2023 Rd.8 MOTEGI
SUPER GT 2023年 第8戦(最終戦)もてぎ

GT300 予選/決勝
SUPER GT第8戦「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」が11月4日(土)、5日(日)の両日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。
全8戦で競われている2023年シーズンのSUPER GTもいよいよ最終戦を迎えました。
ランキング首位の52号車と、同2位の堤優威/平良響組 muta Racing GR86 GT 2号車の2台のみがタイトル獲得の可能性を残して最終戦で争います。
また、今大会はサクセスウェイトが全車ゼロとなり、ひとつでも上位でシーズンを終えたい全チームが総力戦で臨むため、激戦が予想されます。
4日(土)、もてぎを含む北関東は広く濃霧に覆われ、朝方予定されていたFIA-F4の予選はディレイとなるほどでしたが、午前中の公式練習走行は予定通り実施。その後は霧も晴れ、やや雲が残るものの予選開始の午後2時20分には気温も11月としては高めの23度まで上昇。路面温度29度のドライコンディションでノックアウト方式の予選が開始されました。
2グループに分けてQ1を実施。それぞれ上位8台がQ2へ進出します。A組では最後まで激しく順位が入れ替わる展開の中、ポールポジションを獲得すればタイトルが決まる52号車の吉田が3番手、根本悠生のapr LC500h GT 31号車が4番手、河野駿佑のSyntium LMcorsa GR Supra GT 60号車が5番手、イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車が7番手、平中克幸のシェイドレーシング GR86 GT 20号車が8番手に入り、TGR/LEXUS勢は5台全車がQ2進出を決めました。
B組では、ポールポジションを獲得しないと逆転タイトルの権利を失う2号車の平良響が1分46秒130でトップタイム。K-tunes RC F GT3 96号車の高木真一が3番手に付け、Q2進出。織戸学のapr GR86 GT 30号車は11番手でQ1敗退となりました。
Q2では、ポールポジションのプレッシャーがかかる2号車の堤が1分45秒633の好タイムをマーク。他の車両もアタックを続けましたがこのタイムを上回る車両は出ず、見事2号車がポールポジションを獲得。貴重な1ポイントを得て、明日の決勝での逆転タイトルに望みを繋ぎました。
小高一斗の31号車が6番手。川合の52号車が7番手。新田守男の96号車が9番手、吉本大樹の60号車が12番手、古谷悠河の50号車が15番手、清水英志郎の20号車が16番手から決勝レースのスタートを切ることとなりました。
5日(日)、空にはやや雲がかかり、路面はドライながらレース中に降雨の予想もある微妙な天候。気温は23度、路面温度28度とこの時期としては暖かな気候で、グランドスタンドを埋め尽くしたモータスポーツファンの皆様が見守る中、午後1時に栃木県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、63周で競われる決勝レースのスタートが切られました。
前日の予選で逆転タイトルへの望みを繋いだ2号車は、平良がスタートを担当し、序盤はトップをキープ。
一方、1点でも獲得すればタイトル獲得が決まる52号車は、7番手スタートから着実にポイント圏内を走行。
優勝しかない2号車は、レースを通して激しい首位争いを展開しましたが、3位を走行していた終盤戦、雨で路面が濡れ始めたことで、ピットインしレインタイヤへと交換するギャンブルに出ましたが、この作戦は無念にも功を奏さず。
52号車は終盤の難コンディションでも着実に吉田がポイント圏内をキープし、7位でチェッカー。2023年シーズンのGT300クラスチャンピオンを獲得しました。チーム、そしてドライバーの吉田、川合共に初めての戴冠となりました。
レースは終盤の難コンディションの中で小高が好走を見せ順位を上げた31号車がTGR/LEXUS勢最上位の4位フィニッシュ。同じく終盤一気にポジションを上げた96号車が6位、52号車が7位。2号車は9位に終わり、惜しくも逆転チャンピオンはならなかったものの、シリーズランキング2位となりました。
素直にまずは嬉しいです。自分はこのチームに移ってきて5年目なんですが、これまではランキング2位だったり、去年も最終戦までチャンピオン争いには残りながら、詰めが甘いというか詰めきれない部分が正直ありました。今年は同じようなミスをすることなく、自分たちのベストを尽くすことを心がけてきましたが、どのレースもやはり紙一重というところがあって、その紙一重の良い方を今年はレースごとに拾えたかなという結果がシリーズチャンピオンに繋がったと思います。今日もコンディション的に厳しかったですし、前戦も最後まで後を抑え続けなくてはならないなど苦しいレースが多かったです。今回は本当にノートラブルで、パーツか何かが当たってカナードか何かが取れかけたりはあったんですけど、それ以外何のトラブルもなかったですし、そういう意味でドライバー、チームみんなが同じようなプレッシャーの中でミスなく、フォローしあってやってきた結果がこのチャンピオンだと思うので、僕自身もすごく嬉しいです。ディーラーチームとして、周りがプロフェッショナルなメカニックたちに紛れてやってきた中で、メカニックたちにとっても自信になると思うので、そういった意味でもこのシリーズチャンピオンというのはとても嬉しく思っています。
本当に嬉しいの一言です。僕はFIA-F4をやっていたときに声をかけて頂いて今年で4年目ですが、コロナもあって従来通りのスケジュールで進まなかったり、初めてのことも多く、右も左も分からない中で、監督始め、吉田さん、チームのメカニックの方から埼玉トヨペットの会社の皆様に色んなことを教わり、助けていただいてきました。そんな中でしっかり結果として返していきたいと思っていながらも、あと一歩届かずというのがここ3年続いていたので、今回チャンピオンという形で残せたことは非常に嬉しいです。今日はスタートを担当していたので、最後吉田さんチェッカーを受けた後に、メカニック、皆さんの笑顔とかチームの皆さんがホッとした顔とかを見られたのが非常に嬉しかったです。ディーラーチームで長年、このスープラになる前のマークX含めてずっと支えてくださったチームの皆さんと、会社で応援していただいてる皆さん、本当に皆さんのおかげでタイトルをとれたと思いますし、今日足を運んでいただいたファンの皆さん、僕らドライバーのスポンサーをしていただいてる方を含め、皆さんのおかげで今シーズンこうして最後まで走りきることができたので、本当に感謝しています。
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | 所要時間/差 | グリッド |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 88 | JLOC ランボルギーニ GT3 | 小暮 卓史/元嶋 佑弥 | 59 | 1:53'36.562 | 2 |
2 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生 尚弥/篠原 拓朗 | 59 | 7.124 | 3 |
3 | 6 | DOBOT Audi R8 LMS | 片山 義章/ロベルト・メリ・ムンタン | 59 | 22.795 | 13 |
4 | 31 | apr LC500h GT | 小高 一斗/根本 悠生 | 59 | 23.265 | 6 |
5 | 96 | K-tunes RC F GT3 | 新田 守男/高木 真一 | 59 | 38.52 | 9 |
6 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取 鉄平 | 59 | 40.318 | 24 |
7 | 52 | 埼玉トヨペットGB GR Supra GT | 吉田 広樹/川合 孝汰 | 59 | 42.621 | 7 |
8 | 18 | UPGARAGE NSX GT3 | 小林 崇志/小出 峻 | 59 | 44.223 | 5 |
9 | 2 | muta Racing GR86 GT | 堤 優威/平良 響 | 59 | 51.049 | 1 |
10 | 61 | SUBARU BRZ R&D SPORT | 井口 卓人/山内 英輝 | 59 | 1'01.284 | 4 |
14 | 20 | シェイドレーシング GR86 GT | 平中 克幸/清水 英志郎 | 58 | 1 Lap | 16 |
15 | 60 | Syntium LMcorsa GR Supra GT | 吉本 大樹/河野 駿佑 | 58 | 1 Lap | 12 |
17 | 50 | ANEST IWATA Racing RC F GT3 | イゴール・オオムラ・フラガ/古谷 悠河 | 58 | 1 Lap | 15 |
23 | 30 | apr GR86 GT | 永井 宏明/織戸 学 | 51 | 8 Laps | 21 |