LEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポート No.2LEXUS RC F GT3が米国の伝統12時間戦で2位表彰台
WECでは過去最高の4位、国内S耐で3位表彰台の活躍

2025.03.26(水)- 09:15配信

 3月に入ってサーキットでのイベントも増えてきました。今月はLEXUS RC F GT3が上位フィニッシュの活躍を見せた米国伝統の12時間レース、FIA世界耐久選手権(WEC)、国内スーパー耐久の模様をお送りします。

LEXUS RC F GT3が米国の伝統12時間戦で2位表彰台 WECでは過去最高の4位、国内S耐で3位表彰台の活躍

WeatherTech SportsCar Championship第2戦 セブリング12時間
Mobil 1 Twelve Hours of Sebring

 3月12日(木)から15日(日)にかけて、米国フロリダ州セブリングのセブリング・インターナショナル・レースウェイで2025年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第2戦セブリング12時間が行われました。
 今季の同シリーズには、バッサー・サリバンからGTDプロクラスに1台、GTDクラスに1台と計2台のLEXUS RC F GT3が参戦しています。
 今大会の直前に、GTDプロクラスの14号車レギュラードライバーであるベン・バーニコートがマウンテンバイクでのトレーニング中に負傷したため、急遽WECシリーズでLEXUS RC F GT3を駆り参戦しているホセ・マリア・ロペスが代役として14号車をドライブすることとなりました。
 70年以上の伝統を持つ今大会は、12時間という長丁場のため、GTDプロクラスの14号車はレギュラードライバーのアーロン・テリッツとロペスにカイル・カークウッドを加えた布陣で臨みました。GTDクラスの12号車はレギュラーのジャック・ホークスワースとパーカー・トンプソンにフランキー・モンテカルボを加えた3人体制で参戦しました。
 予選では14号車が7番手、12号車は2列目3番手の好位置につけました。
 3月15日(日)、好天の下で午前10時10分より12時間にわたるレースのスタートが切られました。
 GTDクラス3番手と好位置からのスタートを切った12号車は、レースの大半でトップ5圏内を走行し、上位争いを展開。終盤、トンプソンが2台をパスしてトップに立ち、ホークスワースへとドライバーチェンジ。最後の2時間を担当したホークスワースは、18周にわたって首位を快走しました。惜しくもレースが残り30分を切ったところで他車との接触があり、首位の座は失ったものの、2位でチェッカー。今季初の表彰台を獲得しました。
 GTDプロクラスの14号車は、テリッツが7番手からスタートを切り、トップ10圏内での走行を続けてロペスへと交代。しかし、クラスでの順位争いの中で接触を喫し、14号車はガレージでの修復を余儀なくされました。メカニックの懸命な作業で修復を終えた14号車はレースに復帰し、その後7時間にわたってレースを戦いましたが、カークウッドのドライブ時に再びライバルとの接触を喫し、なんとかピットへは戻ったものの、そのままレースを終えることとなりました。

リザルト

クラス順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
GTDプロ11位7番手14アーロン・テリッツ
カイル・カークウッド
ホセ・マリア・ロペス
バッサー・サリバン25574 Laps
GTD2位3番手12ジャック・ホークスワース
パーカー・トンプソン
フランキー・モンテカルボ
バッサー・サリバン3273.265
バッサー・サリバン 14号車
表彰台を獲得したジャック・ホークスワース、パーカー・トンプソン、フランキー・モンテカルボ

世界耐久選手権(WEC)第1戦 カタール
カタール1812km

 FIA世界耐久選手権(WEC)第1戦「カタール1812km」が2月26日(水)から28日(金)にかけて、中東カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで開催されました。
 同シリーズには、今季もアコーディスASPチームから2台のLEXUS RC F GT3が参戦。フル参戦2年目となる今シーズンの活躍に期待がかかります。
 今季のドライバーラインナップは、78号車がベン・バーニコート、フィン・ゲルシッツ、アーノルド・ロビンの3人。バーニコートは昨年まで主に米国WTSCシリーズで活躍し、LEXUS RC F GT3でクラスチャンピオンも獲得。昨年はル・マン24時間レースのLMP2クラスで優勝も果たしています。
 87号車はホセ・マリア・ロペスとクレメンス・シュミットに、新たにラズヴァン・ウンブラレスクが加わりました。
 26日(水)と27日(木)の練習走行では、最初のセッションでバーニコートがトップタイムをマークするなど、LEXUS RC F GT3は3セッション全てで2台ともトップ5に入るという速さを見せました。
 27日(木)の練習走行3回目に引き続き行われた予選では、ブロンズドライバーのロビンの78号車が2番手、ウンブラレスクの87号車が4番手に入り、見事2台揃ってのハイパーポールへの進出を決めました。
 トップ10グリッドを決定するハイパーポールでは、今季よりシルバードライバーが担当となり、ゲルシッツの78号車が終盤スピンを喫しながらも、前車と0.006秒という僅差の3番手。87号車のシュミットは、圧倒的なポールタイムをマークしたと思われましたが、走路外走行でこのタイムが抹消となり、それでも次点タイムで6番手グリッドを獲得しました。
 28日(金)気温20度、路面温度32度と過ごしやすい気候の中で、午後2時に10時間に及ぶ決勝のスタートが切られました。
 3番手グリッドからスタートした78号車のロビンは2周目に2位、4周目には首位へと浮上。一方で6番手スタートから順位を上げようとバトルを繰り広げていた87号車のウンブラレスクは、前を行くフェラーリ21号車をパスしようとして接触。この接触による車体のダメージは大きく、87号車は僅か15周でレースを終えることとなってしまいました。
 首位に立った78号車は、その後もピットでの順位入れ替えはあったものの、レースの大半で首位をキープ。
 残り2時間の時点で首位を守っていた78号車は、最後のドライバーとなるバーニコートへと交代。バーニコートはピットでのポジションダウンから2位まで順位を取り戻しましたが、5秒間のピットストップペナルティを科されることとなり、痛恨のポジションダウン。
 しかし、バーニコートは諦めず、終盤も猛追を続け、ファイナルラップでフェラーリ21号車をかわして4位に浮上すると、表彰台を目指しさらにプッシュ。惜しくも届かなかったものの、3位に0.211秒差の4位でチェッカーを受けました。

リザルト(LMGT3クラス)

順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
4位3番手78ベン・バーニコート
フィン・ゲルシッツ
アーノルド・ロビン
アコーディスASP2861 Laps
リタイア6番手87ホセ・マリア・ロペス
クレメンス・シュミット
ラズヴァン・ウンブラレスク
アコーディスASP15
アコーディスASP 78号車
アコーディスASP 87号車

ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE
第1戦 もてぎ
もてぎスーパー耐久 4 Hours Race

 3月22日(土)と23日(日)の両日、でENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE の第1戦「もてぎスーパー耐久 4 Hours Race」が開催されました。
 今シーズンも同シリーズには、最速のST-XクラスにaprからDENSO LEXUS RC F GT3 31号車が参戦します。今大会31号車は、永井宏明/蒲生尚弥/小林利徠斗/嵯峨宏紀のドライバーラインナップで4時間レースに挑みました。
 今大会は同シリーズに参戦する車両をクラスごとに2グループに分けて、それぞれの予選と決勝をワンデイで行うフォーマット。31号車が属するST-Xクラスを含むレース2は23日(日)に予選と決勝が行われました。
 朝8時半から行われた予選では、31号車は最前列2番手グリッドを獲得しました。
 午後12時半より4時間で争われる決勝レースがスタート。31号車は序盤、4位へと順位を落としますが、中盤からは表彰台をかけた3位争いを展開。このバトルは終盤まで続きましたが、最後は31号車が3位でチェッカー。開幕戦を表彰台フィニッシュで飾りました。

リザルト(ST-Xクラス)

順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
3位2番手31永井宏明/蒲生尚弥/小林利徠斗/嵯峨宏紀apr1211’50.167
apr 31号車
表彰台に登る永井宏明、蒲生尚弥、小林利徠斗、嵯峨宏紀

次号のマンスリーレポートは4月29日頃の発行を予定しています。