
LEXUS LC500『ホーム』富士で6台全車Q2進出
「富士マイスター」立川祐路が最多記録更新のポール獲得
富士スピードウェイでSUPER GT第2戦の予選が行われ、立川祐路/石浦宏明組 ZENT CERUMO LC500 38号車がポールポジションを獲得。立川は『富士マイスター』の名に恥じない走りで、自身の持つGTでの最多ポールポジション記録を更新して見せた。LEXUS LC500勢はホーム富士で6台全車がQ2に進出。上位のグリッドを占めて明日の500kmレースに挑む。
5月3日(水・祝)に静岡県の富士スピードウェイでSUPER GT第2戦の予選が行われた。公式練習が行われた午前中は晴れ渡っていたが、午後に入ると空には雲がかかり、やや肌寒い気温18度、路面温度30度というコンディションで午後2時40分にノックアウト方式の予選が開始された。
GT500クラスは、15分間のQ1、当初の5分ほどはどのチームもコースインせず。まず関口雄飛の駆るWedsSport ADVAN LC500 19号車を先頭に、その後各車もピットを後にしていった。
アタックラップに入ると、アンドレア・カルダレッリがQ1を担当したWAKO'S 4CR LC500 6号車が、前戦2位フィニッシュによる30kgのウェイトハンデをものともせずまずトップタイムをマーク。関口がこれに続くが、12kgと比較的ウェイトの軽いau TOM'S LC500 36号車ジェームス・ロシターがトップタイムを更新。最終ラップでは、やはり16kgウェイトの石浦宏明 38号車がトップに躍り出たが、最後の最後にロシターが逆転。LC500同士のトップタイム争いを制した36号車が暫定ポールにつけた。
2番手38号車、3番手6号車、4番手19号車、そしてヘイキ・コバライネンがアタックしたDENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が5番手、前戦優勝により40kgと重いウェイトハンデを積むこととなった平川亮のKeePer TOM'S LC500 37号車も7番手に入り、LEXUS LC500はホームの富士で6台全車がQ2進出を果たした。
Q2(12分間)は午後3時45分開始。ここでも19号車が最初にコースイン。19号車は、今週末にベルギー・スパで行われるWEC第2戦に出場する国本雄資に代わり、初のGT500クラス出場となった山下健太がQ2のアタックを担当。
タイヤが暖まり、本格的なアタックが開始されると、まず『富士マイスター』38号車の立川がトップに。これを最初に1分28秒台に入れてきた山下が塗り替えると、他のLC500勢も次々にタイムを更新していった。
19号車同様、36号車もレギュラードライバーの中嶋一貴がWEC出場のため、今季はチーム監督に就任していた伊藤大輔がドライバーとして出場。スポット参戦を感じさせない走りで伊藤もポール争いに加わった。
最後は立川が圧巻のタイムで2番手に0.3秒もの大差をつけポールポジションを獲得。6号車の大嶋が2番手と僅か0.05秒差の3番手。伊藤は大嶋と0.005秒差の4番手、平手の1号車も大嶋から0.05秒に満たない僅差で続き、5番手。19号車の山下は初のGT500予選で健闘し6番手。重いウェイトに苦しんだニック・キャシディの37号車が7番手のグリッドを獲得した。
立川は自身の持つGTでの最多ポールポジション記録を22へと伸ばすことに。LEXUSチームとしては昨年の最終戦以来、そして、LC500にとっては初のポールポジション獲得となった。
ZENT CERUMO LC500 38号車 立川 祐路
まずはポールが取れて、富士でも速い車を作ってくれた開発陣と、それをきっちり当日、ポールを取れる状態にまで仕上げてくれたチーム、そして石浦選手に感謝したい。今日僕は朝のフリー走行前半に少し乗っただけで、後はサーキットサファリまで石浦選手が担当して車を仕上げてくれた。フリー走行で石浦選手がトップタイム、Q1でも2番手と好タイムをマークしてくれる中、自分的にはあまり自信が無いままQ2に臨んだのだが、本当に良いフィーリングに車が仕上がっていて、何とかポールが取れて良かった。とはいえ、ここ富士ではホームなのに3年勝利から遠ざかっているので、最大の目標は明日の勝利だ。こうしてポールは取れたが、その分プレッシャーもかかるし、より一層気を引き締めて、明日もこのまま行けるように頑張りたい。
ZENT CERUMO LC500 38号車 石浦 宏明
フリー走行もトップタイムだったので、多少プレッシャーにはなっていたが、ただ決してずっと順調だったわけではない。午前中も小さなトラブルもあったし、赤旗で走行時間が少なくなったことで、本来立川選手がニュータイヤでアタックする予定だった占有時間に、僕がニュータイヤでアタックさせてもらった。立川さんはそれまで1分29秒台しか体験していない状況で、いきなりQ2で1分27秒台なんて全然別世界で大変だったと思う。そういう色々ちょっとずつ大変なことがありながらも、予選時のクルマのフィーリングは良かったし、ここまでまとめられたのは本当にチームのおかげだ。立川さんがポールタイムを最後に絞り出してくれたのも本当にありがたかったし、あの状況で一発を決めてくるのは本当に凄いと思った。
WAKO'S 4CR LC500 6号車 大嶋 和也
WAKO'S 4CR LC500 6号車 アンドレア・カルダレッリ
とても良い予選だった。30kgのウェイトハンデを積んでいたにもかかわらず、朝からとても良いパフォーマンスを示せた。正直なところ、ロングランでもショートランでもとても好調だった。予選もライバルに遜色のないペースで走ることが出来たし、3番手というグリッドは、明日の500kmという長丁場を考えれば好位置だ。明日は勝利を目指し100パーセントで攻めていく。
RESULT
SUPER GT 2017年 第2戦 富士 予選結果:GT500
順位 | No. | 車名 | ドライバー | Q1 | Q2 | タイヤ | ウエイト |
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1 | 38 | ZENT CERUMO LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 立川 祐路 石浦 宏明 | 1'28.089 | 1'27.825 | BS | 16 |
2 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 松田 次生 ロニー・クインタレッリ | 1'28.651 | 1'28.168 | MI | 8 |
3 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 大嶋 和也 アンドレア・カルダレッリ | 1'28.241 | 1'28.217 | BS | 30 |
4 | 36 | au TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 伊藤 大輔 ジェームス・ロシター | 1'28.056 | 1'28.222 | BS | 12 |
5 | 1 | DENSO KOBELCO SARD LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | ヘイキ・コバライネン 平手 晃平 | 1'28.485 | 1'28.260 | BS | 22 |
6 | 19 | WedsSport ADVAN LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 関口 雄飛 山下 健太 | 1'28.474 | 1'28.537 | YH | 10 |
7 | 37 | KeePer TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 平川 亮 ニック・キャシディ | 1'28.582 | 1'28.688 | BS | 40 |
8 | 8 | ARTA NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 野尻 智紀 小林 崇志 | 1'28.480 | 1'29.088 | BS | 2 |
9 | 100 | RAYBRIG NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 山本 尚貴 伊沢 拓也 | 1'28.674 | BS | ||
10 | 17 | KEIHIN NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 塚越 広大 小暮 卓史 | 1'28.823 | BS | ||
11 | 46 | S Road CRAFTSPORTS GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 本山 哲 千代 勝正 | 1'28.836 | MI | ||
12 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 安田 裕信 ヤン・マーデンボロー | 1'28.883 | BS | 6 | |
13 | 16 | MOTUL MUGEN NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 武藤 英紀 中嶋 大祐 | 1'29.281 | YH | 4 | |
14 | 24 | フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 佐々木 大樹 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | 1'29.458 | YH | 2 | |
15 | 64 | Epson Modulo NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | ベルトラン・バゲット 松浦 孝亮 | 1'29.880 | DL |