// 2016 season

スーパーフォーミュラ 2016年 第3戦 富士

予選

フロントローを獲得した石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)

難しい路面コンディションでの激しいポール争い
石浦宏明が惜しくも2番手。J.P.デ・オリベイラ3番手

 7月16日(土)に富士スピードウェイで全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が行われた。ウェットから徐々に乾いていく難しい路面コンディションの予選で、石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が2番手グリッドを獲得。ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が3番手につけた。

 16日(土)は未明からの雨と、断続的な霧雨により朝のフリー走行はウェットコンディション。昼前には一時雨が止み、部分的に路面が乾くこともあったが、その後再び降り始めた雨により、予選はウェットコンディションでスタートすることとなった。

 ほぼ雨は止んだ状態の午後2時45分にQ1(20分間)が開始され、全車コースイン。厳しいコンディションの中、各車は徐々にタイムを削っていった。トヨタ勢は全体的に上位を争う中、中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)が苦戦。脱落ライン上での争いとなり、ファイナルラップで何とか13番手のタイムをマーク。Q2進出を決めた。これに押し出される形で中山 雄一(KCMG)が僅か0.003秒差の15番手でノックアウト。ウィリアム・ブラー(KONDO RACING)が16番手グリッドとなり、トヨタ勢は残る9台がQ2進出を決めた。

 10分間のインターバルの後にQ2(7分間)がスタート。徐々に路面状況が好転していく中、石浦がトップタイムをマーク。中嶋一貴もファイナルラップで一気にタイムを詰め、4番手。チームメイトのアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)は、終盤前走車に詰まりながらもなんとか8番手でQ3進出を果たしたが、小林 可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)がロッテラーに0.05秒差の9番手でQ2進出ならず。ジェームス・ロシター(KONDO RACING)が11番手、ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)が12番手、国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が13番手でQ2敗退となった。

3番手スタートとなるジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

 最後の7分間、8台で競われるQ3は、石浦を先頭にコースイン。路面が乾いて行くことでタイムは周回毎に向上、僅差でタイムを塗り替えあう展開となった。
 セッション終了ぎりぎりでファイナルラップに突入した石浦は、渾身のアタックを見せたが、僅かに及ばず2番手。オリベイラが3番手、関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL) が5番手、中嶋一貴6番手。チェッカーを受けた時点でトップにつけていたロッテラーは、最終周で次々にタイムを塗り替えられ、結局7番手で予選を終えた。Q3の8台は全車がほぼ0.5秒以内、中でも4番手から8番手までの5台は0.08秒差と、今大会も僅差の予選となった。

石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)

2番手という結果は非常に悔しい。今朝のフリー走行時、路面に水が多い状況で苦しんだが、予選を走り出したらフィーリングが良く、ポールポジションも狙える感触だった。予選に向けて、調整してくれたチームとエンジニアには感謝している。敗因は自分でも分かっている。ラストラップのセクター3で、乾いた、よりグリップの高いラインを見つけられなかったことだ。チェッカーを受けた後により速いラインがあることに気づいたが時既に遅かった。しかし、ストフェル(バンドーン)選手は今回初めて富士を走ったということなので、ポールポジション獲得は本当に凄いと思う。自分の敗因は分かっているし、明日は負けないように頑張りたい。

石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

予選3番手というポジションには満足している。朝のフリー走行では非常に路面コンディションの変化が激しく、グリップ確保に苦労した。予選に向けて、完璧なセッティングを見出すのは難しいだろうと思っていた。それだけに予選では良い走りが出来た。最後はストフェル(バンドーン)の2〜300m後方を走っていたので、彼のラインを見ながら、異なるラインをトライしてみたが届かなかった。それでもこのポジションは悪くない。明日は更に上を狙う。

RESULT
スーパーフォーミュラ 2016年 第3戦 富士 予選結果

順位No.ドライバー車両名/エンジンQ1Q2Q3
141ストフェル・バンドーンDOCOMO DANDELION M41S SF14
Honda HR-414E
1'43.3431'43.0991'40.778
21石浦 宏明P.MU/CERUMO · INGING SF14
TOYOTA RI4A
1'44.3901'42.8331'41.050
319ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
1'44.1881'43.3261'41.132
465ベルトラン・バゲットNAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-414E
1'45.1441'43.4061'41.210
520関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
1'44.2081'43.1861'41.238
637中嶋 一貴VANTELIN KOWA TOM'S SF14
TOYOTA RI4A
1'45.1341'43.1481'41.240
736アンドレ・ロッテラーVANTELIN KOWA TOM'S SF14
TOYOTA RI4A
1'44.3371'43.4641'41.268
864中嶋 大祐NAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-414E
1'44.8721'42.8451'41.289
98小林 可夢偉SUNOCO TEAM LEMANS SF14
TOYOTA RI4A
1'44.4821'43.519
1010塚越 広大REAL SF14
Honda HR-414E
1'44.8751'43.812
113ジェームス・ロシターフジ・コーポレーション KONDO SF14
TOYOTA RI4A
1'44.7231'44.144
127ナレイン・カーティケヤンSUNOCO TEAM LEMANS SF14
TOYOTA RI4A
1'44.5161'44.402
132国本 雄資P.MU/CERUMO · INGING SF14
TOYOTA RI4A
1'44.8371'44.636
1416山本 尚貴TEAM 無限 SF14
Honda HR-414E
1'44.9091'45.239
1518中山 雄一KCMG Elyse SF14
TOYOTA RI4A
1'45.147
164ウィリアム・ブラーフジ・コーポレーション KONDO SF14
TOYOTA RI4A
1'45.322
1711伊沢 拓也REAL SF14
Honda HR-414E
1'46.041
1840野尻 智紀DOCOMO DANDELION M40Y SF14
Honda HR-414E
1'46.046
1934小暮 卓史DRAGO CORSE SF14
Honda HR-414E
1'46.234