// 2016 season

スーパーフォーミュラ 2016年 第1戦(開幕戦)鈴鹿

予選

トヨタ勢最上位の2番手グリッドを獲得した国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)

大荒れの予選で国本雄資が最前列2番手グリッド
デビュー戦の関口雄飛が3番手グリッド獲得

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦の予選が鈴鹿サーキットで行われ、国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が最前列2番手グリッド、今大会がスーパーフォーミュラのデビュー戦となる関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が3番手グリッドを獲得した。新しいタイヤ特性への慣れもあってか、スピン、コースオフによる赤旗が多発する大荒れの予選となり、有力ドライバーがまさかのQ1、Q2敗退を喫する中、トヨタ勢ではフレッシュなドライバーが上位につける予選となった。

 23日(土)午前中のフリー走行では2年目を迎えた小林 可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)と国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が好タイムをマーク。しかし、このセッションでは上位10台が0.5秒以内に入っており、今季も僅差での予選となることを予感させた。

 空には雲がかかっていたものの、時折日も差す、過ごしやすい気候の下で午後2時にノックアウト方式の予選Q1が開始されると、セッション開始と同時に各車アタックを開始。スタート後4分でアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)がコースオフを喫するもそのまま走行は続行。
 全車一旦アタックを終えたあとピットで待機し、残り6分半で再度コースへ。しかし、全車がアタックに入り始めた残り2分というところで、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がスピンしコースアウト。グラベルで車両を停めてしまい、セッションは赤旗中断。
 残り3分でセッションが再開されると、各車一発アタックに出たが、今度はウィリアム・ブラー(KONDO RACING)がスピン。このブラーのスピンによる黄旗で、その区間を走行していた車両のタイムが抹消に。その影響で、ディフェンディングチャンピオンの石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が15番手となりまさかのQ1敗退。中山 雄一(KCMG)が16番手、オリベイラ、ブラーが17,18番手でQ2進出を逃すこととなった。

 予定よりも10分遅れて午後2時40分に予選Q2(7分間)が開始。各車がアタックに入り、数台がタイムをマークしたところで、スプーンコーナーで中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)がスピン。コース脇に停止し、またも赤旗に。
 残り3分でセッションは再開され、Q3への生き残りを懸けたアタックが繰り広げられたが、最後の最後に逆転される形でロッテラーが9番手に落ち、無念のQ2敗退。ジェームス・ロシター(KONDO RACING)が10番手、ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)が13番手、中嶋が14番手でグリッド確定。トヨタ勢はチャンピオン経験者など有力ドライバーが揃ってQ3進出を逃すという大波乱の結果となってしまった。

デビュー戦で3番手グリッドを獲得した関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

小林 可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)

 Q3(7分間)は午後3時8分に開始。各車がアタックラップに入ると、トヨタ勢では唯一のルーキードライバーながらQ3進出を果たした関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が最初に1分37秒台に入れトップに立つが、その直後、国本がこれを上回るタイムをマーク。国本にとって2013年のJAFグランプリ以来、シリーズ戦では初のポールポジション獲得なるかと思われたが、最後の最後に惜しくも逆転を許し、それでも2番手グリッドを獲得。最前列から決勝レースに臨むこととなった。
 関口もデビュー戦で3番手グリッドと好位置につけた。Q3に進出した小林は8番手となった。

国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)

今日の予選は赤旗が2回出るなど非常に荒れて、いつ自分がノックアウトされてもおかしくない状況だった。昨日の金曜日の走行から、今朝のフリー走行でも車にトラブルを抱えていて、不安な部分も色々あったが、予選は気持ちよく走りたいと思った。そのためにチームも頑張ってくれて、何とか2番手を取ることが出来たが、ポールポジションを取るためにやってきたので、この結果はすごく悔しい。明日は勝てるようにしっかり考えてレースに挑みたい。

2、3番手を獲得した国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)と関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

昨日の練習、今日の午前中共にトップから1.8秒遅れていて、午前中の順位は17位と最悪のスタートだったが、その後、予選に向けてかなり進歩した。1.8秒落ちからここまで来られたのはとても良い仕事をしてくれたチームのおかげだ。Q1では、一時は脱落かとも思われたがQ2に進出でき、Q2でも他のドライバーのスピンやアタックのタイミングが合わないなど難しい展開の中で何とか生き残った。そして最後はしっかり走り切って3番手という順位なので、昨日や今朝の状況から考えたら大きな飛躍であり、チームに感謝している。決勝に向けてはチームとよく話し合って臨みたい。スタートはF3の時はすごく苦手だったが、スーパーフォーミュラではスタート練習も非常に好調で、自分に合っている気がする。明日は1コーナーにトップで進入して、最後までそれを守り抜ければと思っている。

RESULT
スーパーフォーミュラ 2016年 第1戦(開幕戦)鈴鹿 予選結果

順位No.ドライバー車両名/エンジンQ1Q2Q3
116山本 尚貴TEAM 無限 SF14
Honda HR-414E
1'38.609 1'38.187 1'37.459
22国本 雄資P.MU/CERUMO · INGING SF14
TOYOTA RI4A
1'39.435 1'38.427 1'37.820
320関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
1'39.704 1'38.576 1'37.952
441ストフェル・バンドーンDOCOMO DANDELION M41S SF14
Honda HR-414E
1'39.028 1'38.430 1'37.962
540野尻 智紀DOCOMO DANDELION M40Y SF14
Honda HR-414E
1'39.357 1'38.706 1'37.964
634小暮 卓史DRAGO CORSE SF14
Honda HR-414E
1'38.888 1'38.544 1'38.179
710塚越 広大REAL SF14
Honda HR-414E
1'39.210 1'38.684 1'38.367
88小林 可夢偉SUNOCO TEAM LEMANS SF14
TOYOTA RI4A
1'39.063 1'38.329 1'38.842
936アンドレ・ロッテラーVANTELIN KOWA TOM'S SF14
TOYOTA RI4A
1'39.257 1'38.772
103ジェームス・ロシターフジ・コーポレーション KONDO SF14
TOYOTA RI4A
1'39.254 1'38.859
1111伊沢 拓也REAL SF14
Honda HR-414E
1'39.399 1'38.867
1265ベルトラン・バゲットNAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-414E
1'39.400 1'38.887
137ナレイン・カーティケヤンSUNOCO TEAM LEMANS SF14
TOYOTA RI4A
1'39.895 1'39.042
1437中嶋 一貴VANTELIN KOWA TOM'S SF14
TOYOTA RI4A
1'39.196 1'51.992
151石浦 宏明P.MU/CERUMO · INGING SF14
TOYOTA RI4A
1'39.908
1618中山 雄一KCMG Elyse SF14
TOYOTA RI4A
1'40.038
1719ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
1'40.493
184ウィリアム・ブラーフジ・コーポレーション KONDO SF14
TOYOTA RI4A
1'40.795
1964中嶋 大祐NAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-414E
1'41.296