 16位 | 3番手 | 12 | フランキー・モンテカルボ アーロン・テリッツ パーカー・トンプソン | バッサー・サリバン | 304 | 66 Laps |


AUTOBACS SUPER GTシリーズ第7戦 オートポリス
AUTOPOLIS GT 450km RACE
AUTOBACS SUPER GT第7戦「AUTOPOLIS GT 450km RACE」が10月14日(土)、15日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催されました。
14日(土)午後3時よりノックアウト方式で予選が行われました。朝方は小雨も見られたものの、曇り空ながら天候は回復し、気温は18度、路面温度は25度の完全なドライコンディション。
Q1は2グループに分けて実施され、LEXUS RC F GT3は2台共にA組に出走。イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車が5番手、高木真一のK-tunes RC F GT3 96号車が7番手に入り、共にQ2進出を果たしました。
Q2では新田守男の96号車が12番手、古谷悠河の50号車は15番手のグリッドを獲得しました。
15日(日)は天候が回復。気温17度、路面温度27度とやや肌寒いものの路面はドライコンディション。午後1時半、グランドスタンドを埋め尽くしたファンの皆様の見守る中、に大分県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、97周、450kmの長丁場で競われる決勝レースのスタートが切られました。
12番手スタートの96号車は、新田が序盤から好ペースで11周目には9位までポジションアップを果たしました。しかし、更なる上位を目指した96号車は、12周目の1コーナー進入で他車と接触。車両にダメージを負ってしまいました。ピットへ戻り、修復を行ってコースへと復帰した96号車でしたが、やはりダメージは大きく、21周でリタイアとなりました。
一方、15番手スタートの50号車は、スタートを担当した古谷はタイヤのウォームアップに苦しみながらの周回となりましたが、後半を担当したフラガは2スティント連続で力走を見せ、徐々に順位を上げていきました。最後はトップ10入りを目指しましたが届かず、11位でチェッカーを受けました。
リザルト(GT300クラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | 車両名 | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|
11位 | 15番手 | 50 | イゴール・オオムラ・フラガ/ 古谷 悠河/小山 美姫 | ANEST IWATA Racing RC F GT3 | 89 | 2 Lap |
リタイア | 12番手 | 96 | 新田 守男/高木 真一 | K-tunes RC F GT3 | 21 | 70 Laps |


ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE
第6戦 岡山 スーパー耐久レースin岡山
10月21日(土)と22日(日)の両日、岡山県で岡山国際サーキットでENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE の第6戦「スーパー耐久レースin岡山」が開催されました。
今シーズンの同シリーズには、最速のST-XクラスにaprからDENSO LEXUS RC F GT3 31号車が参戦しています。今大会31号車は、永井 宏明/小高 一斗/嵯峨 宏紀のドライバーラインナップで3時間レースに挑みました。
21日(土)に行われた予選は、セッション開始直前に降雨があり、やや濡れた路面が乾いていく中という難しいコンディション。2人のドライバーのタイム合算でグリッドが決定され、31号車は2列目4番手グリッドを獲得しました。
22日(日)、決勝レースは2グループに分けて3時間ずつの実施。31号車が属するグループ1は午後1時半にスタートが切られました。
永井がスタートを担当し、1時間ほどの走行の後に嵯峨へとドライバーチェンジ。5位でバトンを受けとった嵯峨は4位へと順位を上げ、さらに3位の車両との差を詰めていきました。
そして最終ドライバーの小高へと交代。表彰台への期待が高まりましたが、このピット作業時にタイヤ交換での作業違反があり、31号車は痛恨のドライブスルーペナルティを科されることに。その後は僅差での争いが続きましたが、ポジションアップは叶わず、4位でチェッカーを受けました。
リザルト(ST-Xクラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
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4位 | 4番手 | 31 | 永井 宏明/小高 一斗/嵯峨 宏紀 | apr | 114 | 1'05.390 |


次号のマンスリーレポートは11月28日頃の発行を予定しています。