// 2016 season

スーパーフォーミュラ 2016年 第7戦(最終戦)鈴鹿

プレビュー

2016年開幕戦で走行する関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

9ポイント中に6人。僅差で迎えた最終戦
2レースの戦いでタイトルを勝ち取るのは誰か

2016年鈴鹿テストでのスタート練習シーン

 10月29日(土)と30日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦「第15回JAF鈴鹿グランプリ」が開催される。
 全7戦で戦われているスーパーフォーミュラもいよいよ最終戦。スーパーフォーミュラは例年最終戦まで激戦が繰り広げられているが、今季もタイトル争いは混戦となっている。ここまで6大会7レースを終えた時点で、複数回勝利を挙げているのは現在ランキングトップに付ける関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)のみ。前戦までレース毎に異なる勝者が誕生し、ランキング上位6名が9ポイント差にひしめいての最終戦を迎える。
 シーズン最終戦となる今大会は2レース制で行われ、各レース毎に与えられるポイントは通常の半分となるが、特別ボーナスとして、各レースの勝者には通常ポイントに加え3ポイントが与えられる。ポールポジションの1ポイントを加えれば、今大会は最大18ポイントを獲得出来る計算となる。
 計算上、最大の18ポイントを獲得することでタイトルの可能性を残すのは12名となっているが、事実上は9ポイント内に入っている上位6名の争いと言って良いだろう。
 ルーキーイヤーながらそれを感じさせない存在感で、前戦SUGOで圧倒的な強さを見せて今季2勝目を飾り、ランキング首位に復帰した関口。これを4.5ポイント差で追うのが、第5戦第2レースで悲願のシリーズ戦初勝利を挙げた国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。ここまで1勝、2位2回と安定した速さを見せている。
 そして、今季序盤苦しみ、未だ勝利がないものの着実にポイントを稼ぎ、ランキング3,4位につけるのがアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)と中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)のトムス元チャンピオンコンビ。どちらも勝負強さには定評がある。
 この4人を、ディフェンディングチャンピオンの石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)も僅差で追う。石浦は第2戦で勝利を挙げているとは言え、降雨による赤旗中断によるものであり、やはりレースを戦っての勝利を狙ってくるだろう。

チャレンジングでドライバーにも人気の高い国際サーキット

 開幕戦が開催される鈴鹿サーキットは言わずと知れた日本を代表する国際サーキットの一つ。F1日本グランプリや二輪の8時間耐久レースの開催など、長い伝統を持ち、世界的にも有名なサーキットだ。
 シリーズでの鈴鹿戦は、開幕戦と最終戦の年2回開催されており、名勝負が数多く行われてきた。
 世界的に見ても珍しい、立体交差を持ち8の字状に周回するコースは、前半がS字コーナーなどのテクニカルセクション、後半はバックストレートから超高速コーナーの130Rへと続くハイスピードセクションとを併せ持つ、チャレンジングなレイアウトでドライバーの人気も高い。1周5.807kmは、日本のサーキットでは最長。

鈴鹿サーキット コース図

市街地に近く、アクセスは良好。遊園地も併設

 国内のサーキットでは珍しく、比較的市街地の近くに位置し、自家用車でも、公共交通機関でもアクセスは容易。特に公共交通機関では、近鉄名古屋線の白子駅から路線バスが出ている他、伊勢鉄道ではその名も鈴鹿サーキット稲生駅があり、徒歩でもアクセス可能だ。
 自家用車でのアクセスも東名阪自動車道鈴鹿IC、伊勢湾岸自動車道みえ川越IC、東名阪自動車道の亀山ICなどが利用できる。サーキットのHPでは推奨ルートや駐車場マップ、渋滞マップが用意されている他、モバイル駐車場情報も配信されているので、上手く利用したい。
 また、サーキット内に遊園地「モートピア」や温泉などのレジャーランドが併設されているのも特筆すべき点だ。ランドマークでもある観覧車からはサーキットが一望できる他、モータースポーツファンにはたまらない施設も。子供も一緒に楽しめる乗り物のアトラクションが数多く用意されている。

SF恒例の僅差の予選から白熱必至
スプリントのレース1,ピット義務のレース2でタイトルの行方は

2016年の開幕戦で予選に向かう中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)

 今大会は30日(日)の午前中に19周のレース1、午後に35周のレース2という2レース制で行われる。レース1はピット義務無し、レース2はタイヤ交換義務付けとなる。昨年はウェットコンディションでのレースとなったため、レース2もノーピットで行われたが、今年は昨年よりも7周多い周回数が設定されたことで、無給油で走り切るのは難しいと考えられる。それに伴い、作戦も様々なパターンが試されてくるだろう。
 予選は、通常通りの3ラウンド制ノックアウト方式で行われるが、Q1での結果がレース1のグリッドとなる。もちろん、ポールポジションの1ポイントも獲得出来るため、混み合うコース上での激しいタイムアタックがQ1から繰り広げられるはずだ。
 最終戦の鈴鹿は昨年まで3年連続でウェットコンディションでのレースとなった。昨年はレース1でロッテラーが勝利。石浦が2位で続き、自身初のタイトル獲得へ大手をかけた。この石浦と最後までバトルを繰り広げ、惜しくも3位表彰台となったのが小林 可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)。小林は今年、自身が「まだ開幕していない」と言うほどの不調に苦しんでいるが、2週間前に行われたWEC(世界耐久選手権)富士6時間レースでは初勝利を挙げており、その勢いで最終戦は本来の速さを見せて欲しいところだ。
 中嶋一貴は昨年4位/2位で追い上げたものの及ばずランキング2位。2014年にはレース2をポール・トゥ・ウィンで飾って自身2度目のタイトル獲得を果たしており、こちらも期待がかかる。
 もちろん、最も有利な状況でタイトル争いに臨むのは、前戦今季2勝目を挙げてランキング首位、そしてその後行われたSUPER GTタイラウンドでも初勝利と絶好調で初タイトルに臨む関口。ルーキーイヤーならではのプレッシャーは影響するのか。そして同じく波に乗るランキング2位の国本と、豊富な経験で鈴鹿も得意とするロッテラー、中嶋一貴、そしてディフェンディングチャンピオンの石浦が追う最終戦。予選日から決勝の2レースまで、濃密な戦いが繰り広げられることになりそうだ。

「TOYOTA GAZOO Racing PARK」がオープン!

 今大会も「TOYOTA GAZOO Racing PARK」として、メインスタンド裏のイベント広場特設ブースでお客様に楽しんで頂ける数々のイベントを用意いたします。
 イベント広場では、TOYOTA GAZOO Racing STUDIO(トヨタ ガズー レーシング スタジオ)を開設。レース実況や中継、DJなどを実施して会場を盛り上げる他、レーシングドライバーによる座談会を開催。
 また、スーパーフォーミュラへの搭乗体験、エンジン始動、タイヤ交換体験、解体ショー等を実施。ミニサーキットではミニサーキットで本格的なエンジンカート「THE KART」でのタイムアタックを楽しめます。
 小さなお子様向けには、マスコットキャラクター"トヨタ くま吉"のふわふわドーム、ペダルカー等でお楽しみ頂けます。

詳細はイベント情報ページをご覧下さい。
楽しいトヨタのイベントと共にエキサイティングなスーパーフォーミュラレースをお楽しみください。

TOYOTA GAZOO Racing PARK イベント情報

お台場MEGA WEBでパブリックビューイングを実施

 決勝日の30日(日)は東京・お台場のMEGA WEBでレース2のパブリックビューイングを実施します。ご来場の方には特典もあり、レース後には大抽選会も行います。サーキットへ来られない方は、ぜひお越しください!
詳細はMEGA WEB公式サイトをご覧下さい。

MEGA WEB公式サイト